母乳育児Q&A

【助産師監修】母乳外来で母乳育児を相談!診察内容や費用、保険の適用について

2018.09.07

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

母乳育児中にはさまざまなトラブルが起こりがちで、入院中の指導だけでは解決できないことも。そんな時に心強いのが母乳外来です。

母乳外来の診察内容や費用、保険の適用についてご紹介します。

母乳外来とは?

母乳外来とは、産婦人科や助産院などで行われている、母乳ケアのプロでもある助産師による乳房ケアや母乳育児サポートのことです。

出産を終えてこれから母乳育児をするママ、卒乳・断乳を考えているママなど、必要に応じてマッサージをしてくれたり、赤ちゃんの成長に合わせた母乳育児の相談に乗ってくれます。

「助産師外来」や「おっぱい外来」という名称のところもあります。出産した産婦人科や助産院に母乳外来がなくても、他院で出産された方も利用できる母乳外来がある施設もあります。

母乳育児に関して不安になってしまうことがあれば、ぜひ利用してみましょう。

母乳外来の診察内容は?

それでは、母乳外来ではどのような診察を行なっているのでしょうか。施設によって内容は多少異なりますが、母乳育児に関する悩み全般をサポートしてくれるようです。

主な例は以下のとおりです。

母乳の悩み

母乳の出が悪い、逆に母乳が出過ぎてしまうなどの悩みです。助産師による母乳マッサージをしてもらえたり、セルフケアの方法、授乳の仕方を指導してもらえます。

母乳マッサージで乳腺の状態や母乳の出方もチェックしてもらえるので、自分のおっぱいの状態を知ることもできます。

母乳育児の悩み

赤ちゃんが母乳を飲んでくれない、母乳量が足りているか心配、うまく授乳できないなど母乳育児に関する悩み。授乳姿勢やミルクを足すべきかどうかなどのアドバイスをもらえます。

このような悩みの場合は赤ちゃんを連れて受診するように指示されることが多いようです。

おっぱいのトラブル

母乳の詰まり、白斑、しこり、痛みを感じる、乳首か切れてしまったなどおっぱいのトラブルに関する相談も聞いてくれます。

乳腺炎になる前であればおっぱいマッサージで未然に防ぐことができることも。乳腺炎になってしまった場合は、医師による診察・治療に移行することもあるようです。

卒乳・断乳

スムーズに卒乳したい、事情により断乳しなければならないなどの相談に対しても、母子ともに無理なく進められるタイミングや方法をアドバイスしてもらえます。

母乳外来の費用は?保険の適用はある?

母乳外来の費用:1回1000〜4000円程度(施設により異なる)

母乳外来の費用は施設により異なるので、事前に問い合わせてみましょう。マッサージを受ける場合、別途料金がかかる場合もあるようです。

母乳外来は基本的には保険適用外

母乳外来は一般的に母乳に関する相談を受けてくれるところであり、病気を治療してくれるところではありません。そのため基本的には保険は適用されず、自己負担になります。

ただし、乳腺炎などの病気になってしまった場合は、医師の診察・治療が必要であるため保険診療となります。

母乳外来の費用負担を減らすには?

出産した施設の母乳外来を利用する

出産した病院や助産院の母乳外来を利用する場合には、初診料がかかりません。また、同施設で出産した方を対象に割安で母乳外来を利用できる場合もあります。

出産した施設に母乳外来があるかどうか、問い合わせてみると良いでしょう。

医療費控除の対象となる場合も

前述の通り、母乳外来は基本的には保険が適用されません。しかし、内容によっては医療費控除の対象となる場合もあります。

医療費控除の対象には「助産師による分べんの介助」も含まれているため、助産師による母乳ケアも対象となることが多いようです。

自治体の税務署毎に異なるので、問い合わせてみると良いでしょう。母乳外来にかかった領収書はしっかりと保管しておきましょう。

自治体によっては助成が受けられることも

全国的にまだ多くはありませんが、子育て支援の一環として母乳育児相談にかかる費用を補助してくれる市町村があります。

秋田県では2016年に県内全市町村で助成が行われるようになったようです。母乳外来を利用しやすくなるよう、この取り組みが今後全国的に広がってほしいですよね。

自治体の母乳相談を利用する

自治体によっては、保健センターなどが主催の助産師や保健師による母乳相談を行なっています。日時や定員が限られますが、その多くが無料です。

自治体のホームページなどに記載されていることが多いので、チェックしてみましょう。


いかがでしたでしょうか。母子ともにメリットがたくさんの母乳育児。けれど不安やトラブルがあると、続けることも難しくなってしまいます。

そんな時には母乳外来で専門家に相談してみるのもいいかもしれませんね。

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助産師/商品開発パートナー
浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
■専門分野
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
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管理栄養士・幼児食アドバイザー
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心理カウンセラー
佐々木明子
■資格・免許
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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心理カウンセラー
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牛丸敬祥
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産婦人科医

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