出産準備

【助産師監修】里帰り出産はおすすめ?里帰り出産のメリット・デメリット

2019.07.12

ことまま

Mama writer

2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

妊娠が分かったら、早いうちにどこで出産するのか考えなくてはいけませんよね。

この記事では、里帰り出産のメリット・デメリットや、私の経験談をお伝えしたいと思います。

里帰り出産、する?しない?

私も、里帰り出産をするかしないか、ギリギリまで迷った経験があります。

選択肢があるのはとてもありがたいことなのですが、どちらが自分と赤ちゃんにとってベストなのか、答えが出ませんでした。

私の経験から、メリットとデメリットをお伝えできればと思います。

里帰り出産のメリット

里帰り出産のメリットは、何と言っても家族からの「手厚いサポート」。

産褥期のママの体は本調子ではなく、赤ちゃんのお世話以外は出来るだけ横になって安静にしていた方が良いといわれています。

自宅での生活ではついつい無理してしまいがち。

里帰り出産は、気心知れた実家でお世話してもらい、家事も担ってもらえることで休養できますし、赤ちゃんを預けて仮眠をとることも可能です。

里帰り出産のデメリット

パパと離れてしまう

パパとは物理的に離れることになります。出産に間に合わず、立ち合いがかなわないリスクも。

色々な状況を想定することはもちろん、里帰り中もしっかり連絡を取り合い、お互いに親になる覚悟を育てていくようにしましょう。

ママがギリギリまで仕事できない

里帰り出産をする場合、「○週までに移動すること」といった指示が出されるのが一般的です。働く妊婦さんの場合、スケジュールが気になりますね。

法定通りの産休がとれる方なら、里帰りを予定していてもさほど無理ないスケジュールで産休に入れるのが一般的です。

でも、産前ギリギリまで出勤したい方の場合、里帰り出産は難しいかもしれません。

実家との関係悪化

気心知れた実家とはいえ、離れて長いと、ちょっとした感覚の違いに戸惑うことがお互いあります。

赤ちゃん連れでの帰省は、実家家族の生活リズムにも少なからず影響を及ぼすので、お互いにストレスを感じてしまう場合も多いようです。

出産前後は情緒不安定になりがちですが、お世話になっているという気持ちを忘れずに。

ちょっとした気遣いを欠かさないと共に、予定より早めに里帰りを切り上げるのもありですよ。

そもそも里帰り出産できるのか確認を

いざ、里帰り出産をしようと決めても、かなわないことがあります。

<実家の受け入れ態勢>
実家家族の体調や仕事、介護状況によっては、赤ちゃんとママのお世話まで手が回らない・・・という可能性があります。

間取りの問題や、ペットがいて物理的に不可能という場合も。

ママと赤ちゃんをサポートしてあげたいという気持ちは皆さんひとしおだと思いますが、現実的に可能なのかどうかをきちんと話し合う必要があります。

<実家近くの分娩施設の受け入れ>
地域によっては分娩できる施設自体がなく、地元の妊婦さんでも長距離移動しなければならない場合があります。

また、施設はあっても定員が埋まっていたり、さらに、妊娠経過が順調でない場合、大きな病院でしか分娩できないなど、選択肢がない可能性もあります。

出産、何を優先?

私は最終的に「かかりつけ医(夫の勤務先から10分)で出産し、退院日に実家に移動してお世話になる」ことにしました。

当時、夫婦2人暮らしでしたが、夫は激務でいつも深夜帰りな上、休日なし。実家の妹と母もフルタイム勤務でしたが、残業や休日出勤はありません。

自身ができるだけギリギリまで働きたいという希望に加え、夫が出産に必ず間に合うようにしたかったこと。

そして産後は少しでも多くサポートを受けられた方がいいと考えた結果でした。

里帰りの可能性があるならまず状況確認

結局自宅近くで出産することにはなりましたが、迷っている間は里帰り先の産院でも分娩予約をしていました。

早い段階で里帰り先の産院に電話をかけ、状況を正直に話しました。

すると、「迷っているのなら予約を取っておきましょう。キャンセルはいつまでに。」という指示をしてくださいました。

他の妊婦さんに迷惑をかけないよう、方針が固まったら、速やかにキャンセルの連絡を入れましょう。

納得のいく里帰り出産を

結果的に、自宅出産と里帰り出産のいいところ取りができたと思っています。

ただし、私の方法にもデメリットはありました。退院日と1ヶ月検診時には新生児を連れての移動が必要でした。

また、母乳の出が悪くて悩んでいた時、産んだ病院が遠いため電話相談しかできず、日中、赤ちゃんを抱きしめてひとりで泣いていたのは苦い思い出です。

全てに満足いく方法はなかなか難しいかもしれませんが、ベストな方法は人それぞれ。ママが納得いく素敵な出産ができますように。

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浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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