子育てを
クリエイティブに
楽しもう!


取材させていただいた
フードスタイリスト・
料理家 江口 恵子さん
素材の味を活かしたレシピ開発やスタイリングなど多方面で活躍中。料理教室を主宰するほか、カフェ&デリ「ORIDO.吉祥寺」オーナーでもある、3児のママ。
お手伝いしたい!小さな好奇心が原点


AMOMAスタッフ 安:
今日は先生のお店である、カフェ&デリORIDO.で取材をさせていただき、ありがとうございます。居心地の良いお店ですね!赤ちゃん連れの方もよく来られているとお伺いしました。
江口さん:
そうですね。赤ちゃんがいる生活だと、なかなかゆっくり食べられないだろうから、ママの食事中に抱っこさせてもらうこともあります。自分の経験からママたちが安心して赤ちゃんを連れて来られる居場所になれればと思っているんですよね。また、料理教室にも多くのママが来られるので、子育て中の悩みもよく聞いています。ママ友に言いづらいことも、私には程よく距離があるからか、相談しやすいみたいです(笑)
AMOMAスタッフ 安:
そもそも、江口さんが料理を始められたきっかけを教えてください。
江口さん:
物心ついたときから料理を作ることも食べることも大好き。時間があれば冷蔵庫にあるもので勝手に作っているような子でした。
そのため私は料理をする母の後ろを「手伝わせて!」って付いてまわっていました。いちばん印象に残っているのはフライの衣づけ。きっと粉をまき散らしていたはずなんだけど(笑)、母は「汚すからダメ」とは一度も言わず、優しくコツを教えてくれました。母が私のために作ってくれた、テーブルの〝お手伝いスペース〟が私の原点なんです。
臨機応変に対応した経験が子育てに


AMOMAスタッフ 安:
その後も料理はずっと好きだったけれど、インテリアの道に進まれたんですね。
江口さん:
卒業後はインテリアデザインを学び就職をしましたが、感性をより現場で活かせるインテリアスタイリストを目指そうと、上京しました。まずは師匠に付いてアシスタントをし、経験を積むことに。あまりの厳しさに最初の1年はよく泣いていましたけど、好きで必死にやっているうちに、現場を任せていただけるようになってきたんです。
インテリアだけでなく大好きな料理もスタイリングできるようになりたくて、多い時には両分野で5名の先生のアシスタントをしていました。仕事のやり方やテイストもそれぞれ違う方々のノウハウをしっかり学んだあと、独立し、今に至ります。
AMOMAスタッフ 安:
スタイリストさんのお仕事って、とてもハードな印象があります。
江口さん:
そうですね。現場では、度々思い通りにならないことが起きるので動じなくなりました。トラブルが起こっても「じゃあこの状況で最善を尽くすには?」と乗り越えるために考える癖がついて、今も子育てに活かせているんです。
子どもって基本、こちらの思い通りにはいかないから、仕事の時と同じように「AじゃないならBのやり方はどうだ!Cはどうだ!」と他の選択肢を生み出すのが得意になっちゃって。子育ては正解がひとつじゃないからこそ、沁みついたこの考え方で楽しめているかなと思います。
正解はひとつじゃない。自分に合った子育てを


AMOMAスタッフ 安:
初めての育児だと、特にその正解を探してしまいがちですよね。
江口さん:
教室やお店に来るママのお話を聞いていると、皆さん子どもに関することに本当に真面目で、多くの情報の中から、「どれが正解か?」を探しています。でも子どもが100人いたら100通り違うのが子育て。「どれが子どもに合っているか」という〝正解〟はやってみて検証しないとわからないんですよね。
私の場合も、3人の子育てはそれぞれ方法も接し方も違っていて、育児書の通りになんてまるでいかなかった(笑)。 だから情報の中で正解を受け身で求めるのではなく、「自分から積極的に情報を選びとって」試すイメージでいられたらいいですね。そうして自分なりの正解が得られるともっと子育てを自分らしく楽しめると思います。
出口が見えないほどツラかった産後


AMOMAスタッフ 安:
第1子出産後の授乳期はどう過ごされていましたか?
江口さん:
産後3ヶ月くらいはツラかったですね。急に外出できなくなって、家の中で授乳しておむつ替えて抱っこして1日が終わる…その繰り返しに不自由さを感じてしまって。助産師さんから、「産後はホルモンバランスの関係で、ちょっとしたことで不安定になるから1年間は自分でも〝おかしい状態だ〟って思って過ごして」と言われてはいたけれど…。
そんな中、助産院の紹介でおっぱいマッサージに月に2回通うことになったんです。何より嬉しかったのは、マッサージ中の15分間、子どもを預け、抱っこしていてもらえたこと。その当時は泣かせちゃダメだと思い込み、ずっと抱っこしていたので、「わずかな時間でも誰かに抱っこしてもらえること」がこんなに嬉しいなんて、と解放されたような気持ちになったのを覚えています。
裏にある「本当の気持ち」に気づいてあげたい


AMOMAスタッフ 安:
その解放感、とても分かります。でも、泣かせないようにするのはすごく大変だったでしょう。
江口さん:
泣かせること=良くないと思い込んでいたんですが、子育ての講演で「赤ちゃんは泣くことで自分を表現するので言いたいことを抑え込まず、発散させてあげるために、適度に泣かせることが必要」という考え方に出会え、泣いていても焦らずに受け入れられるようになりました。
AMOMAスタッフ 安:
話してごらん?という姿勢で泣くのを見守ることも大切なんですね。
江口さん:
そうですね。そうして向き合っていくと、少し大きくなってイヤイヤ期などにグズってしまう場面でも、言葉や行動の裏にある本当の気持ちに目が向けられるようになりました。
訴えたいことがあるのにうまく言えないのかも、と思うとイライラせずに「どうしたの?」という目線で見てあげられるんですよね。そうすると、ママの勘なのか、「あれが原因かも!」ってひらめいて解決することも多くて(笑)。泣く赤ちゃんにも、思春期になった子にも、こうして本当の気持ちにじっくり向き合うことは大切だと思います。
良い状態でキッチンに向かおう


AMOMAスタッフ 安:
家族との時間を楽しむために、江口さんが工夫していることはありますか?
江口さん:
子育ての時間で一番大切なのは、ママが笑顔でいられること。私はそのために「無理をしない」とルールを決めています。食卓でいちばん大切なのは食事の内容よりも、 私が気持ちに余裕をもって子どもたちに接することだと思うんですよね。だから、「余裕がないな」と感じたときはあえて、1杯のお茶やコーヒーを飲む時間を作り、一旦リセットしてからキッチンに向かうんです。たとえそれでおかずが1品減ったとしても、良い状態でいられる方を優先するようにしています。
AMOMAスタッフ 安:
気持ちをそのように一旦リセットすると家族の会話が生まれやすそうです。
江口さん:
仕事をしていたりするとなかなか子どもと向き合う時間がとれない方も多いはず。良い状態で過ごせることで、コミュニケーションをとり、食事の時間が家族にとって幸せな時間になるといいですよね。
授乳期は人生で本当に大変な時期!


AMOMAスタッフ 安:
江口さんも授乳期のお話をしながら涙ぐんでいらっしゃいましたね。
江口さん:
心掛けはお話できますが、授乳期って特に、大変だと感じる場面がたくさんありますよね。私も先ほど、お話していて、つい涙が出てきたのには本当に驚きました。
急に始まった生活に終わりが見えず、ポジティブに考えづらいと思います。でも、あえて伝えたいのは「思ったよりも早く手が離れ、楽しさが増えていく」ということ。だから、いろんな感情もまるごと「今しかない経験だ」と終わりを意識することで、この時期に楽しさを見出し過ごしてもらえたらと思います。
私のオフショット
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料理教室
自分で考え、表現し伝えるど、学校で教わらないことも習える料理教室
お話を終えて


気づけば自分たちの子育て相談に
取材中江口さんのお話しを聞いていたら、いつの間にか私たちの子育て相談に(笑)。「色々な意見があるけど、子どものためにもそれは良いことだと思うよ!」と私たちも励まされ、元気をもらいました。ぜひお近くの方は江口さんのいらっしゃるカフェに遊びに行ってみてくださいね。子育ての相談にのってくれるかもしれません!(取材先:ORIDO https://www.orido.life/)

AMOMA STAFF安 真梨子
AMOMAにはホームページのリニューアルから参加。家では4歳の子供のママです。ちょっとお口が達者な娘に振り回されながらも充実した毎日を過ごしています。