【助産師監修】妊娠4週目(妊娠2ヶ月)-症状やつわり、出血について-
2018.09.27
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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妊娠4週目というのは、前回の生理開始日から約1ヶ月後、つまり生理予定日頃の時期を指します。早期検査薬を使用すると、妊娠結果がわかる時期ですね。
妊娠4週目の胎児の様子はどんな状態なのか、また妊婦さんにはどんな症状があるのか、つわりの有無や気をつけることについてご紹介します。
妊娠4週目の症状は?つわりはあるの?
妊娠初期症状が出始める
妊娠4週~妊娠15週目の頃を妊娠初期と言います。妊娠4週目はまだ受精卵が子宮に着床して1週間程度なので、まだお腹はそれほど目立たないのですが、確実に母体に変化が現れはじめます。
生理予定日から使用できる早期妊娠検査薬なら、妊娠の陽性反応がでる時期です。妊娠を早く知りたい方は調べてみるといいでしょう。一般的な妊娠検査薬も、生理予定日の翌週から使えます。
妊娠初期症状はどんなもの?つわりはある?
つわりは妊娠5~6週頃に始まるといわれていますが、早い方はつわりを代表とする以下の妊娠初期症状を感じる場合もあります。妊娠初期症状とは以下のようなものです。
体温が上がる
妊娠すると高温期が続くので36度後半~37度前後まで上がります。
だるくなり、眠たくなる
妊娠を継続する黄体ホルモン(プロゲステロン)が多量に出るので、昼寝をしても眠たい・生あくびがでる・倦怠感がある人もいます。
胸が張って乳頭が痛くなる
生理前の乳房と同じ状態になりますので、胸が張ってブラジャーがきつい、乳頭がすれると痛いなど敏感な状態になります。
嗜好の変化やつわりの症状
朝起きた時に口の中がねばつく・唾液が流れるように沢山でる・特定の食品の臭いでむかつく等があります。
便秘になる
プロゲステロンの影響で消化管の蠕動(ぜんどう)運動がゆっくりになるので、便秘の症状が一時的にある人もいます。
皮膚トラブル
ホルモンの影響で、身体の一部に痒みがでたり、顔にニキビのような吹き出物が出たりする人もいます。
下腹部のひきつれ
下腹部にガスが溜まっているようなひきつれ感があります。突っ張られたりするという表現をする人もいます。
痛みが強い場合や、出血する場合は切迫流産の危険も考えられるのですぐ産婦人科に行きましょう。
詳しくは「助産師が教える!妊娠初期症状とは?」もご参考にしてくださいね。
妊娠の初期症状の多くは生理前の症状にとてもよく似ていますので、妊娠の判断は検査薬などと合わせて総合的に行いましょう。
妊娠4週の赤ちゃんの様子は?
赤ちゃんは約1.5~2.5mmに成長
妊娠中、赤ちゃんが急激に成長するのが妊娠4週~7週の終わり頃までといわれています。
4週目の初めは0.4mmほどの大きさの赤ちゃんですが、4週目の終わりには1.5~2.5mmほどにまで大きくなります。
また、この頃になると頭と体の区別ができるような形になり、心臓管という部分が形成され、赤ちゃん全体に血液を巡らせることができるようになります。
様々な器官が作られる重要な時期
皮膚や爪の元となる外胚葉(がいはいよう)や、筋肉や骨の元となる中胚葉(ちゅうはいよう)、消化器官や尿道の元となる内胚葉(ないはいよう)という3層の組織ができてきます。
また、未完成ながらも胎盤が働き始めます。
ママが摂取している食べ物や飲み物が、赤ちゃんに影響を与えるようになります。タバコやアルコールを飲んでいる人は早い時期に止めたほうが良いでしょう。
妊娠4週目に気をつけることは?
妊娠していることを意識して生活する
妊娠4週目は、自分が妊娠しているかどうかがわかりづらいと思いますが、妊娠4~7週目は赤ちゃんの脳と脊髄が急速に発達する重要な時期です。
妊娠に心当たりのある方は、「妊娠しているかもしれない」という気持ちで過ごすことが大切です。
過度なストレス、暴飲暴食、先ほど述べたようなタバコやアルコール、コーヒーや緑茶、常用している薬や放射線などには気をつけていきましょう。
貧血を予防する食べ物を
赤ちゃんに心臓管が形成されると、赤ちゃんの体内で血が巡るようになるため、貧血を予防する食べ物を積極的に摂取することが大切です。
また、葉酸は妊娠初期の細胞分裂を正しく行う役割をしています。不足すると無脳症や二分脊椎など、赤ちゃんに重大な病気が見つかることがあります。
ホウレンソウなどの緑黄色野菜は、鉄分だけでなく妊婦さんに必要な葉酸も多く含んでいるので、オススメです。
加工食品にはリン酸塩がよく使われており、カルシウムの吸収を阻害するので摂り過ぎには気をつけましょう。
関連記事:
「妊娠初期におすすめの4つの食べ物」
出血に気をつける
妊娠4週の時期に出血することがあります。少量の場合は、着床した際に起こる着床出血と判断されますが、血の色が鮮血だったり、量が多すぎたりしたら要注意です。
着床出血以外の出血の原因は様々で、残念ながら赤ちゃんが育ちきれずに流産してしまうこと(稽留流産)もあり、出血することもあります。
その場合多くの原因は受精卵自体にあるので、重たいものを持った、転倒したから流産したという母親側の原因ではありません。
体の変化には注意をして、何かあればすぐ病院を受診しましょう。できるだけ体を冷やさないように、温かい飲み物を飲んだり、お風呂にゆっくり入ったりして、リラックスを心掛けましょう。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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