【助産師監修】ベビーサインとは?いつから始めたらいいの?
2019.03.22
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
赤ちゃんとコミュニケーションがとれたらいいなと思うママは多いでしょう。ベビーサインならまだ話せない赤ちゃんとコミュニケーションを楽しむことが期待できます。
今回はベビーサインとは何か、始める時期やメリットなどをご紹介します。
ベビーサインとは?
ベビーサインとは、まだ言葉を話せない赤ちゃんと簡単な手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションを行う方法です。
アメリカの児童心理学者によって研究・提唱され、1990年代以降、アメリカから世界の多くの国に広まっていきました。日本では2000年以降広く普及され、実践されるようになりました。
言葉を使って会話をするためには、口まわりの筋肉と言語能力の発達が必要ですが、小さな赤ちゃんはまだ未熟です。
一方、手や指は比較的早くから自由に動かせるようになるため、手話やジェスチャーを使ったベビーサインを用いれば早い時期から赤ちゃんとコミュニケーションが取れるのです。
ベビーサインを始める時期は?
赤ちゃんの発達は個人差が大きいため、ベビーサインを覚えられる時期もまちまちです。
目安としては、生後6ヶ月以降おすわりができるようになり、指さしが始まったころから教えることができるといわれています。歩き始めてからだとより早くサインが覚えられるようです。
ベビーサインを教える方法は?
普段の生活の中で自然に楽しみながら行う
普段の生活の中で赤ちゃんに語りかける時に手の動きを添えるというのが、ベビーサインの教え方の基本です。
ベビーサインを教えるだけの時間を作ったり、1日何個サインを覚える、などと意気込む必要はありません。赤ちゃんの目を見てゆっくりと話しかけながらベビーサインを見せてあげましょう。
日々の生活の中で、自然に楽しみながら行なうのがポイントです。ママだけでなく、パパやお兄ちゃん・お姉ちゃん、家族みんなで共通のサインを使えばより早く認識してくれるでしょう。
まずは日常的に使うサインから
教え始めは、シンプルなジェスチャーで日常に密着した、「おっぱい」「食べる」「飲む」「帽子」などのサインを選んで見せていくといいでしょう。
また、絵本を読むときや歌や手遊びをしながらベビーサインを使うと、赤ちゃんが興味を持ちやすいようです。
教え方に少し自信がない方には、全国各地で開かれているベビーサイン教室もおすすめです。また、市販の本やDVDで独学で学ぶこともできますよ。
ベビーサインのメリットは?
親子の絆が深まる
赤ちゃんが覚えたてのサインを使っている様子はとても愛おしく、また早くからコミュニケーションがとれることで親子の絆が深まるといわれています。
育児のストレスが軽減する
「おっぱいが欲しい」「ボールで遊びたい」など、赤ちゃんの要求がベビーサインで分かるようになると、赤ちゃんもママもストレスが減り、日常がより楽しいものになるでしょう。
赤ちゃんの健康、安全を守れる
「痛い」のサインを覚えると、いち早く赤ちゃんの痛みを知ることができ、病気や怪我に気付けます。「危ない」「熱い」などのサインは危険を伝えることに役立ちます。
語彙(ごい)が豊富に
アメリカの研究では、ベビーサインをしていた子はそうでない子よりも語彙が豊富になるという報告がされています。
ベビーサインで気をつけることは?
焦りは禁物
ベビーサインを教えるのに必死になりすぎないことが何よりも大切です。
一生懸命サインを見せているのに、赤ちゃんがなかなかサインを見せてくれない…と焦ってしまうこともあるかもしれません。
ですが、ベビーサインを教え始めてからしばらくはインプットの時期なのでゆったりとした気持ちで行なってみましょう。
過度な期待をしない
赤ちゃんに過度の期待を込めすぎてしまうと、本来のベビーサインの意味がなくなってしまいます。いつまでも赤ちゃんが見せないベビーサインは、興味を持っていないのかもしれません。
できるようになったベビーサインを使って、親子で楽しい時間を過ごすことを心がけてください。
また言語療法士の方にはベビーサインばかりで表現を伝えすぎると、言葉の発育が遅れるという人もいます。あくまでもコミュニケーションの補助として使いましょう。
いかがでしたでしょうか。早くから赤ちゃんとコミュニケーションが取れたら、育児がもっと楽しいものになりますよね。
ベビーサインは決して難しいものではないので、誰でも日常の中で自然に行うことができるのが魅力的です。
親子の絆を深める一つの方法として、育児に取り入れてみてはいかがでしょうか。
関連する記事
【助産師監修】赤ちゃんの離乳食-初期・中期・後期の量と進め方-
【助産師監修】赤ちゃんにお茶はいつからあげる?おすすめのノンカフェインの飲みもの
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ