体の悩み

乳腺炎かも!? なりかけの症状や原因、自力での対処法も解説!

2024.10.08

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

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授乳トラブルでよくあげられるものの1つに乳腺炎があります。乳腺炎は症状が進むと高熱がでて胸に強い痛みを伴います。

初期のうちに早めに対処をすれば、症状の軽減や解消をすることが可能です。今回は、乳腺炎の初期症状や原因、対処法を紹介します。

乳腺炎になりかけ?初期症状は?

乳腺炎の初期症状

乳腺炎の初期症状としては、主に以下のようなものがあります。

・授乳中に胸にチクチクとした痛みがある
・乳房に部分的に固くなったしこりができている
・乳房が熱をもつ
・乳頭に白いものが詰まっている

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うつ乳・白斑が乳腺炎の原因に

母乳の通り道である乳腺や乳管が詰まり始めると、チクチクとした軽い痛みがおこります。

そして、乳房内に溜まった母乳が、乳腺組織を圧迫して炎症をおこし、乳房が熱く重く感じて痛みを伴うしこりができます。この状態を「うつ乳」といいます。

 

 

また、乳頭にできる白いニキビのようなものは「白斑」です。これが乳腺のフタになり母乳の出口を塞いでしまうので、母乳が詰まり炎症を引きおこしてしまいます。

水泡のように腫れることもあり、放っておくと乳腺炎の原因となるようです。うつ乳、白斑の症状がみられたら、乳腺炎になりかけていると判断していいでしょう。

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初期症状の乳腺炎の原因

乳腺炎の原因としては、主に以下のようなものがあります。

水分不足や高カロリーな食事

脂肪分や糖分が高い食事や水分不足は、血液中のコレステロールを上げてしまいます。
医学的根拠はありませんが、脂肪分の多い食事によっておっぱいが詰まりやすくなると感じる方が多くいらっしゃるようです。

 

 

 

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授乳姿勢や授乳間隔が適切でない

毎回、同じ授乳姿勢で授乳をおこなっていると、乳腺によって吸われる量に偏りが生じます。

また、母乳の分泌量が多いのに授乳間隔が空きすぎると母乳が溜まり、そのままにしておくと詰まりやすくなってしまいますので注意が必要です。

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疲労やストレスが溜まる

ママの疲労やストレスが溜まると、自律神経のバランスが乱れ、血流が悪くなり母乳にも影響がでてきます。

 

乳首に傷ができている

乳首は、毎日の授乳で赤ちゃんに吸われて傷ができやすくなり、傷ついた乳首から細菌が入ることもあります。

授乳後は清浄綿などで乳首を拭く、母乳パッドはこまめに清潔なものに交換するなどして、乳首を清潔にして保護するようにしましょう。

 

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乳首ケアにはマッサージオイルを

乳首をケアする際には、オイルを塗りましょう。

特に、皮膚の炎症を抑えたり、再生を促す作用があるとされていることから「皮膚のガードマン」とも呼ばれている「カレンデュラ」を配合したカレンデュラオイルはオススメです。

 

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初期症状の乳腺炎の対処法

赤ちゃんにたくさん吸ってもらう

母乳が詰まった時は、赤ちゃんに吸ってもらうのが一番です。詰まった母乳を吸い出してもらうよう頻回授乳を心掛けましょう。

フットボール抱きや縦抱きなど授乳角度や姿勢を変えていろいろな角度からまんべんなく吸わせます。

授乳する際は、しこりのある乳房から吸わせるようにしましょう。しこりの近くに赤ちゃんの下あごがくるようにして、しこりを指で軽く圧迫しながら吸わせると効果的です。

 

入浴で体を温めながらマッサージをする

体を温めて血流を良くしましょう。ぬるめのお湯で体をじっくりと温めながら、しこりの部分を乳頭に流していくようなイメージでやさしくマッサージをします。

その後、体が温まっているうちにすぐに授乳、もしくは搾乳をすることで詰まりがとれやすくなりますよ。

ただ炎症がひどい場合には湯船に浸かる事を控えたほうがいい場合もあるので、助産師さんや主治医に確認をしましょう。

 

乳腺炎のしこり

マッサージをする際はマッサージオイルを使用しましょう。低刺激で保湿力の高いライスオイル、肌のバリア機能をサポートしてくれるオリーブオイルを配合した、カレンデュラオイルをおすすめです。

おっぱいマッサージの方法など、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

炎症の悪化を防ぐために適度に冷やす

乳房が熱をもち、痛みがある場合は、保冷剤をガーゼなどで包んだものや冷却ジェルシートを肌にあてて冷やしましょう。ペパーミント冷湿布をあてるのもいいです。

冷やしすぎると母乳が固まって余計に出にくくなってしまうので、冷やし過ぎには注意をして授乳後に冷やすようにしましょう。

 

水分をたくさんとり、食事内容を見直す

サラサラの母乳にするために、多めに水分をとることを心掛けましょう。しかし、乳腺炎の症状が進んでいる場合は、母乳量が増えて逆効果になることもあるので気をつけましょう。



母乳に良い食事

脂肪分や糖分、塩分の高い食事は控え、和食を基本にした野菜中心の食生活に。乳腺が詰まらないようにするためにも、母乳育児に良い食事を心掛けましょう。母乳の質を良くするハーブティーもおすすめです。

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母乳つまりでお悩みの方に人気のハーブティー

1人目の時に乳腺炎を繰り返し、卒乳までお世話になりました。そして2人目を出産し、また産後すぐからお世話になっています。

生後1ヶ月ですが、夜ぐっすり寝て4時間ほど空いたり、片方しか飲んでくれなかったりするため、夜に胸がゴロゴロしがちでした。
けれど夕飯時、夜中の授乳時に飲むと、ゴロゴロが解消し、楽になります。

乳腺炎になりそうな時には1日に2包飲んでいます。豆乳を入れてホットで飲むのがお気に入りです。

これからもお世話になります!
姉が乳腺炎で苦しんだ経験から、自分は絶対に乳腺炎になりたくないと飲み始めました。出産後、乳房にしこりができ、熱っぽくなってから慌てて毎日飲み始めましたが、乳腺炎になりませんでした。

その後も毎日は飲んでいませんが、乳腺が詰まりそうになった時に飲んでます。逆にそれでも間に合うほど効果は感じています。

味も飲みやすいので、必要な時に飲めるように常備しています。お陰で食事にも気を使い過ぎずに楽しむことが出来ています。
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休養をとる

疲れを感じたり、寝不足のときは体を休ませましょう。10〜15分程度の仮眠でも睡眠不足の解消ができます。ストレス解消のために、リラックスできる時間を持つようにしましょう。

 

乳房マッサージをうける

自分で対処してもしこりが解消されない場合は、早めに産婦人科や助産院でマッサージを受けましょう。マッサージをうけると、驚くほど簡単にしこりがとれます。

乳腺炎は悪化すると、38度以上の高熱や強い胸の痛みなどの症状で育児もままならない状態になり、ママも赤ちゃんもつらい思いをします。

さいごに

筆者自身も、3回乳腺炎を経験しました。初めて乳腺炎になった時は、気づいたときには症状が進んでいたため自力では治せず、高熱でフラフラしながら病院で処置をうけました。

2回目以降は胸に痛みを感じたらすぐに対処するようにしたので熱が出ることもなく、なりかけの初期症状のうちに詰まりやしこりを解消できるようになりました。

健やかな母乳育児のためにも、日頃からおっぱいの状態に気をつけて少しでも違和感を感じたら、早めに対処することが大切です。

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浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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