【助産師監修】出産後子宮が痛む!後陣痛はいつまで?和らげる方法は?
2019.06.23
Fumiko shibuya
Mama writer
2015年5月生まれの男の子を育児中の三十路ママです。天然でのんびり屋の父ちゃんと、プクプク泣き虫マンの3人家族。食事もお買い物もゆっくりできないけれど、赤ちゃんに振り回される毎日も悪くないと思っています♪
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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出産は、陣痛があり分娩時の痛みがあり、会陰切開の傷の痛みがあり、痛みを我慢することの連続です。そして次にやってくるのが、後陣痛です。
「やっと終わった…」と油断している産後のママを襲う後陣痛は、なんとも耐え難い痛みです。そんな後陣痛とはどんなものなのか、詳しくご紹介します。
後陣痛とは
出産後、子宮が元の大きさに戻ろうとするときに起きる、陣痛に似た痛みを後陣痛と言います。
出産時には胃の下あたりまで大きくなっていた子宮は、出産直後におへその下付近まで縮み、さらに6~8週間かけて卵大の大きまで収縮していきます。その時に定期的な筋肉の収縮を起こし、痛みと共に子宮を回復させていくのです。
経産婦の方が痛みが強いケースも
すでにお産を経験している場合、子宮がよく伸びよく縮むため後陣痛が強くなる傾向があるようです。1人目の時に後陣痛が軽くて油断していると、2人目で激しい痛みに襲われ驚くかもしれません。病院では鎮痛剤などを処方してもらえます。二人目以降を出産予定のママは、心の準備だけはしておきましょう。
後陣痛は自然分娩に限りません
無痛分娩や帝王切開での出産でも、子宮が元の大きさに戻ることに変わりはありません。分娩時に陣痛を経験していない分、急に味わう後陣痛が非常に痛く感じてしまうようです。
授乳中は痛みが増すことも
赤ちゃんにおっぱいをあげると、オキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンは子宮の収縮させる働きもあるため、授乳中に後陣痛を強く感じるケースは特に多いです。
後陣痛の痛みは人それぞれ
後陣痛の痛みは以下のように、人により様々です。
・生理痛のような鈍痛
・チクチク痛む
・陣痛並みの激痛
陣痛並みの痛みだった場合、ご飯が食べられない、声が出る、眠れないほど痛いので、赤ちゃんのお世話もままなりません。後陣痛を我慢したところで赤ちゃんが出てくるわけではないので、余計に痛みを強く感じてしまうようです。
一方で、ほとんど痛みのない人もいます。こればかりは個人差があり、産んでみないと分からないのが正直なところです。
後陣痛はいつまで続く
後陣痛のピークは出産当日だったという人が多いようです。剥がれた胎盤の傷跡は血管が切れている状態ですので、産後すぐに子宮を収縮させて止血する必要があるからです。
そこから2~5日子宮の収縮が続くため、後陣痛ともしばらく付き合わなければなりません。退院する頃には、だいぶ痛みが落ち着いているでしょう。
後陣痛を和らげるために
後陣痛があるということは子宮が元に戻っているサインですので、基本的には治療等はしません。しかし後陣痛のせいで体力を消耗したり寝不足になっては、赤ちゃんのお世話も出来なくなってしまいます。なるべく身体に負担のない方法で痛みを和らげていきたいですね。
まずはリラックス
不安な心のままベッドの上で過ごしていると、ますます痛みが気になってしまいます。赤ちゃんとの楽しい生活を思い描きながら、アロマの香りでリラックスしてみましょう。アロマは、産後の不安定な気持ちをそっとサポートしてくれます。ハンカチに数滴垂らして枕元に置いておくだけでも、十分安らぎを与えてくれますよ。
身体を温める
身体を温め、血のめぐりを良くすると、痛みが和らぎます。腹巻を使用するなどしてお腹周りは特に温かくしておきましょう。ハーブティー等のホットドリンクを飲んで、身体の内側から温めるのもいいですね。ラズベリーリーフなら産後の体の戻りもサポートしてくれます。
適切な服薬
我慢できないほど辛い痛みがある場合は、医師に相談し授乳中でも飲める痛み止めを処方してもらいましょう。強い痛みを我慢し続けることで過剰なストレスとなり、回復の妨げになりかねません。
また子宮収縮剤を飲んでいる場合は、それを止めるという手もあります。いずれにしろ自分で判断せずに助産師や医師に相談しましょう。
後陣痛は子宮回復のバロメーター
陣痛とは違って何も産み出すことのない後陣痛は、出産を終えたママにとっては厄介者でしかありません。お産によるダメージで満身創痍なうえに、後陣痛まで味わうとなれば、気持ちまで沈んでしまいますよね。
しかし後陣痛があるということは、子宮が順調に収縮し回復に向かっている事の証です。退院する頃には落ち着いてきますので痛みばかりに意識を集中せずに、今後の赤ちゃんとの生活や成長を思い描きながら、ゆったりと過ごしてくださいね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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