【助産師監修】逆子の胎動はどんな感じ?どう違うの?
2018.10.11
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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妊娠5〜6ヶ月頃になると感じ始める胎動。お腹の中の赤ちゃんの存在をダイレクトに感じられ、初めての胎動は喜びと感動で胸がいっぱいになるものですよね。
胎動の感じ方がいつもと少し違う時、もしかして逆子になってる?と不安になることがあるかもしれません。
今回は、逆子の胎動はどのような感じなのか、普通と違いはあるのかどうか、ご紹介していきます。
そもそも逆子とは?
逆子の状態とは
まずは、逆子がどのような状態なのか、おさえておきましょう。通常、お腹の中の赤ちゃんは頭を子宮口に向けた体位(頭位)で羊水の中に浮かんでいます。
しかし、中には頭を上にして、足やお尻が下になっている赤ちゃんも。この状態が逆子(骨盤位)です。
逆子の種類
逆子の種類には、以下のようなものがあります。
膝 位:ひざを子宮口についたような状態。
足 位:足が下になっている状態。
横 位:からだが横になっている状態。
複殿位:両ひざを折り曲げ、お尻が下になっている状態。
単殿位:お尻が下で足がまっすぐ上へ向いている状態。
逆子の胎動は?普通と違う?
胎動の位置
胎動は、早い人で5ヶ月頃から、多くの人は6ヶ月頃から感じるようになります。胎動を感じる位置は、一般的にはおへその周囲で感じることが多いようです。
また、初めのうちはお腹の下の方、週数が経過するとお腹の上の方で胎動を感じることが多いともいわれています。それでは、逆子の胎動はどうなのでしょうか。
胎動の位置と逆子との関連性
胎動の感じ方には個人差がありますが、胎動を感じる場所が恥骨上や下腹部など、普通の状態に比べ下にある場合については、逆子の可能性が高いといわれています。
多くのママは膀胱を蹴られるような感覚で尿意が近いような感じがあると言っています。
一方で、赤ちゃんの位置や姿勢によって胎動を感じる場所は変わるため、胎動と逆子はあまり関連性がないとの意見も多いようです。
逆子の経験
私自身は子ども達が二人とも、逆子になった時期がありました。上の子の時は脚の付け根の辺りに鈍痛を感じることがありましたが、下の子の時は普段の胎動と変わりはなかったように思います。
胎動を感じる場所だけで逆子と判断することは難しいようですが、いつもと違うと感じたら、診察の時に尋ねてみましょう。
胎動の回数が極端に少ない、感じられないといった場合は、すぐに診察を受けるようにしてください。
逆子と診断されたら…
逆子の多くは自然に治りますが、自分でも治す方法がいくつかあります。有名なのは、逆子体操です。
逆子体操
両ひざと胸を床につけ、お尻を高く持ち上げる胸膝位(きょうしつい)、仰向けでお尻を持ち上げる仰臥位(ぎょうがい)といった姿勢をとることで逆子を治そうというものです。
医師や助産師の指導のもと行い、お腹が張ったらやめましょう。逆子体操の効果については意見が分かれているため、産院によっては逆子体操を取り入れている所とそうでない所があるようです。
外回転術
医師がお腹に手を当てて赤ちゃんの向きを変える、外回転術という方法もあります。熟練した技術が必要で、全ての産院で取り入れているものではないようです。
私は逆子体操を行い、上の子の逆子はすぐに治りましたが、下の子はなかなか治らず週数が経過してしまったので、外回転術を施術してもらいました。
少し怖かったですが、お腹の中でぐるんと回った感覚が伝わり、一瞬で逆子が治ったことにはとても驚きました!
下半身を温める
その他にもお灸や鍼などをおこなう所もあります。また、逆子は身体の冷えが原因の一つといわれているので、足をよく温め冷え性を改善する事も大切です。
ティータイムにノンカフェインのハーブティーで体を温めるのもおすすめです。
逆子の出産はどうなるの?
逆子の状態で出産を迎えると、分娩時間が長引くなどのトラブルが起こりやすく、母子の安全のため帝王切開となるケースが多いようです。
逆子のまま出産を迎える人は3〜5%いますが、経産婦さんがほとんどで、今では安全を重視して帝王切開がほとんどです。
赤ちゃんが羊水の中を自由に動き回れる妊娠初期〜中期は逆子になる可能性も高く、自然に治ることが多いようです。
身体が大きくなるにつれて逆子が治りにくくなりますが、9ヶ月になってからも治ることがあるので、逆子と診断されても焦りすぎないでくださいね。
いかがでしたでしょうか。
逆子になると普通とは違う胎動の感じ方をすることもありますが、胎動だけでは判断ができないので、診察でのエコーで確認するようにしてくださいね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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