【助産師監修】1歳の赤ちゃん~離乳食や生活の様子~
2019.06.23
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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赤ちゃんが1歳を迎えると、生まれてからの1年間を振り返り、成長を実感して喜びもひとしおではないでしょうか?
1歳になると、歩き出したり、言葉を話し始めたりと、心と体の成長が大きく進んで、できることもたくさん増えてきます。
1歳の赤ちゃんの成長と発達、離乳食や生活の様子を紹介します。
1歳の赤ちゃんの成長と発達
体の大きさ
1歳の赤ちゃんの体は、身長が新生児の頃の約1.5倍、体重は約3倍に成長します。
【男の子】
(身長)70.3〜79.6cm (体重)7.68〜11.04kg
【女の子】
(身長)68.3〜77.8cm (体重)7.16〜10.48kg
運動量が増えて皮下脂肪が減ることで、体重の増加が少なくなって、これまでの丸みを帯びた赤ちゃん体型から、筋肉がしっかりとして引き締まった幼児体型へと変化していきます。
言葉の発達
1歳頃になると、「ママ」、「パパ」、「まんま」などの簡単な言葉を話せるようになってきます。指差しをして、興味のあるものを教えてくれたりする子もでてきます。
1歳頃は、発達に個人差が目立ってくる時期です。まだまだ上手に表現できない子もいますので、発語が遅くても焦ったり心配する必要はありません。
他の子と比べずに赤ちゃんの成長を見守りましょう。
たくさん話しかけてあげると言葉の発達は進んでいくので、ママやパパが声かけをしたり、絵本を読んだり赤ちゃんの行動に反応してあげたりして積極的にコミュニケーションをとるようにしましょうね。
スマホやタブレットなどを常時持たせていると言葉が遅くなる事もありますので注意が必要です。
運動能力もUP
1歳頃になると、自分で歩けるようになる子もいます。
ガニ股で転ばないように両手を広げてバランスを取りながら、ゆっくりと足を交互に出して、よちよちと進みます。とても愛らしい姿ですね。
一歩進めたら、たくさんほめてあげてあんよの練習を応援してあげましょう。
手や指の動きが発達して、遊びの幅が広がってきます。親指と人差し指で小さなものをつまむことができるようになるので、積み木を重ねたり、絵本のページをめくったりします。
太いクレヨンなどを持たせると、紙になぐり書きのようなお絵描きをすることもできるようになりますよ。
歩けるようになってくると行動範囲が広がるので、周囲のものに興味を示すようになってきます。手の届くものは何でも、触れてみたり、なめてみたりして、自分の体を使って確認します。
この探究心の高さが、時にはママやパパを困らせるいたずらになることもあります。触ると危ないものや困るものは、赤ちゃんの手の届かないところに片付けておくようにしましょうね。
1歳の赤ちゃんの離乳食(完了食)
かむ基本がほぼ出来上がり、食べられる食材も増えてメニューの幅が広がります。1日に必要な栄養の約80%を離乳食から摂取するようになります。
3回の離乳食をバランス良くしっかりと食べさせて、第四の食事としておやつを与えましょう。
1回に食べる量の目安
・炭水化物(主食):軟飯80〜90g
・タンパク質(主菜):魚・肉15〜20g、豆腐50〜55g、卵(全卵)1/2〜2/3個、乳製品100g
・ビタミン類(副菜):野菜・果物40〜50g
離乳食のポイント
主食・主菜・副菜をそろえるのが理想です。歯茎でかんでつぶせるように、肉団子くらいの硬さが目安です。食材は6mmくらいに切り、味付けは大人の料理よりも薄味にしましょう。
食べる意欲を育てるためにも、ゆで野菜や食パンなどをスティック状にして手づかみできるメニューをだしてあげてもいいですね。
1回に食べる食事の量の個人差が大きくなり、好き嫌いや食べムラのある時期です。食べない原因は、味付けや柔らかさに問題がある可能性があります。
また、日中の運動量が少ないのでお腹が空いていなかったり、おやつの量や時間が影響する場合もありますので、1日の生活の様子を見直してみる必要があるかもしれませんね。
おやつは補食
運動量は増えますが、まだ消化吸収の能力が未発達なので、3回の食事では摂取しきれない栄養を補うために、補食としておやつを与えましょう。
炭水化物やイモ類をメインにして果物や牛乳などを添えて、1食100kcalを目安にしましょう。あげる時間を決めて、食事の妨げにならないよう量や時間帯に気を付けましょうね。
おっぱいとミルクのバランスは?
1歳の赤ちゃんは、母乳は欲しがるだけ与えて、ミルクは1日400mlが目安です。離乳食をしっかりと食べられるようになったら、食後の授乳は自然に減っていくでしょう。
1歳頃になると、卒乳や断乳を考え始めるママもいるかもしれませんが、授乳がママの負担ではなく、仕事復帰などの事情がないのであれば、無理にやめる必要はありません。
赤ちゃんとママの思いを優先して進めるといいですよ。
卒乳を考えている場合は、コップやストローを使って飲むことができるようになる時期なので、牛乳に切り替えて練習を始めてもいいでしょう。
1歳の赤ちゃんの生活
1歳頃の睡眠時間は、1日12〜14時間程度です。日中のお昼寝は1回、夜は朝までぐっすりと眠る赤ちゃんが増えます。
夜間の睡眠は、身体機能の成長や脳の発達に影響を与えるので、十分に確保するようにしましょう。質の高い眠りをとるためにも、夜は21時までに寝るようにしましょう。
お昼寝は1日2時間くらい、夕方4時までに済ませると夜の睡眠に影響しないでしょう。
生活のリズムが整うと、眠くなる時間も定まってくるので、お昼寝、お風呂、夕食の時間をある程度決めて、毎日を過ごすようにするといいですね。
1歳は、赤ちゃんから幼児へと成長し始める時期なので、ママはぐんぐん成長していく姿に目が離せないですね。
これまでとは違う悩みもでてくるかもしれませんが、コミュニケーションが深まり、一緒にできることも増えてくるので、赤ちゃんの成長を見守りながら、楽しく育児ができるといいですね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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