子どもの心と体

【助産師監修】3歳の子どもの発達。言葉や成長過程は?

2019.02.06

Keiko Sakai

Mama writer

2016年7月生まれの男の子のママです。息子の笑顔がパワーの源!!色んな日があるけれど『毎日笑顔で』をモットーに、大好きなヨガを楽しみながら日々の育児も楽しんでいます。息子の成長を見守りながら、私自身も日々成長していきたいと思います♪

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

「幼児」と呼ぶのにふさわしい3歳児。3歳になると言葉でのコミュニケーションも取りやすくなり、今までよりもさらに言葉や運動能力の発達が著しくなります。

周りへの興味や好奇心も旺盛になり、自我や自立心も芽生えて少しずつ社会性を身に付けていく時期に入ります。

自分でやりたい気持ちがどんどん強くなる3歳児ですが、その成長過程とはどのようなものなのでしょうか?身体や心、言葉の発達など、3歳の子どもの成長の様子をみてみましょう。

3歳の子どもの身体の成長

土ふまずが形成されて身体のつり合いが取れてくるなど身体の成長が著しい3歳児。そんな3歳の子どもの身体の成長をみてみましょう。

3歳の子どもの平均身長と平均体重

3歳0ヶ月~3歳6ヶ月未満
男の子:(身長)95.1cm、(体重)14.10kg
女の子:(身長)93.9cm、(体重)13.59kg

3歳6ヶ月~3歳12ヶ月
男の子:(身長)98.7cm、(体重)15.06kg
女の子:(身長)97.5cm、(体重)14.64kg

厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査報告書」より

2歳の頃と比べて体重の増え方は少なくなりますが、身長は3歳から4歳になるまでの1年間で平均7cm程伸びます。3歳は見た目も大きく成長していく時期です。

3歳の子どもの心の成長


3歳になると、自分の感情を言葉や行動で表すことができるようになり、自己主張も今までよりもさらに強くなります。心も大きく成長する3歳の子どもには以下のような特徴がみられます。

「なぜ?」「どうして?」が増える


3歳の子どもは何にでも興味を持つようになり「なぜ?」「どうして?」の質問をどんどんぶつけてくるようになります。

簡単に答えられる質問から、なかなか答えにくいような質問まで容赦はありません。ですが、面倒くさいからといって無視をしたり適当にあしらうのは良くありません。

質問してはいけないと子どもに思わせてしまうことは、子どもの好奇心や興味を持つ心に悪影響を与えてしまいます。

分からない場合は「ママも分からないなぁ」と素直に言っても良いので、分かる範囲でちゃんとその場で答えてあげるようにしましょう。

「分からないから一緒に調べよう!」と提案するのも子どもは喜ぶことでしょう。

社会性が芽生えてくる


3歳になるとイヤイヤ期も落ち着いてきて少しずつ相手のことを考えられるようになってきます。

自己主張がさらに強くはなりますが、ママやパパとの家族との関係やお友達との関係もだんだんと理解し始めてきます。

関係性を理解するとともに、相手の気持ちなども考えられる力がついてくるのも3歳の子どもの大きな成長の一つです。社会性が少しずつ芽生えてくることでお友達と遊ぶのが楽しくなってきます。

社会性はお友達との関わりの中でどんどん発達していくので、3歳になると他の子どもたちと関われる環境をたくさんつくってあげましょう。

また、弟や妹も出来てお兄ちゃん・お姉ちゃんらしさが出てくる事もあるでしょう。我慢していたりさみしくても頑張ってしまう事もあるかもしれませんね。

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だから、、」などと言わずに、ストレスを溜めていないか些細な変化を察してあげる事も必要です。

3歳の子どもの身体の発達


3歳の子供は運動能力もさらに発達して様々な動きが出来るようになります。身体が発達することで動きや行動にどのような成長がみられるのでしょうか。

ダイナミックな動きができる

3歳になると2歳の頃よりもさらに体全体を使ったダイナミックな動きが出来るようになります。とにかく3歳の子どもは動くのが大好きです。

お外で走り回ったり乗り物や遊具で遊んだりと体を動かす遊びを喜びますので、天気の良い日は公園などに行っておもいっきり遊ばせましょう。

屋内であれば全身を使ってジャンプができるトランポリンもおすすめです。

バランス能力が高くなる


3歳の子どもは自分でバランスが取れるようになってきます。少しの間なら片足で立つことが出来たり、手を使わずに階段を上がることが出来たりとバランス能力が発達します。

走ってきて急に止まる、音楽に合わせて歩く・走る・止まる、連続でジャンプするなどの動きも出来るようになってきます。

バランス能力が高くなることで動きのバリエーションが増えてくることでしょう。

指先が器用になる

3歳になると指先も器用になってくるため細かい動作なども行えるようになってきます。指先が器用になることで以下のようなことが出来るようになります。

・服のボタンを留められるようになる
・一人で靴が履けるようになる
・お箸を使ってこぼさずご飯が食べられるようになる
・ハサミが使えるようになる
・○や□が描けるようになる

2歳の頃にはまだ出来なかったことが3歳になり指先が器用になることで出来ることが増えてきます。これも大きな成長の証です。

しかし、個人差がありますので出来ないことがあっても焦る必要はありません。

3歳の子どもの言葉の発達


3歳は「言葉の爆発期」といわれるほど話せる言葉の種類が急激に増える時期です。成長が著しい3歳の子どもの言葉の発達をいくつかご紹介します。

三語文で話せるようになる

3歳になると「ごはん、食べる」といった二語文から「ママ、ごはん、食べる」といった三語文が話せるようになってきます。

3歳で話せる言葉は500~1000語ほどであるといわれ、語彙力が爆発的に成長する時期です。言葉を覚える力と記憶する力も発達します。

「ごはん」の中でもお米やパン、からあげやハンバーグ、リンゴやバナナなど毎日の食卓に並ぶごはんの種類も覚えて名指しで言えるようになります。

こういった理解が出来るようになると「ママ、パンとバナナ食べる」という風に言葉の使い方と伝え方が発達してきます。

また、数への興味も強くなり「1、2、3」と数が数えられるようにもなります。

状況に合わせた「挨拶」ができるようになる


基本的な挨拶が出来るようになる3歳児ですが、その挨拶を場面に合わせて使えるようにもなってきます。

時間の感覚も分かるようになるので、朝や昼間は「おはよう」「こんにちは」、夜は「こんばんは」「おやすみ」など、その時間に合った言葉の使い分けが出来るようになります。

状況に合わせた言葉の使い分けが出来るようになることで、さらに日常的なコミュニケーションが取りやすくなります。

このようにどんどん言葉の能力が発達することで、同年代のお友達とも少しずつ会話ができてコミュニケーションが取れるようになってきます。

言葉の表現力が豊かになる


3歳の子どもは言葉の表現力も豊かに成長します。お話するのが大好きな3歳の子どもは、色々な物事に対して説明する力も発達してきます。

今まで話せていた単語や二語文に言葉のおまけを付けてお話ができるようになります。

「星、きれい」が「星がキラキラきれいだね」というように、名詞以外の形容詞なども理解して使うことが出来るようになるのは大きな成長です。

言葉が上手に話せるようになるのはもちろん、言葉同士を上手に結びつけて、言葉が持つ意味を理解できるようになるのが3歳での言葉の発達の大きな特徴です。

ただし、言葉の発達は個人差がとても大きいです。ついつい周りの子どもと比べてしまいがちですが、言葉が遅くても不安に思いすぎないようにしましょう。

心配であれば子育て支援の場やお住まいの市町村の自治体、乳幼児健康診断などで相談してみましょう。


いかがでしたか? 3歳は身体と心が一段と成長するのはもちろん、言葉や行動も急激に発達する時期でもあります。

言葉でのコミュニケーションが取れるようになるのは3歳の子どもの大きな発達の特徴です。ママやパパとの関わり、お友達との関わりのなかで子どもは大きく成長していきます。

ぜひたくさんの経験をさせて多くのことを吸収させてあげましょう。成長が著しい3歳の子どもならではの育児をぜひ楽しんでみて下さいね。

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