【助産師監修】子どもの頭痛、対処法は?病院に行く目安、家でできる対処法は?
2018.04.25
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
頭痛は誰にでも起きます。子どもにとっても例外ではありません。頭痛そのものはよくある症状ですが、怖い疾患が隠れていることもあります。
この記事では、子どもが頭痛を訴えたときに注意するべきポイント、対処について紹介していきます。
子供の頭痛は心配
大人にとっても煩わしい頭痛ですが、同じように子どもも頭痛を訴えることがあります。
頭痛というと「熱があるのかな」「風邪かな」と考える親御さんも多いですが、熱や風邪症状がなくてもはっきりした頭痛の症状が出ることも。
しかし、子どもの頭痛の場合、大人と違って症状をはっきりと伝えられない場合もあります。
代表的な頭痛(一次性頭痛)
片頭痛
ズキンズキンと脈打つような痛みで、吐き気を伴うこともあります。光や音に過敏になることも。
頭痛は発作的に始まり、見ようとするところが暗くぼやけ、その周りが光ったように見える(閃輝暗点(せんきあんてん))という前兆が現れることもあります。
パパやママが片頭痛持ちの場合、子どもも片頭痛になりやすいようです。
緊張型頭痛
肩、首の筋肉の緊張や、ストレスが主な原因と考えられる頭痛で、締め付けられるような痛みを感じます。
原因がある頭痛(二次性頭痛)
片頭痛や緊張型頭痛を一次性頭痛と呼ぶのに対し、他の病気などが原因となって起こる頭痛を二次性頭痛といいます。
風邪などのありふれた疾患が原因で頭痛が起こることも多く、この場合は大げさに心配する必要はありません。
しかし、中には髄膜炎、脳出血や脳腫瘍などが原因となる頭痛も隠れていることがあり、この場合は緊急性が高くなります。
頭痛で病院に行くポイントは?
子どもが頭痛を訴えたらいつ病院に行けばよいのか、悩みどころですね。
・けいれん
・意識がもうろうとしている
・ふらつき
・物が二重に見える
・首が固かったり痛がったりする(髄膜刺激兆候)
・嘔吐がある
このような症状は、一般的に緊急性の高いサインであり、早急な病院受診(CTやMRIなどの画像検査ができる機関)をおすすめします。
緊急的な症状がない場合は、まずはかかりつけの小児科で相談しましょう。
小さな子どもの場合は、大人のように正確に症状を伝えられないこともありますので、より慎重に観察してあげてください。
見た感じ目立つ症状がなくても、今までにないような痛がり方をする場合は、病院の受診をおすすめします。
頭痛に家でできる対処法は?
前に書いたような緊急的な症状はないし、救急を受診するほどでもなさそう。そんな場合、おうちではどのような対処ができるのでしょうか?
頭痛を認め、労わってあげよう
まずは「認めて、共感してあげること」「リラックスさせてあげること」が大切です。パパやママが痛みを分かってくれたという安心感で、痛みの症状が和らぐこともあります。
冷却シートなどをおでこにはってあげるのも良いですね。片頭痛の場合は音や光に過敏に反応することがあるので、暗くて静かな部屋に寝かせてあげましょう。
緊張型頭痛の場合は、入浴など血流を良くすることで改善されやすいです(片頭痛は逆に悪化するので注意が必要です)。
市販薬は親の判断で
ドラッグストアにはいろいろな種類の頭痛薬が並んでいます。パパママが仕事をしていてすぐには受診できない、病院に行くほどではなさそうだけれど痛がっている、などの状況では強い味方となります。
とはいえ、処方薬でない以上、親の判断で飲ませることになります。できればお店の薬剤師さんに相談したうえで、子どもでも使えると表記があるものを、正しい用法用量で使用しましょう。
特に子どもの場合は、年齢や体重によって用法用量が変わりますので注意を。
・薬が効かず、痛がり続けている
・一時的には効いたが、またすぐに同じ症状を繰り返している
薬を使ってもこんな状況なら、やはり早めの病院受診がおすすめです。
子どもの頭痛に落ち着いて対処しよう
いかがでしたか?子どもが辛そうに痛みを訴えていると、親もうろたえてしまいますよね。
子どもの頭痛の多くは、心配のない症状であることがほとんど。ですが、「緊急を要する症状」について把握しておくと、いざというときの判断に迷わずに済みます。頭の片隅に置いておいてくださいね。
【関連する記事】
【助産師監修】子供が虫歯?歯痛の原因は?病院に行く目安や日頃のケアについて
幼児・子供の癇癪はなぜ起きる?原因ととるべき対応
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ