【助産師監修】妊娠10週目(妊娠3ヶ月)の赤ちゃんの様子
2018.09.28
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
妊娠10週目は妊娠3ヶ月の3週目にあたります。妊娠9週目までは胎芽とよばれていた赤ちゃんはこの頃から人間の赤ちゃんである「胎児」としての成長をスタートさせます。
骨や筋肉が著しく成長し、神経系統や臓器が発達してきてぐんと人間らしくなってきますよ。今回は、妊娠10週目のお腹の中の赤ちゃんは、どのように成長していくのかを詳しく紹介します。
妊娠10週目の赤ちゃんの大きさ
妊娠10週目の赤ちゃんの大きさは、頭からお尻までの長さが3〜4cmくらいの親指大、体重は5〜8gくらいになります。
徐々に胴が長くなり、姿勢も真っすぐになってきて人間らしい姿に近づいてきます。
日々、成長を続けて、1日平均1.5mmずつ大きくなっていきます。今はまだ小さな小さな赤ちゃんですが、ママのお腹の中で数ヶ月かけて目覚ましい成長を遂げていくのですね。
妊娠10週目の赤ちゃんの発達
妊娠10週目の赤ちゃんの、主な発達は以下のようになります。
・3頭身になる
・歯の元になるもの、爪、髪の毛が形成される
・神経系統が発達する
・性別にそった成長がスタートする
・心音がはっきりと聞こえるようになる
・呼吸の練習を始める
3頭身になる
妊娠10週目の頃は、しっぽが完全になくなり、頭・足・胴が発達して2頭身から3頭身になります。
柔らかかった軟骨がだんだんと硬い骨へと変化していき、頭を支えられるようになるので、それまでの丸まっているような格好から頭を起こして背筋をまっすぐに伸ばした姿勢へと変わっていきます。
筋肉も発達して肉付きが良くなってくるので、体に厚みがでてきますよ。
歯の元になるもの、爪、髪の毛が形成される
妊娠7週目の頃に、乳歯の元になる歯胚ができてきますが、妊娠10週目には、すでに20本すべてがそろいます。
爪もだんだんと発達していき、髪の毛も形成されるようになるので、より人間らしい姿へと変わっていきますよ。
神経系統が発達する
体中をめぐる神経が発達してくるので、手足の先端まで神経が行き届くようになります。
手足の指先も柔らかい軟骨から硬い骨へと変化するので、指が分かれて手足がほとんど完成し、神経が行き届くことで自由に動かせるようになります。
妊娠10週目には、エコー検査の時に少し動く様子が見える場合もあります。でも、胎動として現れるのは、もう少し先の5ヶ月以降になりますよ。
性別にそった成長がスタートする
男の子は睾丸(こうがん)が、女の子は膣が形成されます。性別がはっきりするようになりますが、妊娠10週目のエコー検査ではまだ性別の判断は出来なません。
男の子か女の子かの判別は今後の楽しみにとっておきましょう。性別の判断ができるようになるのは5ヶ月以降になりますよ。
心音がはっきりと聞こえるようになる
妊娠10週目の頃、心臓は完成形にほぼ近い状態になります。1分間の心拍数は、平均的な赤ちゃんで170回前後になり、成人女性の2倍以上も多く鼓動を打つようになります。
エコー検査ではっきりと、心音を聞くことができるようになりますよ。この心音を聞くと、「赤ちゃんが生きている、成長している。」という実感がわいてくるかもしれませんね。
呼吸の練習を始める
妊娠10週目の頃、横隔膜が完成することで赤ちゃんの呼吸の準備が整います。ママの羊水を飲んでは吐き出すという呼吸の練習が始まります。
また、胃や腎臓も動き出すので、飲み込んだ羊水をおしっことして排泄し始めるようになります。
ママの体の状態
お腹のふくらみを感じるようになる
妊娠10週目の子宮のサイズは、女性のこぶしくらいの大きさになります。中には、お腹のふくらみを感じるようになって赤ちゃんの存在を実感されている方もいるかと思います。
妊娠10週目は、つわりが続いている時期でもありますね。つらい思いをされている方もいらっしゃると思います。満足に食事が摂れないので、お腹の赤ちゃんの栄養状態が心配になるかもしれません。
でも、妊娠初期の赤ちゃんは、母体に蓄えられた栄養で育っていくため、栄養不足になることはないので大丈夫ですよ。
ママは、少量でもいいので無理のない程度に、今食べられるものや水分を口に入れるようにしましょう。
マイナートラブルがおこりやすくなる
妊娠10週目頃は、倦怠感や眠け、便秘などのマイナートラブルがおこりがちな時期でもあります。
疲れやストレスを感じた時は、無理をせずに休むようにしましょう。ハーブティーなどを飲んでリラックスするのもよいでしょう。
お腹の張りの様子がいつもと違う、痛みが強い、出血がある場合は早めに病院でみてもらうようにしましょう。
いかがでしたか。この時期は、多くの方が母子手帳を交付され、出産予定日が確定したりエコー検査では赤ちゃんの心音をはっきりと聞くことができるようになったりします。
この時期から、母親になる実感がわき始める方が多いようです。安定期まであともう少し。お腹の赤ちゃんの成長を感じながら心穏やかに、この期間を過ごしてくださいね。
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ