妊娠しやすい食べ物・食事・食生活や栄養について
2019.06.23
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
妊娠しやすい食べ物の基本は、栄養バランスの良い食事です。 今回は、妊娠したい女性にいいといわれている栄養素や食べ物をご紹介します。できることから無理なく、ぜひ取り入れてみてください。
妊娠しやすい食べ物・食事
”血液をつくる・生理周期を整える・血行をよくする”食材を選びましょう。
赤い食材
血液を増やし、血行を促進する働きがあります。古い血液が溜まると、子宮の働きが弱まり婦人科系の疾患を引き起こしやすくなります。
赤い食材とは、サバ・カツオなどの赤身の魚・ラム・羊肉・牛肉・トマト・人参・パプリカ・クコの実・なつめなどです。
黒い食材
ホルモンの力を高める働きがあるので積極的に食べましょう。黒い食材は、黒米・黒ゴマ・黒豆などです。
タンパク質
人間の細胞は大半がタンパク質からできているので、とても重要な栄養素です。毎食タンパク質が入っているかどうか確認しましょう。納豆・卵・乳製品などがタンパク質を豊富に含みます。
これらを合わせたレシピには、ジンギスカン、クコとなつめ入りの鶏肉スープ、サバとひき肉のドライカレーなどがあります。
朝食習慣を大切に
朝食を摂らないと自律神経が整わずに女性ホルモンの乱れの一因となるため、スムージーやスープ、バナナ、チーズなど少しでも口に入れ朝のスタートをきりましょう。
妊娠しやすい食生活
間食にはナッツとドライフルーツ
不妊治療などのストレスが高まると、過食になったり、間食でついつい甘いものを摂りがちです。
適度な糖分はストレス軽減には大切ですが、その中でもより自然で身体に良い食べ物を選びたいものです。
助産師である私のオススメは、アーモンドやかぼちゃの種などのナッツ類と、ドライフルーツを合わせて食べることです。
最近では「トレイルミックス」とも呼ばれ、欧米でも人気が出ています。良質な脂とミネラルが同時に摂れるので、とてもオススメです。ぜひ一度試してみてください。
間食のアドバイス
身体を温める温野菜やミネラルを豊富に含む海藻を積極的に摂るとよいでしょう。スナック菓子に含まれる脂は酸化しているので、なるべく摂らないようにしましょう。
コンビニのスイーツに多く含まれる”白砂糖”は身体を冷やすので、食べ過ぎないようにしましょう。
極端なダイエットは禁物
ダイエットでリバウンドを繰り返したりしていると、骨や筋肉量が低下して脂肪だけが蓄積されやすい身体になります。
BMI(肥満度を表す体格指数)の指標では、妊娠しやすい数値は22~24です。
一般的に痩せすぎると妊娠しにくいと言われますが、 実は肥満でも妊娠しにくいのです。自分のBMIを把握しておきましょう。 妊娠しやすい体質になる生活アドバイスもご参照ください。
妊娠しやすいハーブ
食生活に気をつけているけどなかなか授からない場合や、偏った食事になりがちな場合は、ハーブを取り入れると良いでしょう。
妊活中にハーブティーを飲んでいた方は多いです。西洋やインドでも古くから活用されてきた、妊娠しやすいハーブをご紹介します。
シャタバリ
シャタバリはインド発祥のアーユルヴェーダで、妊活中の女性に活用されてきたハーブです。女性の周期の乱れをサポートしてくれます。
ラズベリーリーフ
安産茶として有名ですが、ラズベリーリーフに含まれるフラグリンは妊娠後期だけでなく妊活中の女性にも嬉しい働きをしてくれます。
PMS(月経前症候群)や産後の戻りにもよく用いられるハーブで、産前・産後の女性に欠かせないハーブです。
ネトル
ネトルはビタミン、ミネラル、鉄分を豊富に含んでいるハーブティーです。体の内側をキレイにしてくれます。まろやかな緑茶のような風味です。
ローズヒップ
ローズヒップが含むビタミンCはレモンの20倍、カルシウムは牛乳100gの約9倍、鉄分はホウレン草100gの約2倍と、女性が不足しがちな栄養素たっぷりのハーブです。
ビタミンCは美容にも良いので、女性なら積極的に摂取したいものです。
ジンジャー
ジンジャー(生姜)が体をぽかぽかにしてくれるのは有名ですね。妊活の基本は体を温めることですので積極的に摂り入れましょう。これらが全て入ったハーブティーもあります。
バランスの取れた食生活が理想ですが、実際毎日3回の食事に気を遣うのは大変なもの。ストレスをためては逆効果なので、自分にとって続けやすい妊活を探してみましょう。
妊活中の食べ物を工夫することで、妊娠しやすい身体のベースを築くことができます。食事は身体を作り、体調を左右するとても大事なもの。
自身のライフスタイルをうまくコントロールしながら妊活に取組んでみてください。
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ