【助産師監修】妊娠中のお灸。いつする?どんな効果がある?
2019.07.18
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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妊娠中の様々なマイナートラブルや困った症状に効果があるといわれているお灸。気にはなるけれど、赤ちゃんに影響はないのか心配という方もいるかもしれません。
この記事では妊娠中のお灸で期待できる効果、またいつすればいいのかをご紹介します。
お灸ってどうするの?
お灸とは、一般的にモグサ(艾)を皮膚の上に置いて燃やし、その温熱刺激によって体調を整える治療技術です。
東洋医学では、気や血液の流れる「道」を経絡(けいらく)と呼び、お灸は、経絡上にある経穴(いわゆるツボ)に体の表面からアプローチします。
同じ考え方の治療に「鍼(はり)」があります。鍼もポピュラーな治療法ですが、痛みに敏感な方や針が怖いという方だと、お灸の方が挑戦しやすいかもしれません。
妊娠中のお灸の効果
肩凝りや腰痛、股関節痛
妊娠すると大きなおなかを抱えることになり、身体の使い方も変わります。
また、お腹も張るため、肩凝りや腰痛、股関節痛をはじめ、身体の痛みに悩まされる妊婦さんが多いようです。
筋肉痛や関節痛は非妊娠時でもお灸治療の対象となる症状なので、妊婦さんでも比較的、お灸の効果が出やすいようです。
お腹のはり
お腹の張りを改善することで早産の予防にもなりますし、妊婦さんもリラックスできます。お灸をしてお腹が張りにくくなったという声も聞かれます。
骨盤位(逆子)
逆子に対しては「逆子体操」などのセルフケアも有名ですが、お灸も比較的古くから行われてきました。
術者によっては、骨盤位の妊婦さんのうち90%近くがお灸で頭位に改善したというデータもあるようです。
そのほか、つわりやむくみ、冷え性、便秘といった様々なマイナートラブルの他、安産のためにもお灸が効果的だとする声もあります。
いずれも個人差があり、また鍼灸師によって得意分野が違う場合もあるようです。
妊娠中のお灸は専門家に
妊娠中は体調が変わりやすい他、皮膚も敏感になっており、普段お灸が平気な方でも注意が必要な場合があるようです。
産科の主治医の許可をとってから施術するという鍼灸院もあります。指示に従いましょう。
いずれの場合も、妊娠の可能性がある時点で施術者には必ず伝えた方が安全ですし、妊婦さんへの施術に慣れている鍼灸師の治療を受けるのがおすすめです。
妊娠中のお灸はいつすればいいの?
三陰交など、妊娠初期には刺激しない方が良いといわれる経穴もありますので注意が必要です。
初期の妊婦さんに対するお灸を行っている鍼灸院もありますが、安定期以降しか受け入れていない鍼灸院もあり、施設ごとの裁量が大きいようです。
施術を希望する際は事前に問い合わせてみましょう。
妊婦さんのセルフお灸について
自宅で手軽に行えるお灸の道具が販売されていることもあり、妊婦さんでも自身でお灸をしている方もいるようです。
正しい方法で行えば怖いものではありませんが、妊娠中は体調も変化しやすいもの。
市販の商品では、「妊婦は使用しないように」と注意書きがあることが多く、自身で行う場合は自己責任となってしまいます。
主治医に相談の上、通っている鍼灸院で指導を受けて行うのがおすすめです。
妊娠中のお灸で快適に過ごそう
肩凝りと腰痛持ちの私は、普段からお灸や鍼の効果を実感することが多いですが、妊娠中には機会に恵まれませんでした。
マッサージに比べて即効性がある上、短時間で済みますし、鎮痛剤内服に比べると赤ちゃんへの影響が小さそうなイメージもあります。
次に妊娠する機会があればぜひ挑戦したいと思っています(あくまでも個人の印象です)。
マイナートラブルに悩まされている妊婦さん、お灸を治療の選択肢として持っておくのはいかがでしょうか?
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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