【助産師監修】幼児・子供の癇癪(かんしゃく)はなぜ起きる?原因ととるべき対応
2018.05.01
Fumiko shibuya
Mama writer
2015年5月生まれの男の子を育児中の三十路ママです。天然でのんびり屋の父ちゃんと、プクプク泣き虫マンの3人家族。食事もお買い物もゆっくりできないけれど、赤ちゃんに振り回される毎日も悪くないと思っています♪
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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時と場所を選ばずに突然泣き叫んだり暴れだすのが、子どもの癇癪(かんしゃく)。特に外出中に癇癪を起されてしまうと、ほとほと困り果ててしまいますよね。
周りに苦笑されながら、子どもを抱えて逃げるように帰った経験、一度はあるのではないでしょうか。
幼児・子どもの癇癪の原因について深く知り、うまく対応できるようになりましょう。
子どもの癇癪とは
徐々に自我の芽生えや人間性が生まれてきた子どもが、周りに感情をぶつけ自分の主張を伝えるための手段です。ささいな事で急に火のついたように感情を爆発させます。
大人のように言葉でうまく説明が出来ない子どもは、泣いたり叩いたり引っくり返ったりする形でしか表現できないのです。
2~4歳が癇癪を起こす年齢のピークで、頻繁に癇癪を起こす子もいればあまり起こさずに大きくなる子もいます。この時期に何度も何度も癇癪を起こしたとしても、病気ではありません。
このまま成長して攻撃的な人間になってしまうのではないか、という心配をする必要はありませんよ。
子どもが癇癪を起す原因
思い通りにならないジレンマ
産まれてからずっとママにされるがままだった赤ちゃんも、1歳くらいになると自我が芽生えだします。自分はこうしたい、あれが欲しい、抱っこしてほしい、ママに注目してほしい等々。
理想があってもうまく出来ないジレンマから癇癪を起こしてしまいます。
子どもの個性・性格
小さなことが気になる神経質なタイプの子どももいれば、あまり気にしない大らかなタイプの子どももいます。神経質な子どもは癇癪を起こしやすいかもしれませんね。
しかしながら神経質な性格は、決して悪いことではありません。裏を返せばよく気の付くマメな性格とも言えます。
環境の変化
幼稚園に入園してお友達の輪に入っていったり、慣れないことをしたり、子どもなりにストレスを抱えると癇癪を起こしやすくなります。
また下に兄弟が増えて「お兄ちゃんであること」「いい子でいること」をママから求められるのも、まだママに甘えたいと思っている子どもにとってはストレスが溜まってしまいます。
疲れている・空腹
そうはいってもまだまだ子ども、単純な理由でも癇癪のキッカケになります。大人であれば自分で適当に対応できることでも、子どもは大人の誘導なしに欲求を充たすことはできないのです。
お腹がすくと低血糖になり、イライラしやすくなりそれが癇癪という形になって表れます。
子どもの癇癪の対処法
落ち着くまで待つ
一度癇癪を起こしてしまうと、子ども本人も止められなくなってしまうので、ママが何を言っても焼け石に水。
「落ち着くまで待ってるよ」「静かにお話できるようになったら教えてね」などと声をかけて、静かに見守ってみてください。
子どもが落ち着いたら「何がいやだったのかな?」「どうしてほしいの?」と話を聞いてあげましょう。きちんとお話できたら抱きしめて褒めてあげてくださいね。
子どもの気持ちに寄り添う
子どもが不快に思ったポイントが分かったら、「〇〇ちゃんはこうしたかったんだね」「まだ遊びたかったかな」などと、気持ちを代弁してあげましょう。
そのあとに「今日はこっちにしようね」「帰ってから遊ぼうね」と静かに諭すようにお話してあげてください。
叱るべき時は叱る
もしも他人に迷惑がかかりそうな場合や、危険な事がある場合には、すぐにその場を離れてしっかり言い聞かせなければいけません。
癇癪を起こす時期は、「してはいけないこと」をしっかり教える時期でもあります。
癇癪を恐れない
また、癇癪を起こされるのが面倒だからと言って、親が先回りをして癇癪のもとになりそうな事を排除してはいけません。
これから成長していくうえで、イヤなことや思い通りにならないことはたくさんあります。周りの環境に関して親が干渉しすぎると、そういったことを乗り越える力が育ちにくくなってしまいます。
日々のスキンシップを大切に
子どもの癇癪は小さなストレスが爆発して起こります。ストレスを適度に緩和させるためには、お風呂上りのマッサージがおすすめです。
大好きなママから触れられることで「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが脳から分泌され、子どもの気分をリラックスさせてくれますよ。
その日あったことや明日したいことなどをお話ししながら、低刺激のオイルを使ってゆっくりマッサージしてあげましょう。「ママにかまってほしい!」という欲求にも、毎日のマッサージで応えることができますね。
キッズマッサージの方法は「赤ちゃん返りをする上の子への対処法」をご参照ください。
愛情ホルモンは、子どもだけでなくママの気持ちも落ち着けてくれます。癇癪を起こした子どもにイライラしたり怒ったりしてしまうママは、是非毎日のマッサージを取り入れてみてくださいね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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