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【助産師監修】妊活中にお灸がいい!?~お灸の効果や方法~

2019.02.22

Keiko Sakai

Mama writer

2016年7月生まれの男の子のママです。息子の笑顔がパワーの源!!色んな日があるけれど『毎日笑顔で』をモットーに、大好きなヨガを楽しみながら日々の育児も楽しんでいます。息子の成長を見守りながら、私自身も日々成長していきたいと思います♪

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

最近は「妊活に良い」とされるものが数多くあり、実際に試す方も多いのではないでしょうか?自分のできる範囲で効果が期待できる方法があればやはり気になるものですよね。

そこで、最近注目されているのが「妊活中のお灸」。

妊活にお灸が良いというのは本当なのか?お灸の効果や方法など、妊活中や妊活を考えている方が気になる「妊活とお灸」の関係について調べてみました。

お灸とは

そもそも、「お灸」とはどういうものなのでしょうか。言葉は知っていても、実際はどのような目的でどのような手段で行うのか、詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。

お灸の歴史


お灸とは古くから行われてきた東洋医学で、中国では2千年以上も前から医療として利用されてきました。日本には西暦500年代に、仏教とともに伝来されたといわれています。

不調を整える療法


お灸は、ツボに熱刺激を与え、そのツボの位置によってさまざまな体の部位の不調を整える療法です。

熱する際に用いられるのが「もぐさ」です。もぐさとは、ヨモギの葉の裏の綿毛を集め精製したものをいいます。

ヨモギは古くから薬草、漢方として広く利用されており、その有効成分によりさまざまな効能が期待できます。

もぐさを直接皮膚に乗せて燃焼させるのが基本のかたちですが、他にもお灸にはさまざまな方法が存在します。

自宅で手軽にできるものもある

市販品はもぐさを加工して作られたものが一般的で、中には自宅で手軽に利用できるよう火を使わないものもあります。

最近は、カラフルで可愛らしいパッケージのもの、果物や花などアロマの香りがするもの、煙が少ないものなどいろいろなタイプのお灸が販売されています。

便秘や生理痛、肌荒れ、むくみ、肩こり、腰痛などの対策として、若い女性に人気が出はじめているようです。

妊活にお灸が良いのは本当?

血行を良くする

妊活にお灸が良いといわれる大きな理由は「体の血行を良くする」という点です。

夏は「エアコンの効いた部屋で一日中過ごす」「冷たい飲み物ばかり飲んでいる」、冬は「外の寒さで体が完全に冷え切ってしまう」などで、年中体を冷やしている人も少なくありません。

昔に比べて現代は明らかに体が冷えやすい生活になりつつあります。

薬などを使う治療とは違い、お灸は温熱でツボを温めることで血行を良くし、体が本来持つ自然治癒力に働きかけてくれます。

リラックス効果がある

人の体は「自分で治そうとする力」「自分で元気になろうとする力」を持っています。お灸はその手助けをし、体本来が持つ力を目覚めさせてくれる働きがあるといわれています。

そのような働きがあることから、最近では妊活にも良いと注目されつつあります。

温熱でツボを温めることで、気持ちをゆったりさせリラックス効果も期待できます。妊活中に大きなストレスを感じることなく行える点もお灸の良いところです。

妊活中のお灸の効果とは?

体の不調の原因は冷え

「冷えは万病のもと」といわれますが、その言葉の通り冷えは体の不調を招き内臓などの働きを低下させてしまいます。

それは子宮や卵巣も例外ではありません。体が冷えることで血の巡りが悪くなることはもちろん、自律神経の乱れを引き起こす場合もあります。

冷えがどんどん進行すると生理が止まってしまう危険性があるともいわれています。

特に夏場には冷房をつけ、外温との温度差により冷えやすい状態となります。妊活を考える場合は、その冷えをいかに意識して回避するかがポイントとなります。

温熱効果は効果的


妊活に大切なことは「妊娠しやすい体作り」ですので妊活に冷えは大敵です。

お灸の持つ温熱効果は冷えにはとても効果的です。特に女性は足元からの冷えが多く、下半身のツボをお灸で温める方法は効果的といわれます。

お灸で冷えを解消・予防すれば子宮や卵巣なども冷えることなくしっかり機能してくれることでしょう。

そういった意味で、お灸には妊活に必要な「妊娠しやすい体作り」を手助けしてくれる効果が期待できます。

妊活中のお灸の方法

お灸の種類

お灸には大きく分けて2種類あります。もぐさを皮膚の上に直接置いて行うお灸を「直接灸」、もぐさを皮膚に直接置かないものや台座がついているお灸を「間接灸」といいます。

間接灸のなかで台座のついた台座灸はシールタイプで初心者にもお勧めです。自分に合ったお灸を選んでみましょう。

お灸の方法


※ここでは初心者におすすめの台座灸の方法をお教えします。

準備するもの
●お灸(ドラッグストアなどに市販されています)
●ライター(柄の長いものがおすすめです)
●灰皿(使用済みのお灸を入れるために使います)
●タオル(汚れた時などに使います)

(1)お灸のシールを剥がしてライターで火をつける
⇒煙がでるまでしっかりとつけます

(2)火がついたらお灸をツボに乗せる
⇒押すとほどよく痛い、心地よいと感じる場所に乗せましょう

(3)熱さがなくなるまでそのまま乗せておく
⇒お灸の種類にもよりますがおよそ2~4分程度(火が消えても効果は持続します)

(4)持てる熱さにまで冷えれば、台座を持って使用済みのお灸は灰皿に捨てる
⇒火が消えても台座は熱いので注意しましょう

注意すること

●火傷に注意する(熱いと感じたらすぐに外す)

●初めての方は1ヶ所のツボに1日1回(慣れれば、体調に合わせて回数を増やしてOK。やり過ぎは禁物)

●食前食後、入浴前後は避ける

妊活におすすめのツボ

三陰交(さんいんこう)
女性特有の疾患に効くとされるツボです。

<効果>子宮内の血行不良・生理痛・生理不順・冷え・むくみ
<位置>足の内側のくるぶしから指4本分ほど上がったところの骨と筋肉の境目にあります。

湧泉(ゆうせん)
名前の通り体の気力が泉のように湧くとされ「万能のツボ」といわれるツボです。

<効果>下半身の冷え・生理不順
<位置>足の裏にあります。土踏まずの上にあり足の指を曲げるとくぼむ位置にあります。

太衝(たいしょう)
冷えや疲れに効き、お灸がとても効果的なツボです。

<効果>足先の冷え・身体の疲れ・精神的ストレス
<位置>足の甲にあります。親指と人差し指の骨が交差している位置にあります。

血海(けっかい)
血液を作る機能を高めてくれる、血液循環を促進してくれるツボです。

<効果>生理不順・子宮筋腫などの婦人科系の症状
<位置>膝のお皿の上の、内側の角より指3本分ほど上の位置にあります。

妊活にお灸を上手に取り入れよう

お灸は火の取り扱いと火傷に注意すれば自宅でも簡単にできます。お灸は毎日行っても大丈夫です。

朝にお灸を行うことで代謝が良くなり、夜にお灸を行うと副交感神経を優位にしてリラックス効果が期待できます。睡眠の質も良くなるといわれています。

また、女性は高温期から体温が下がり始めると冷えを感じることが多くなります。生理中から低温期の間は排卵に向けての準備期間となるため、この期間に行うのも効果的です。

温かくリラックスできるお灸は妊活にとてもおすすめです。ぜひ、自分に合ったお灸を見つけてうまく妊活にも取り入れてみてください。

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