【助産師監修】不妊治療のこと、話す?話さない?~周りに打ち明けるか悩む方へ~
2018.09.21
Shun
Mama writer
お調子者でわんぱくな息子の育児奮闘中の30代ママです。育児や家事に協力的な夫に助けられながら、毎日楽しく過ごしています。仕事で疲れた日も、保育園にお迎えに行くと駆け寄ってきて抱きついてくる姿に癒されています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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不妊治療で通院していると、医師に「○日の△時に来てください」など言われることもしばしば。
そのため、直前にならないと予定が決められず、ストレスを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
特に、仕事をしながらの不妊治療は周りの人や職場に気を使います。
採卵や診察で急な休みや遅刻の際に職場が理解を示してくれるのか、もし結果が出なかった場合、同情されるのが嫌で、話すかどうか悩みますよね。
今回のコラムでは、私が治療を通して感じていることをお伝えし、妊活中の方にも、自分だけではないんだと思っていただけたら幸いです。
不妊治療をしていることを周りに話す?話さない?~職場編~
会社の上司に話すべきか
話せる間柄なら話しておいたほうが休みを取る時に嘘を付かずに済むので自分自身の気持ちが楽になると思います。嘘をついて休みを取るというのは意外とストレスになりますから。
しかし、その上司がどれくらい親しいのか、信頼できるのかによるのではないでしょうか?
私の場合は、男性の上司であったということと、口が軽いので他の人に話されてしまうのではないかという不安があり、信用することが出来ず、話していません。
婦人科系で通院している、とだけは伝えています。
会社の同僚に話すべきか
自分が休んだ時に一番迷惑をかけるのが同僚。もちろん話した方がいいことはわかっています。
でも、独身者だったり離婚歴があったり、様々な境遇の方がいる場合、どう思われるかを考えてしまい、なかなか言い出せないと思います。
話したらきっと、『うまくいくといいね』『仕事のことは気にしないで!』と言ってくれるでしょう。でも本当に心の中ではそう思っているのかな?と疑心暗鬼になってしまうのです。
現に自分が逆の立場で、大事な時に急に休まれてそのしわ寄せが自分にきたら、仕方ないと思っていてもやはりいい気持ちはしないのだろうなと思います。
やはり子供がいる方には言いやすいです。経験者なので気持ちを分かってくれますしね。
私の場合は子供がいる同僚の女性1人にだけ打ち明けました。自分が大切に思う同僚に嘘をつくことで、罪の意識にさいなまれたからです。
でも、会社の中に誰か知っていてくれる人がいるというのは思いのほか、安心するものなんだと実感しています。
不妊治療をしていることを周りに話す?話さない?~身近な人編~
親に話すべきか
治療が長くなってくると、誰かに話を聞いてもらいたくなってくるものです。それが親であれば一番気兼ねなく話せて、親身になって聞いてくれると思います。
でも、私はまだ話せていません。心配をかけたくないという気持ちが大きいのかもしれません。そして、話していない理由はもう一つ。親世代にとっては、現在の高度医療に否定的な人もいます。
もし、体外授精をすることに反対の考えを持っていたら、そこまでして子供が欲しいのかと問われたら自分の気持ちも揺らいでしまう可能性があることが怖いのかもしれません。
いい結果が出た時には報告しようと思っています。
友人に話すべきか
これも、独身の友達と子を持つ友達とで違います。やはり独身の友達に話すのは気が引けてしまうのです。でも、一番の親友には話していません。
それは親同様に、心配をかけたくないからという気持ちが勝っているからなのでしょう。案外、たまに会う友達には話せたりするものです。
そして、お互いの持っている情報を交換することはても大事なことなのです。
現に私は久しぶりに会った友達に打ち明けた時、その友達の知り合いが治療をしていて、とにかく技術が優れていて実績がある病院を探して通っているんだと聞きました。
その時、私は地元の病院に行っていましたが実績は特に気にしていませんでした。
でも思ったように結果が出ない時、その友達の話を思い出し、実績があるといわれている病院に転院を決めたのです。
やるからには一番いいところで、治療したい。それでダメなら諦めがつくでしょうし。
友達に話さなければずっと同じところに通っていたでしょうし、それでも結果は出るかもしれませんが、今となっては早めに転院して良かったと思っています。
不妊治療で抱えるストレスを少しでも減らすために
不妊治療をしていることを周囲に打ち明けることで、かえって心配事が増えてストレスを感じるなら話さない方がいい、話すことで自分の心が軽くなるなら話せばいいのではないかと思っています。
こうでなければいけない!ということは何もないのです。ただでさえストレスの多い不妊治療。自分が抱えるストレスを少しでも減らすことを心がけていけたらと思います。
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管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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