【助産師監修】赤ちゃんの乾燥肌対策!すぐにできる簡単保湿方法
2019.07.19
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
柔らかくきめ細やかな赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。カサつきやすく、乾燥が様々なトラブルの元になることもあるので、ケアが大切です。
今回は赤ちゃんの乾燥肌対策についてご紹介します。
なぜ赤ちゃんの肌は乾燥しやすい?
キレイで理想的な肌を「赤ちゃん肌」と例えられるほど、ふっくらみずみずしく見える赤ちゃんの肌。
実はとてもデリケートで、さまざまな肌トラブルに悩まされやすいのです。中でもトラブルのもととなりやすいのが乾燥です。
なぜ赤ちゃんの肌は乾燥しやすいのでしょうか。
まず、赤ちゃんの皮膚がとても薄いことが理由として挙げられます。
人間の皮膚はもともと薄いものですが、赤ちゃんの皮膚はさらに薄く、大人の1/2程度の厚さしかありません。
皮膚が薄いと、汗や汚れなどの外からの刺激が侵入しやすくなるうえ、皮膚からの水分の蒸発が多くなり、乾燥が進みます。
乾燥すると、より刺激を受けやすくなり、肌トラブルが起きやすくなってしまいます。赤ちゃんの肌を覆う皮脂量が少ないことも乾燥の原因のひとつです。
新生児期はママからのホルモンの影響で皮脂量が多いのですが、3ヶ月ごろから急激に少なくなります。
皮脂には水分の蒸発を防ぎ、肌に潤いを与える役目がありますが、皮脂量の少ない赤ちゃんの肌は乾燥しがちでカサつきやすくなってしまうのです。
大人に比べ、とてもデリケートな赤ちゃんの肌。乾燥や刺激から赤ちゃんの肌を守るためにも、保湿ケアが必要になってきます。
入浴時の乾燥対策
清潔な皮膚環境をつくる
乾燥肌対策では保湿が重要なのはもちろんですが、その前に必要なのが、皮膚を清潔に保つことです。
新陳代謝に伴って体の内側から出る垢や汗などの汚れと、空気中のほこりやダニなどの外側からの汚れで、人間の皮膚は想像以上に汚れています。
それらの汚れの成分が混じり合うと、成分が変化して皮膚を強く刺激することになってしまいます。
清潔な皮膚環境をつくるために、毎日のお風呂では、肌を刺激しないように汚れをきちんと落としてあげることが大切です。
入浴時に気をつけること
・入浴は1日1回が基本。洗い過ぎは禁物
石鹸を使うのは1日1回まで。夏場、汗をかいて日中お風呂に入る場合はシャワーで済ませる。
・石けんは香りのない低刺激のものを使う
香りが強いものは、刺激が強いことが多いので控える。カサカサや炎症がひどいときは、石けんは1日おきにする。
・手のひらでやさしく洗う
スポンジは肌に負担をかけやすいので手でよく泡だてて、手のひらで優しく洗う。
・ぬるめのお湯で入浴時間は短めに
あたたまるとかゆみを感じたり刺激を受けやすくなるので、お湯はぬるめの38〜40度ほど、入浴時間は短めにするようにする。
・お風呂上りには必ず保湿
お風呂あがりには失われた水分や油分を補うために必ず保湿ケアを。体を拭いてから10分以内のゴールデンタイムにすばやく保湿できると効果的です。
毎日の保湿ケアはスキンシップを兼ねて
お母さんの手でやさしく保湿剤を塗ってあげる毎日の保湿ケアは、スキンシップを兼ねて行うと親子で楽しい時間を過ごせますよ。
ぜひ毎日の習慣にしてみてください。
簡単にできるスキンシップ保湿ケア
1.ケアの前にお母さんは手を綺麗に洗い、爪も短く切りそろえておきます。
手に潤いが足りないときは、保湿剤でケアしておきます(赤ちゃんと同じものを使うとよいでしょう)。
2.適量の保湿剤を手の甲にとり、バスタオルの上に寝かせた赤ちゃんの身体に、左右対称にチョンチョンと何ヶ所かに置く。
3.両方の手のひらや指の腹を使って、くるくると円を描くようにのばす。顔、お腹、背中、腕から手先、太ももから足先、と全身をケア。
目や口のまわり、耳の後ろなど細かいパーツも忘れずに。※目を見てやさしく声を掛けながらケアしてあげると赤ちゃんが安心します。歌いながら楽しんでも◎。
保湿剤はどんなものを使えば良い?
赤ちゃん用の保湿剤はたくさん種類があって、どんなものを使えば良いのか迷ってしまいますよね。
市販の保湿剤は、「ローション」<「クリーム」<「オイル」の順に保湿効果が高まります。
肌が乾燥しやすい赤ちゃんには、保湿力の高いオイルタイプのものがおすすめです。
植物から抽出された植物性オイルは肌への負担が少なく、赤ちゃん用のオイルとしてよく使われています。
中でも、古くから欧米で乾燥肌対策に活用されてきたカレンデュラ(マリーゴールド)オイルは、皮膚を保護し、肌荒れを防いでくれる優れもの。
すこやかな肌を保つためにも、ぜひ親子で試してみてくださいね。
関連する記事
【助産師監修】新生児の乳児湿疹、原因は母乳?保湿とケア方法
【助産師監修】ベビーマッサージはいつから始める?~効果とやり方~
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ