【助産師監修】新生児の乳児湿疹、保湿とケア方法
2018.07.06
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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生まれて2ヶ月くらいまでの赤ちゃんや新生児は、皮脂の分泌が盛んに行われるため湿疹ができやすく、おうちでの丁寧なケアが必要になります。
そこで、今回は乳児湿疹の原因と母乳の関係、適切な保湿・ケア方法をお伝えします。
乳児湿疹の症状
生後2~3週以降赤ちゃんの顔や体にできる湿疹を総称して乳児湿疹と呼びます。最も多いのが乳児脂漏性湿疹です。
頭や髪の毛の生え際、鼻や脇の下など皮脂の分泌が多い場所にできる赤い湿疹や黄色いフケやかさぶたのようなものを指します。
生後2ヶ月くらいまでの赤ちゃんに見られる額や頬などに見られる赤くブツブツしたものは、新生児ニキビと呼ばれます。
乳児湿疹の原因
生まれたばかりの赤ちゃんは、胎内でもらったお母さんのホルモンが残っているため、皮脂の分泌がさかんに行われます。それに対し毛穴が小さいため過剰な皮脂が毛穴に詰まってしまうことが原因です。
また、よだれやミルク、汗が肌に付着した状態で放っておくことにより症状が悪化することもあります。
乳児湿疹のケア方法
乳児湿疹は、皮膚を清潔に保ち、適切な保湿やケアを行うことによって改善されていきます。長引く場合は病院へ行き、医師から処方された軟膏などを塗布しましょう。ケア方法のポイントをまとめました。
かさぶたはオイルでふやかしておく
かさぶたをとらないと脂漏性湿疹を繰り返すので、かさぶたは入浴の15~30分ほど前にベビーオイルなどを浸したコットンでふやかしてからお風呂に入ると良いでしょう。
塗っておく時間は、その時のかさぶたがかたいほど長くします。入浴時に泡立てた石鹸で丁寧に洗い流してあげましょう。つめを立てたり、無理にはがさないようにします。
どうしても取れない場合は受診しましょう。
入浴時のポイント
赤ちゃんの肌に合った低刺激の石鹸を使い、よく泡立て、お母さんの手で優しく包むように洗ってあげましょう。スポンジを使ったり強くこすったりするのは禁物です。
大泉門が開いているため、洗う時に避けているお母さんもいるようです。しかし、頭部は乳児脂漏性湿疹になりやすい部位です。怖がらずに優しく洗ってあげましょう。
冬は特に念入りに
肌が乾燥しやすくなる冬場は特に脂漏性湿疹が悪化しやすくなる季節です。いつもより少しだけ念入りにケアを行うようにしましょう。
赤ちゃんが自分で引っ掻かないよう対策を
爪が伸びていると、赤ちゃんが自分の手で肌を引っ掻いて湿疹が悪化してしまうことがあります。深爪はいけませんが、指の腹で赤ちゃんの爪を触ってみて、爪を感じないくらいは切ってあげましょう。
赤ちゃんの爪は伸びるのが早いので、こまめに切ってあげましょう。必ず寝ている間に切ってくださいね。
<ミトンは使ってOK?>
ミトンはよだれや軟膏などで不潔になりやすいので、頻繁に洗濯する必要があります。ベビードレスなどゆったりとした長めの袖口の中に、手を隠すように入れてあげると、通気性もあってよいかと思います。
大きくなると手を自由に出し入れできますが、低月齢の場合はよだれで汚れやすいので控えましょう。
適切なケアを続ければ、症状が治まるので安心してください。どうしても治らない場合は、まれにアトピー性皮膚炎である場合も考えらるので、かかりつけの医師に相談しましょう。
生後すぐから赤ちゃんの肌は乾燥が進むので、きちんとたっぷりと保湿してあげましょうね。
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AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
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