赤ちゃんの心と体

【助産師監修】赤ちゃんにおすすめの絵本。何歳から読み聞かせをする?

2019.07.18

監修 浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションとして赤ちゃんにも良いといわれています。

今回は読み聞かせを始めるのに良い時期や赤ちゃんの読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介します。

赤ちゃんへ絵本を読み聞かせるメリット

親子のコミュニケーション

まだお話ができない赤ちゃんとどうコミュニケーションをとって良いのか悩むこともあるかもしれませんね。

絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションとして赤ちゃんにも良いといわれています。

このことから多くの自治体では赤ちゃん訪問や健診事業の時に「ブックスタート」の活動を取り入れています。

赤ちゃん向けに絵本の読み聞かせや絵本のプレゼントなどを行なっているところもあります。

NPOブックスタートのウェブサイトには、「絵本は、赤ちゃんに優しく語りかけいっしょに過ごす時間を、ごく自然に作り出します。赤ちゃんにとって絵本は、「読む(read books)」ものではなく「分かち合う・共にする(share books)」ものなのです。 ※ブックスタートは早期教育の活動ではありません。」とあります。

絵本を読み聞かせることで、自然とゆったりとした親子のふれあいの時間をもつことができます。

お母さんの声でリラックス

まだ言葉の意味が分からない赤ちゃんでもお母さんの読み聞かせの声と日本語のリズムで心が落ち着きリラックスできます。

言葉や知識・想像力・集中力が育まれるなどのメリットもあると言えます。さらに幼少期の読み聞かせ体験は、今後の学力向上につながるという研究もあるようです。

読み聞かせを始めるのに良い時期は?

読み聞かせは何歳ごろから始めたら良いのでしょうか。早い人だと胎教として、妊娠中から読み聞かせを行う方もいるようです。

しかし、読み聞かせに決まりはなく、いつから始めても良いといわれています。

個人差がありますが、8ヶ月ごろになると、言葉を理解する力や集中力が発達して、絵本を読んでもらう事を楽しむ様子がみられるようになってくるようです。

もっと月齢の小さな赤ちゃんだと、絵本を舐め回したり振り回したりおもちゃとして楽しんでいる場合が多いかもしれませんが、最初はそれでOK。

まずは絵本と仲良くなることが大切です。子どもが絵本に興味を持ち始める時期はさまざまです。

興味を持ち出してから絵本を用意するのではなく、あらかじめ絵本を用意しておいて絵本に興味を持つ環境をつくってあげると良いでしょう。

赤ちゃんの読み聞かせにおすすめの絵本

赤ちゃんが初めて出会う絵本はこだわって選びたいもの。シンプルな絵やリズミカルな音の響きは、赤ちゃんが興味を持ちやすいといわれています。

赤ちゃんの読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介します。

  • 『じゃあじゃあびりびり』 作・絵/まついのりこ 【偕成社】

赤ちゃんでも認識しやすい、コントラストの高いはっきりした絵。

車、紙、そうじきなど身近なものがリズミカルな擬音語(ぶーぶー、びりびり、ブイーンブイーン など)と共に描かれており、読み聞かせしやすいのも特徴。

コンパクトサイズで持ち歩きやすいのも嬉しい。

  • 『だるまさんが』 作/かがくいひろし 【ブロンズ新社】

日本的な「だるま」がモチーフ。鮮やかな赤色のだるまさん、「どてっ」「ぷしゅーっ」などの動きに赤ちゃんが引き込まれやすい。

繰り返される「だ・る・ま・さ・ん・が」に合わせて一緒に体を動かすなど、親子遊びもできる絵本。


  • 『はらぺこあおむし』 作/エリック・カール 訳/もりひさし 【偕成社】

あおむしが食べた部分に丸く穴が空いている仕掛け絵本。穴の部分に指を入れることで触覚を使った遊びにもつながります。

鮮やかな色遣いと幼虫からさなぎ、蝶へと成長するストーリーに親子で引き込まれます。

  • 『もこ もこもこ』 作/谷川俊太郎 絵/元永定正 【文研出版】

「しーん、もこもこ、にょきにょき」と地面の一部が盛り上がり、みるみる大きくなってぱちんと弾ける。

シンプルな形の絵と擬音だけで構成された不思議な絵本ですが、とても引き込まれます。


いかがでしたでしょうか。家事や育児に追われていると、ゆったりと言葉かけをすることは簡単ではありませんよね。

赤ちゃんに絵本を読み聞かせることは、豊かな感性を育み、たくさんの言葉かけができる貴重なコミュニケーションツールです。

日常生活の中でほんの少しでも、読み聞かせの時間を設けてみませんか。きっと赤ちゃんとお母さんにとって楽しい有意義なひと時となることでしょう。

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