妊活・不妊

【助産師監修】排卵検査薬の使い方や確率は?排卵と妊娠のタイミングについて

2019.05.09

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

妊娠のチャンスを逃さないためには、事前に排卵日を予測しておくことが大切です。そこで役に立つのが排卵検査薬。今回は排卵検査薬の使い方や確率、排卵と妊娠のタイミングについてご紹介します。

排卵検査薬とは?

排卵日を予測する方法

妊娠を望んでいる場合、排卵日を予測することが重要になります。

排卵のタイミングを知るには、毎日基礎体温をつける、クリニックで行う超音波検査で卵巣にある卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測定する、頚管粘液の状態を調べるなどの方法があります。

このほかにも、自分で手軽にできる方法として市販の排卵検査薬を使用して排卵日を予測することができます。

排卵検査薬の計測方法

排卵検査薬は、排卵直後に急上昇する黄体化ホルモン(LH)の尿中の濃度を計測する方法で排卵日を予測します。

一般的に、判定結果が陽性になってから24〜36時間以内に排卵するといわれています。

排卵検査薬の種類には判定結果がラインで表示されるアナログタイプと、記号や図柄で判定結果を表すデジタルタイプがあり、一般的にアナログタイプの方が安価です。

どちらも薬剤師のいるドラッグストアやインターネット等で購入することができます。

排卵検査薬の使い方

排卵検査薬の使い方はとても簡単で、検査スティックに尿をかけ、判定結果のサインを確認するというものです。

排卵の徴候である黄体化ホルモンの尿中濃度が高くなり一定値を超えると陽性となり、排卵日を予測することができます。

排卵検査薬を使用するタイミング

排卵検査薬を使用する際には、使用するタイミングが重要になります。

自分の月経周期や基礎体温から次の排卵予定日を予測し、その5日くらい前から毎日1日2回(朝と晩など時間をあけて)、排卵検査薬を使用するようにします。

・月経周期から排卵日を予測
 次回生理開始予定日の14日前
 周期が不規則な場合、最近の2,3周期で
 一番短かかった周期で予測
・基礎体温から排卵日を予測
 体温がもっとも下がる日から1~3日の間
 (低温期と高温期の境目)

排卵後に検査薬を使用しても意味がなくなってしまうので、使用するタイミングに気をつけましょう。

排卵検査薬で排卵日が当たる確率は?

基礎体温と子宮頸管粘液の有効性を評価した研究において、排卵検査薬の正確性が、この2つの方式を圧倒的に上回ったという結果が報告されています。

排卵日を予測するのにかなり有効な検査と言えますが、ホルモンに異常があると、排卵と関係ない時に陽性になることもあるため、排卵日を確実に予測できるというわけではありません。

確実に排卵日を予測するためには、クリニックでの超音波検査で卵巣内の発育した卵胞の大きさを計測することが、より正確な方法と言えます。

これに合わせて、血液検査や尿検査でホルモン値を計測することで、さらに排卵日を特定しやすくなります。

排卵検査薬は排卵日を完全に予測することはできませんが、ある程度参考にすることはできると言えるでしょう。

妊娠しやすいタイミングは?

排卵日前が妊娠しやすい

妊娠するためには、排卵が起こる時に卵管内で精子が待機している状態であることが理想的です。

卵子の寿命はおよそ1日、精子の寿命はおよそ3日程度とされているため、排卵日の3日くらい前から複数回タイミングをとるようにすると、妊娠しやすいといわれています。

アメリカのある研究チームが避妊をしていないカップルを対象に調査を行いました。

調査の結果、排卵日の2日前に性交渉を持った場合が最も妊娠する可能性が高く、次いで排卵日の前日、その次が排卵日当日だったという報告がされています。

日頃から性交渉を持つ

実は妊娠のしやすさは、性交渉の回数とも関係があります。

週に2〜3回性交渉があるカップルの場合、精子がいつも女性の体内にあるということになるため、排卵がいつ起こっても妊娠しやすい状態にあると言えます。

このようなカップルが1年間で妊娠する確率は85%ほどだといわれています。タイミングを合わせることも大切ですが、日頃から性交渉を持つよう心がけることが妊娠への近道だと言えるでしょう。

お互いの気持ちも大事にする

排卵日に合わせてタイミングをとることに気を取られすぎて、パートナーとギクシャクしてしまったり、男性がプレッシャーを感じてしまったりしては、逆効果になってしまいます。

愛をもって子作りができるようお互いの身体や気持ちを尊重しましょう。


いかがでしたでしょうか。排卵検査薬は排卵日を特定できないものの、自宅で手軽に排卵日を予測できるとても便利なものです。

妊娠のタイミングを知る方法の一つとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
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