赤ちゃんの心と体

【助産師監修】赤ちゃんの予防接種!スケジュールや持ち物は?副反応は出るの?

2017.07.07

なお

Writer / 薬剤師

2015年11月生まれの女の子の母です。職業は薬剤師でただ今育児休業中。優しくて面白いパパに支えられながら、慣れない家事育児に奮闘中です。子どもの成長と休日の家族団らんが今の楽しみ。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

待ちに待った赤ちゃんが生まれて2ヶ月も経つと、怒涛の予防接種ラッシュが始まります。
予防接種の種類も医療の進歩とともに増えており、今のママ世代が子どもの頃よりも数多くの予防接種を受けられるようになりました。

一方、忙しい中上手に予防接種のスケジュールを立てていかねばならず、ママにとっては負担でもありますが、大切な赤ちゃんのためにしっかりと接種していきましょう。

予防接種とは?

この世に生まれてくると、今までママのお腹の中で守られていた赤ちゃんは色々な細菌やウイルスのいる中で生活をしていくことになります。

生まれてすぐはママからもらった免疫に守られており抵抗力が多少ありますが、半年もするとそれも失われます。そして赤ちゃんは自分自身の力で細菌やウイルスに打ち勝つ免疫を作っていかなければなりません。
そのために予防接種をきちんと受け、色々な感染症に打ち勝てるようにしてあげることが必要になります。

ワクチンの種類

予防接種の時によく聞く「ワクチン」とは薬液のことです。このワクチンには3つの種類があります。

生ワクチン

生きた病原体の毒性を弱めたものを接種することで、実際にその病気にかかった状態とほぼ同じ免疫力をつけることができます。
生ワクチンを接種した日から4週間は次の接種まで期間をあけなくてはいけません。
例)ロタウイルス・BCG

不活化ワクチン

病原体を殺すことで毒性をなくし、免疫をつけるための成分を取り出したものです。
不活化ワクチンは接種した日から1週間は次の接種まで期間をあける必要があります。
生ワクチンと比べると免疫がつきにくいので、複数回接種します。
例)Hibワクチン・小児肺炎球菌・四種混合など

トキソイド

細菌が産生する毒素のみを取り出し、その毒性を弱めたものを接種し、免疫をつくっていきます。不活化ワクチンと同じく接種後は1週間の摂取期間をあける必要があります。不活化ワクチンの一部に分類されることもあります。
例)破傷風・ジフテリア

トキソイドは赤ちゃん期に受ける予防接種の対象には入っておりません。

定期接種と任意接種


予防接種には定期接種と任意接種があります。定期接種は自治体から補助が出て無料で受けられるのですが、任意接種は受ける、受けないを親御さんが決めて、受けるのであれば接種料金を自費で支払う必要があります。

2017年12月現在はロタワクチン、おたふくかぜ、インフルエンザの3つが任意接種になります。

任意接種の対象になっている感染症は、定期接種より重要度が低いというわけではなく、同じようにかかると重症になる可能性があるので、なるべく受けさせてあげられるのが好ましいです。

予防接種を受ける前の確認事項・持ち物

・予防接種の前日には入浴させて清潔にしておきましょう。
・体調は良いか、普段と変わったところはないか。もしいつもと違うならかかりつけ医に相談しましょう。
・予防接種に持ち物を確認しましょう。

 <持ち物>
  母子手帳
  保険証・乳幼児医療証・診察券
  予診票
  おむつ・おしりふき・着替え
  ガーゼ・ハンカチ等
  予防接種は時間がかかりますので、おもちゃ等をもっていくのもいいですね。

0歳から1歳までの予防接種スケジュール


生後6ヶ月までに受けたい予防接種は6~7種類(計15回以上)もあります。
体調不良等で思うように接種が進まないこともありますので、早め早めに接種して行きたいですね。

接種時期

定期接種の「Hib」・「肺炎球菌」・「B型肝炎」は生後2ヶ月から、「四種混合」は生後3ヶ月から、「BCG」は生後5ヶ月から接種できます。

任意接種の「ロタウィルス」は生後6週から接種できますが、「Hib」・「肺炎球菌」・「B型肝炎」と一緒に生後2ヶ月に接種する場合が多いようです。生ワクチンの為、別のワクチンを接種するのに4週間あけないといけなくなります。

ロタワクチンの1回目の予防接種は、生後14週までに受けることが推奨されています。15週以降の場合はお医者さんに相談しましょう。

予防接種を受けた後、副反応は?

予防接種の副反応

予防接種はウィルスを体内に入れるため、副反応がでる場合があります。
主な副反応は発熱・機嫌が悪い・発疹が出る・接種部が腫れる・しこりができる等です。
ワクチンに対する強いアレルギー反応があると、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。
アナフィラキシーショックは接種後30分以内に起こる事が多いため、接種後しばらくは施設でお子様の様子をみましょう。

その他の注意事項

入浴は接種後2時間以上たってから入りましょう。また、注射の場合は接種部位をもんだり、こすったりしないようにしましょう。

まとめ

予防接種を受けることが出来るワクチンの種類は本当に増えてきました。その分ママ達も大変にはなりますが、数回のワクチンで病気を防げると考え方を変えてみましょう。

予防接種を受けずにワクチンで防げるはずの病気にかかり、万が一後遺症が残った場合、障害やお薬を飲む生活がその後一生続いてしまうことがあるかもしれません。接種出来る時期をきちんと確認してスケジュールをたて、大切な命と健康を守ってあげる大事な役割を果たしていきましょう。

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