【助産師監修】4歳の子どもの発達。言葉や成長過程は?
2019.04.10
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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4歳の子どもは運動能力が発達したり、他者の気持ちが理解できるようになったり、想像力が豊かになったりと著しく成長していきます。
言葉もどんどん覚えておしゃべりが上手になっていく時期でもあります。
4歳の子どもの発達について、この時期に注意することや接する時のポイントも合わせてご紹介します。
4歳の子ども〜運動能力の発達〜
体の動きが巧みになる
4歳の子どもは、より巧みな身体の動きができるようになります。速さを調節しながら走ることができたり、片足で立って跳ねてケンケンができるようになります。
早い子ならスキップができるようになる子も。でんぐり返しやブランコをこいだりと身体のバランスを取る遊びが上手になるので、パパやママに得意げに見せてくれるかもしれませんね。
手先が器用になる
4歳になると手や指先を器用に動かせるようになってくるので、紐を通したり結んだりする細かな作業ができるようになります。
お絵描きでは四角形を描くことができるようになり、ペンなどの道具の使い方を理解して、色を使うことも覚えますので、より表現豊かなお絵描きを楽しめるようになるでしょう。
補助の付いていないはさみやお箸も上手に使えるようになりますが、まだまだ安定はしていないのでケガをしないように大人が近くで見守ってあげてくださいね。
4歳の子ども〜心の成長〜
自分と他者の心を理解し始める
4歳の頃になると、少しずつ自我が芽生えてくるので、「好き」「嫌い」の自己主張をはっきりとするようになります。
自分が他人からどう見られているのかを意識し始めたり、状況に合わせて自分がどう行動すればいいのかを判断できるようにもなってきます。
まだまだ自分中心ながらも、周囲のお友達や大人の気持ちを推測できるようになります。相手がなぜ怒っているのか、喜んでいるのか、泣いているのかなどを考えられるようになります。
他者の気持ちを考えて感情を理解できるようになることは、思いやりの心を育むことへとつながっていきます。
空想遊びが大好き
4歳の子どもは、豊かな想像力から生まれるおままごとやヒーローごっこ、お医者さんごっこなどの「ごっこ遊び」が大好きです。
自分の役割を理解して考えながら空想の遊びをすることで、社会の仕組みや周囲の人との接し方を遊びを通して学んでいきます。
想像力から生まれる「うそ」も
4歳の頃から「うそ」をつくことが多くなってくるかもしれません。しかし、この頃のうそは本当にうそをついているのではなく空想であることが多いようです。
4歳の子どもは想像力が豊かになり、子どもだけの世界観を持つようになります。
そのため、頭の中で考えた空想と現実の出来事が混同してしまい、空想を現実にあったことのようにしゃべってしまうのです。
聞いている大人にとっては作り話ですが、子ども自身はうそを言っているつもりはありません。否定はしないで「へぇ、そうなんだ。」と相づちを打って、豊かな想像力に共感してあげましょう。
時には、失敗や都合の悪いことを隠すためのうそをつくこともあります。そういう時はうそだと分かっていても、すぐには責めずに子どもの言い分を聞いてあげましょう。
話を聞いて気持ちを受け止めてあげることで、ママやパパは自分を信頼してくれていると認識して本当のことを話してくれるかもしれません。
4歳の子ども〜言葉や知能の発達〜
言葉を覚えておしゃべりが上手に
4歳の子どもは話せる言葉の数が増えて、日常での会話がしっかりと成り立つようになります。4歳の平均的な語彙数は1,000〜1,500語。
自分の気持ちを言葉で伝えられるようになり、とてもおしゃべりになる時期です。赤ちゃん言葉は少なくなり、自分の事を「ぼく」「わたし」などの一人称を使って話ができるようになります。
また、過去、現在、未来が分かるようになり「昨日〇〇したね。」、「明日〇〇に行くの楽しみ。」のように会話でも使い分けができるようになります。
どんどん言葉を覚えていく時期なので「なぜ?」「どうして?」の質問はこれまでよりも増えていくかもしれませんね。
お友達との会話やテレビの影響を受けて悪い言葉を使うようにもなってきます。言葉の良し悪しは分からずに、言葉の響きを楽しんで使っていることが多いようです。
「うんち」、「バカ」などと言われて大人が過剰に反応すると、子どもはおもしろがってますます悪い言葉を使うようになってしまいます。
そういう場合は、「そういう言葉は聞きたくないな。」と伝えて受け流すようにしましょう。
記憶力が向上する
4歳の頃になると1から10までの数を数えられるようになります。大きい、小さい、長い、短い、太い、細いなどの比較も理解できるようになります。
順番が理解できるようになり、記憶力も向上するので、自分が使った物を元の位置に戻すお片づけや整理整頓が上手になってきますよ。
早い子なら文字も書けるようになるので、覚えたてのひらがなで書いたお手紙をくれるかもしれませんね。
注意すること・接する時のポイント
事故やケガに注意
4歳の頃は高い所に登ったり、飛び降りたり、ダッシュで追いかけっこをしたりと活発に動き回る遊びが増えてきます。
遊びに夢中になると、周囲が見えなくなり転落や衝突などの思わぬ事故やケガを引き起こすこともあります。
危険な場所や遊びは注意するように言い聞かせて大人も付き添うようにしましょう。
まだまだ注意力は不足していますので、自由に遊ばせながらも目を離さないようにして子どもの行動を見守りましょう。
「ありがとう。」の一言を
4歳の頃になると、周囲から認められたいという気持ちが芽生えてきて、積極的にお手伝いをするようになってきます。
ママやパパに「ありがとう。」と感謝されると、人の役に立ったという充実感でとてもうれしくなります。
まだ上手くできないので、ママやパパの邪魔になるということもあるかもしれませんが、余裕のある時は、お手伝いをしたいという子どもの意欲を優先してあげてくださいね。
失敗をしてしまっても、叱るのではなく「こうやると、上手くできるよ。」とお手本を示してあげるといいですよ。
上手くできてもできなくても、お手伝いの後には「ありがとう。」の一言を忘れずに感謝の気持ちを伝えてあげましょう。人の役に立ったという充実感は思いやりの心を育てていきますよ。
4歳の頃は心身ともにぐんと大きく成長する時期です。ママやパパは発達のスピードの速さに戸惑ったり、驚かされることもあるかもしれませんね。
おしゃべりが上手になったり、お手伝いをしたがったりと自分でできることがどんどん増える時期なので、その気持ちに応えてあげてくださいね。
間違ったり失敗しても、責めずに子どもがしたことを認めてあげることで親子の信頼関係が築かれていきますよ。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
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