【助産師監修】子供が虫歯?歯痛の原因は?病院に行く目安や日頃のケアについて
2018.04.20
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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子供が歯痛を訴えたら、すぐに虫歯を疑うママは多いでしょう。しかし、虫歯ではなくても歯痛が起きることがあるのはご存知ですか?
どんなことが原因で歯痛が起きるのでしょうか?今回は、子供の歯痛の原因や症状、病院に行く目安や日頃の歯のケア方法について紹介します。
子供の歯痛の原因と症状
子供の歯痛の原因は、以下が考えられます。
・ 虫歯
・ 乳歯から永久歯への生え変わり
・ 病気、ストレス
虫歯
子供の歯は大人の歯と比べるとカルシウム分が少なく、エナメル質や象牙質が未熟で弱いために虫歯になりやすく、また進行しやすくなっています。
特に、乳歯が虫歯になると永久歯も虫歯になりやすいなど影響が及ぶので注意してあげてくださいね。
虫歯の疑いがある場合は「いずれ生え変わるからものだから」と放置せずに、気付いたらすぐに歯医者で治療してもらいましょう。
初期の虫歯の場合は、痛みがない場合が多いようです。しかし中期になると、冷たいものがしみるなどの痛みの症状が出てきます。
この症状を放置して虫歯が進行した場合は、ズキズキとした激しい痛みに変わってきます。
乳歯から永久歯への生え変わり
乳歯から永久歯に生え変わる際、発育した永久歯の影響で乳歯の根は溶かされていきます。そして乳歯は頭だけの状態でグラグラになり、やがて自然と抜けてしまいます。
この時、大きな痛みはないものの、多少の痛みを感じることがあります。歯が抜ける違和感を痛みと捉えて、歯痛を訴える子もいるようです。
病気、ストレス
歯茎が腫れたり出血している症状があれば、「歯周病」の可能性があります。
上の奥歯に痛みを感じる「急性上顎洞炎」や頬のあたりに痛みを感じる「顎関節症」など、歯には関係のない病気で歯が痛むこともあります。
また、緊張やプレッシャーなどのストレスが原因で、歯を噛み締めることで歯痛を感じることもあります。
家庭でできる対処法は?
子供が歯を痛がった場合は、まずどの歯を痛がっているのかを確認し、その周りに食べ物のカスなどが残っていないかを確認しましょう。
食べ物のカスなどが隣の歯を押して痛みを感じている場合もあります。
もし、そうであれば歯ブラシやフロスなどを使って取ってあげましょう。食べ物のカスの詰まりが原因でない場合は、下記の方法を試してみてください。
1.痛みのある所を冷やす
虫歯で痛むのは、炎症がひどくなっていることが原因です。
冷蔵庫で冷やしたおしぼりや冷却シートを頬にあてると、痛みのある部分を外側から冷やして、一時的に痛みをやわらげてあげることができますよ。
患部を冷やす方法は、乳歯から永久歯への生え変わりで歯痛がある場合も有効です。
2.鎮痛剤を飲ませる
痛みが激しい場合は、子供用の鎮痛剤を飲ませるのもいいでしょう。市販薬で構いませんので、歯痛に効く子供用の鎮痛剤を選んでください。
大人用の鎮痛剤は成分が強すぎるので、副作用の危険性があるため飲ませないようにしてください。
3.ツボを押す
歯痛に効くツボがあります。1カ所につき10回程度、ゆっくりと息を吐きながら指の腹を使って押しましょう。
・ 合谷(ごうこく)
手の甲側の親指と人差し指の骨が重なるあたりにあるツボ
・ 歯痛点(しつうてん)
手のひら側の中指と薬指の付け根の間にあるツボ
4.食事に気を付ける
歯が痛い時は、甘いジュースやお菓子は与えないようにしましょう。冷たい物や熱いもの、硬いものも痛みを強くするので避けましょう。
食事はなるべく噛まなくてもいいように、常温で柔らかめの物を準備しましょう。おかゆ、スープ、うどん、豆腐料理などがおすすめですよ。
痛みのある歯の反対側の歯で噛むようにしましょう。
歯痛の時にしてはいけないこと
痛む歯を触る
触ることで、神経に刺激を与えてしまい痛みがひどくなるので、子供には舌や手で触らないように言い聞かせましょう。
温める
温めると血流が良くなり痛みがひどくなります。入浴など血流がよくなることは控えた方がよいでしょう。
病院に行くタイミングは?
子供が歯痛を訴える時は、なるべく早く受診しましょう。家庭でできる対処法は、一時的に痛みをやわらげるための応急処置なので、痛みが続くようであれば迷わず受診してください。
まだ上手く言葉が話せずに痛みを伝えられない子でも、何度も歯を触り気にしているようであれば、受診をおすすめします。
また、「歯に穴があいている」「歯が欠けた、折れた」場合は、痛みが強くなくても虫歯が進行している場合があるので、必ず、歯医者を受診してください。
虫歯を防ぐためのケア
子供の虫歯を予防するためには、次のことに気を付けてあげましょう。
・ だらだらと食べさせずに規則正しい食生活を心掛ける
・ 甘い物を与えすぎない
・ 歯みがきを欠かさないように親がチェックする
・ 定期的に歯医者に通う
子供の虫歯予防は親子で行うことが大切です。虫歯の原因となる食べ物のカスや歯垢を残さないように、ママやパパがしっかりと仕上げみがきをする習慣をつけましょう。
小学校低学年くらいまでは仕上げみがきをしてあげるといいでしょう。仕上げみがきを卒業した後も、きちんとみがけているか、子供のお口の中をチェックしてあげてくださいね。
また、定期的に歯医者に通ってフッ素塗布やクリーニングをして、虫歯はないかのチェックをしてもらいましょう。
子供の歯痛は甘くみず、なるべく早く受診しましょう。歯痛の原因が虫歯なら、初期であれば歯みがきや口腔ケアで改善し、重症化を防ぐことが出来ますよ。
中には、歯と関係のない別の病気が隠れていることもありますので、子供が歯痛を訴えた時や様子がいつもと違うときは、できるだけ早く歯医者や病院を受診してくださいね。
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管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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