【助産師監修】妊活中に知っておきたい「男性の妊活」とは?
2018.03.14
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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日本で不妊に悩むカップルは6組に1組とも言われていますが、女性側にも原因があると同時に、およそ半分近くは男性にも原因があるとされています。
赤ちゃんが欲しいと頑張っているのに、なかなか妊娠できないとお悩みの方に、男性不妊の原因と日常でできる男性の妊活習慣についてご紹介します。
男性の主な不妊の原因
精子に問題がある場合
男性不妊の約9割が精子に問題があるためにおこる不妊です。精液中の精子の濃度が薄い乏精子症、精子が全くない無精子症が挙げられます。
健康な男性の場合でも精子の運動率が悪い、精子の形態異常があると卵子までたどり着けません。
また、精子の老化も見逃せない原因の一つです。最近では卵子の老化がメディアで取り上げられることが多くなってきましたが、実は精子も35歳を境に加齢やストレスにより老化してしまうということが分かってきています。
関連記事:「妊活中に受ける検査の一つ、男性の精子検査とは?」
性交障害の場合
精神的、肉体的理由からの勃起障害により満足な性交を行うことができないのも原因の一つです。高血圧や糖尿病の内科的な病気が関係している場合や、過度なストレスやホルモントラブルにより勃起障害になったりします。
すると、射精が不完全になり、精子の数や運動性が鈍くなったりします。
タイミング指導を続けているカップルで「この日にタイミングをとるように」と医師から指示されても、男性側が緊張やプレッシャーでうまく射精できなくなるケースもあるようです。
日常生活でできる男性の妊活習慣
適度な運動で血流UP
男性の妊活は、元気な精子を作ることが大切ですが、慢性的な疲労や運動不足により、精巣の血流が低下していると元気な精子を作ることができません。血流改善のための軽いウォーキングがおすすめです。
また、男性ホルモンの分泌量を増やすには、筋トレも効果的です。週2~3回、ジムに通うのもいいでしょう。見た目にもたくましくなり、奥さんとの仲もさらに良好になるかも。
忙しくてジムに通う時間がない方は、1日10~20回程度のスクワットを続けるだけでも筋力UPにつながります。運動をすることで質の良い睡眠もとれるようになり、ストレス解消にも役立ちます。
サウナに入ったり、蒸れやすい下着をつけるのも精巣の温度があがってしまうので気をつけましょう。
妊活の基本は食生活!妊活中の男性におすすめの食材
妊活中の女性同様、もっとも効果的なのは食生活の改善から。ジャンクフードやインスタント食品ばかり食べている方は要注意。高カロリーの食事や過度な飲酒、喫煙も避けるようにしましょう。
代わりに、造精機能を高め、精子の運動率を上げる食べ物を積極的に摂りましょう。その代表格・亜鉛を多く含む食品を摂ると良いでしょう。豚レバー、牛肉、卵黄、牡蠣等が亜鉛を多く含んでいます。
精子の老化を予防する抗酸化食材
また、精子の老化予防のためにビタミンEを多く含む抗酸化食材を積極的にとりましょう。
- かぼちゃ、アボガド、ほうれんそう、ナッツ類
- 玄米、胚芽米
- 大豆、ごま油
- ウナギ、カツオ、サンマ、たらこ
これらの食材は同様に、卵子の質を上げることにもつながるといわれています。
妊活中の女性に向けた「助産師が推奨する妊娠しやすい食べ物」も合わせてご参照ください。
普段の二人のライフスタイルを少し見直すだけ
妊活とは、女性だけではなく男性も積極的に取り組むもの。二人で協力して妊娠しやすい体づくりにチャレンジしてみましょう。
デリケートな旦那様のために、さりげなく元気食材を使った手料理を作ったり、少しづつ日常の習慣を変えてみたりと、お互いに気遣うことでいつ赤ちゃんが来ても大丈夫!な絆づくりにも効果的です。
疲れたときは思い切って妊活をお休みして、リフレッシュするのも手かもしれません。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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