赤ちゃんの心と体

【助産師監修】赤ちゃんの寝る時間は何時がいいの?何時間寝るのがいい?

2019.03.26

監修 浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

よく眠る赤ちゃんもいれば、すぐ目を覚ましてしまう赤ちゃんもいたり睡眠には個人差があるもの。質の良い睡眠をとるためにはリズムを作ることが大切です。

何時頃寝るのがいいの?睡眠は何時間必要?など、赤ちゃんの睡眠についてご紹介します。

赤ちゃんは何時に寝かせればいい?


生まれたばかりの赤ちゃんはまだ昼夜の区別がついていないため、小刻みに寝たり起きたりを繰り返します。

生後3ヶ月くらいになると、体内時計を調整するはたらきのあるメラトニンというホルモンが分泌されるようになり、朝起きて夜になると眠くなるというリズムが作られるようになっていきます。

3ヶ月を過ぎると、多くの赤ちゃんは夜まとめて寝るようになります。

このころから毎朝決まった時間に起こし、夜眠たくなるように睡眠のリズムを整えていくよう大人が働きかけてあげる必要があります。

生後9ヶ月ぐらいには、毎日20〜21時頃に眠たくなるのが理想的だといわれています。

赤ちゃんの睡眠時間の目安は?


大人にとって睡眠は疲労を回復させるために必要なものですが、子供たち、特に赤ちゃんにとっては身体や脳を育てるためにとても大切なものです。

また赤ちゃんの成長によって、必要な睡眠時間は変化していきます。

<赤ちゃんの月齢別睡眠時間>
  • 0〜1ヶ月:16〜18時間
  • 1〜3ヶ月:14〜15時間
  • 3〜6ヶ月:13〜14時間
  • 6〜12ヶ月:11〜13時間
  • 1〜3歳:11〜12時間
    (※個人差があります)

とくに、2歳未満の子供の睡眠不足や睡眠リズムの乱れは、身体や心の発達に大きな影響を及ぼす可能性があるといわれています。

大人の生活リズムに合わせて安定した睡眠がとれなくなることもあるかもしれませんが、健やかな成長のために気をつけてあげましょう。

早寝早起きのメリット

朝日を浴びることで情緒が安定する

朝早く起きて朝日を浴びるとすっきりと目覚められた、という経験はありませんか?これは、朝日を浴びることで脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンが分泌・活性化されるためです。

セロトニンは、感情や気分のコントロール、情緒の安定など精神面に深く関わっていますが、消化や排便、体温調節などの体の様々な働きにも関わっています。

朝はカーテンを開けて朝日を浴びさせ、1日1回は外に出て外気浴をしましょう。お日さまの光を浴びることは、赤ちゃんの健やかな成長につながります。

入園以降の生活リズムに合わせやすい


赤ちゃんは学校や会社などの社会生活がないため、絶対に何時に起こさなければならないということはありません。

しかし、保育園や幼稚園、学校は朝から始まりますから、遅くまで寝ているのを習慣にしていると、入園前に生活を整えることに苦労するかもしれません。

未就園のうちから早寝早起きの習慣を身につけておくと良いでしょう。

睡眠リズムを上手につくるには?

「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」

眠くない赤ちゃんを寝かしつけるのは至難のわざ。まだ眠い赤ちゃんを起こす方が簡単な場合も多いでしょう。

人間は、起きてから14時間程度で眠くなるホルモンが出るようになるといわれています。朝7時に起きれば、夜21時には自然に眠たくなる、ということです。

睡眠リズムづくりは、まず朝7時までに起こすことからはじめてみましょう。

お日さまの光を浴びる生活を


先述のとおり、健やかな成長にかかせないセロトニンは、お日さまの光を浴びることで分泌されます。そして、睡眠に関わるホルモンであるメラトニンは、セロトニンを元に体内で合成されます。

朝、セロトニンでスッキリと目覚めて、夜、メラトニンでぐっすり眠る。この切り替えが上手くいくようになると、自然と睡眠リズムが整います。

1日1回は外に出てお日さまの光を浴びる生活を心がけましょう。

お昼寝の長さとタイミングに注意して


生後間もない赤ちゃんは昼夜問わず寝ていることが多いですが、徐々に昼間は起きていて夜まとめて寝るようになっていきます。

お昼寝のリズムができてくるのは、個人差がありますが生後4ヶ月頃からといわれています。

生後半年を過ぎると、お昼寝の長さは1日トータルで2、3時間程度になり、まとめて寝る子や午前と午後に分けて眠る子などさまざまです。

子供にとって1日に必要な睡眠時間はある程度決まっているため、昼寝をすればその分夜寝る必要はなくなります。

夜21時を過ぎても眠たくならない場合は、お昼寝が長過ぎるのかもしれません。ある程度で区切って起こすなどの働きかけが必要な場合も。

また、特に15時以降の昼寝は夜の睡眠にひびくといわれていますので、睡眠リズムを上手につくるためにも注意したいところです。

うっかり中途半端な時間に眠ってしまった場合は、寝て30分くらいが一度眠りが浅くなり起こしやすいタイミングだといわれています。

体をモゾモゾと動かしていたら、眠りが浅くなっているサインです。見逃さず、起こしてあげると良いでしょう。

しっかりお風呂に入る


いつまでもベビーバスに入れている、夏はシャワーだけで済ませているというお子さんはしっかり湯船に入るお子さんよりも眠りの深さが浅いようです。

深部体温(体の内部の温度)が上がって下がる時に睡魔が来るといわれています。

身体に負担がある長湯はいけませんが、少しぬるめの温度で10分位でゆっくり入り、19時以降は間接照明にしてみると寝ぐずりがなく、ぐっすり眠れるようになります。

寝る前の習慣作りをしましょう


赤ちゃんがスムーズに眠りにつくために、寝る前の習慣を作りましょう。寝る前にすることの順番を決めて、だいたい同じ時間に行い、ルーティーン化させるといいですね。

寝る前の習慣作りにおすすめの方法をいくつかご紹介します。

絵本を読む

添い寝やお膝の上に座らせてあげて、絵本を読んであげましょう。パパやママが自分と一緒にいてくれると安心感でリラックスできます。

安眠グッズを用意する

眠る時に一緒に過ごす安眠グッズを用意してあげましょう。お気に入りのぬいぐるみやタオルなどが近くにあると赤ちゃんも安心して眠る事ができます。

ベビーマッサージをする

ベビーマッサージ
低刺激のマッサージオイルを使って赤ちゃんを優しくマッサージしてあげましょう。ママやパパの手のぬくもりを感じることで赤ちゃんは落ち着きリラックスできます。

血流も良くなって体が温まるので眠気も出てきますよ。

アロマを使用する

赤ちゃんの夜泣き用のアロマもおすすめです。心をゆったり落ち着け、心地よい眠りに導いてくれる香りです。

「この香りがしてきたら眠る時間だよ」というような入眠儀式に上手に活用してみてください。


いかがでしたでしょうか。睡眠時間の長い赤ちゃん期ですが、ただ寝かせておくのではなく、睡眠リズムを作ってあげることが心身の成長のためにはとても大切であることが分かりました。

一方で赤ちゃんが寝てくれず困っている方もいるかもしれませんね。睡眠は個人差が大きく、思うようにいかない時もあるかもしれません。今回の記事が参考になれば、嬉しいです。

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