赤ちゃんが粉薬を飲まない!薬剤師が教える薬の飲ませ方
2017.12.08
なお
Writer / 薬剤師
2015年11月生まれの女の子の母です。職業は薬剤師でただ今育児休業中。優しくて面白いパパに支えられながら、慣れない家事育児に奮闘中です。子どもの成長と休日の家族団らんが今の楽しみ。
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赤ちゃんが病気になってしまい、病院からもらった薬を飲ませることになった時。
初めて子育てを経験するママたちにとっては「どうやって飲ませるの?」「薬はどんな味?」「飲み方は〈食後〉と書いてあるのに食欲がなくて母乳やミルクを飲まないけれど・・・」と疑問がいっぱいです。
そんな初めて薬を飲ませることになったママ達の疑問を解消する方法をご紹介します。
粉薬の飲ませ方
粉薬に水を数滴加えて練り、ペースト状にします。半固形でお団子が作れるくらいが目安です。
ペースト状になった薬を少量ママの指先に取り、子どもの上あごに薬を貼りつけます。このとき薬は必ず「上あご」につけてください。舌に薬がついてしまうと味を感じて嫌がってしまいます。
その後白湯を飲ませて流し込みます。一度に多く飲ませようとすると失敗するので、少量ずつ数回に分けて飲ませることをオススメします。
苦い薬の味をごまかす飲ませ方
最近の小児用の粉薬は飲みやすいようにイチゴやバナナなど甘い風味でコーティングされているものが多く開発されています。
しかし、薬を飲むことに慣れていない子どもは、ゴクンと上手に飲み込めず薬が口の中に残ってしまうこともよくあるでしょう。
すると甘いコーティング剤がとれて苦みを感じる成分がむき出しになってしまい、内服が苦手になってしまうわけです。
そうなるとママも子どもも辛く悩ましいですね。そんな時は他の味を加えてごまかしてしまう方法があります。
方法1「市販の服薬補助ゼリーを利用する」
離乳食が始まった以降の乳幼児向けにはなりますが、お薬をゼリーの中に包むことが出来るように考えて作られているので大変便利です。
方法2「家にある食べ物や飲み物で代用する」
ココアパウダーやチョコレートアイスがおすすめです。子どもの好きなものであれば何でも良いというわけではなく、それぞれ食べ物との相性があります。
抗生物質に多いのですが、薬によっては酸味のあるジュースやヨーグルトでは苦みを助長してしまうものもあります。
他にも粉ミルクや牛乳に含まれるカルシウムなどの成分と反応して体内に吸収されにくくなり効果が下がってしまうものもありますので、お薬を受け取る際に薬剤師に確認してみてください。
味は温かいと濃く感じてしまうため、なるべく冷たくして摂取したほうがよいでしょう。
食後、食前などの用法は守ったほうが良い?
子どもの場合、「食後」と用法が指示されても思うように飲んでくれるとは限りませんし、体調や機嫌が悪く、食事(授乳)がとれないこともあります。
食欲はあっても、授乳や離乳食でおなかがいっぱいになってしまい薬が飲めなくなってしまう場合もありますので、吐き戻しを避けるため空腹時の方がよいでしょう。
幼い子どもの場合は食事(授乳)の有無にかかわらず、とにかく薬を飲んでもらうことを重視しましょう。
お薬の間隔はどのくらいあけるとよい?
例えば1日1回飲む薬でしたら24時間おきに飲むことが理想ですが、育児中は思うように物事が進みません。
内服の間隔はある程度時間の融通がききますので、そこまで神経質にならずに飲ませるとよいでしょう。
・1日1回 最低8時間
・1日2回 5~6時間
・1日3回 最低4時間
回数によって上記の間隔が空いていれば良いと言われています。万が一飲み忘れてしまった場合、次の内服時間が近いようであれば忘れた1回分は飛ばし、2回分を一度に服用することはやめましょう。
子どもにとってもママにとっても初めてのお薬。慣れないうちは大変かと思いますが、ママが緊張したり神経質になってしまうと必ず子どもに伝わり上手く飲めなくなってしまいます。
上手に飲むために、母子ともにリラックスした状態で飲ませてあげてくださいね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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