【助産師監修】生理日から計算・予測する排卵日は?
2018.06.08
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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タイミング法で妊活をする女性にとって排卵日の予測はとても大切です。
排卵日を予測する方法は基礎体温やおりもの、排卵検査薬、病院での卵胞チェックなどがありますが、生理周期をきちんと把握していれば、おおよその予測が生理日からも計算できます。
今回は、生理日から計算・予測する排卵日をご紹介していますので、排卵日の予測方法の一つとして知っておくといいかもしれません。
規則正しい生理周期は?
生理周期1. 月経期
女性の生理周期の最初は月経期間です。正常な生理は、期間は3日~7日間、周期は25日~37日間、量は20ml~140mlです。
140ml以上だと「過多月経」、20ml以下なら「過少月経」といい子宮内膜の剥がれたものが月経の量になります。
生理期間が2日以内の場合を過短月経、8日以上ある場合を過長月経といい、どちらも排卵障害を伴うことがあります。また月経量が少ない場合はホルモン異常や子宮の異常などが考えられます。
反対にナプキン交換が1時間持たない程、量が多い場合は子宮内膜症や子宮筋腫、、子宮腺筋症などの可能性があります。
周期は25日未満の場合を頻発月経、38日以上の場合を稀発月経といい、頻発月経はホルモンバランスが乱れる更年期に多くなる症状です。
反対に、稀発月経は卵胞が育つのに時間がかかり、排卵障害を起こしている可能性があります。
生理周期2. 卵胞期
月経期が終わると卵胞期といってエストロゲンが活発に分泌され、卵子を包んでいる卵胞が急速に育ってくる時期になります。
この期間に数個の卵胞が育ちますが、排卵までに一番成熟した1つだけが成熟卵胞と呼ばれ排卵します。
月経期間を含め卵胞期の期間の平均は14日くらいですが、望ましい期間は12日~18日です。
12日未満の場合は卵胞がきちんと育っていない可能性があり、18日以上の場合は卵胞が育つのに時間がかかっている可能性があります。
生理周期3. 排卵期
卵胞が20mm程度に育つと排卵が起こります。排卵期に起こる変化は、基礎体温が低温期から高温期に移行し、おりものが水っぽく伸びるおり女性でも性欲を感じる人もいます。
また、人によっては排卵痛といい、下腹部に軽い痛みを感じる人もいます。
生理周期4. 黄体期
この期間は排卵した卵子が精子と受精し、着床する時期です。排卵後の卵胞から黄体ホルモンが活発に分泌されることで、基礎体温が上がり妊娠を成立させ維持させます。
この期間は個人差がなく平均は12日~14日間ですが、9日未満の場合は黄体機能不全の可能性があり、着床しても維持できにくいと考えられています。
生理日から排卵日を予測するには
1. 自分の生理周期を把握する
生理周期は人によって様々で、体調によっても変化します。そのため自分の生理周期を最低でも3周期分は把握しておく必要があります。
卵胞期や黄体期などの生理周期は基礎体温に反映されるので、基礎体温を記録することで生理周期を把握することができます。
2. 黄体期間から計算する
基本的に黄体期は12日間~14日間で人によって差はありません。そのため、自分の平均生理周期から黄体期間を引くと月経から排卵までの期間を計算することができます。
(例)生理周期28日の場合の計算方法
黄体期を12日間と仮定すると、生理開始から16日目(28日-12日)が排卵日ということになります。また、黄体期を14日間と仮定すると、生理開始から14日目(28日-14日)が排卵日ということになります。つまり、28日周期だと生理開始から14日目~16日目が排卵日と予想することができるのです。
排卵日を予想するポイント
排卵日の予測は総合的に
排卵日の予測は一つの方法では不確実なので、あらゆる方法を組み合わせることがポイントです。費用もかからず一番手軽なのが、生理周期、基礎体温、おりものの3つから予測する方法です。
さらに上級になると費用はかかりますが、排卵検査薬や病院での卵胞チェックも組み合わせると確率が高くなります。
あまり神経質にならないように
生理周期が自然周期の場合、排卵日はある程度計算できますが断定することは難しいです。そのため、あまり排卵日を計算することに神経質にならず、幅を持たせて予測することが大切です。
ある程度、排卵期間を予測したらその期間はなるべく多くタイミングを取りましょう。
妊活中の女性にとって排卵日の予想はとても大切です。でもそればかりになると妊活がストレスになってしまいます。妊娠への近道は自分の体をきちんと知って、体と心のバランスを整えることです。
そのためには力を抜いてリラックスすることと、夫婦が仲良くいることが大切ですね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
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