卒乳・断乳後に起きる乳腺炎!症状や対処法
2023.02.02
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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授乳期のママを悩ますトラブルとして有名な乳腺炎。卒乳や断乳後にも起きやすいといわれています。今回は乳腺炎の原因・症状や対処法についてご紹介します。
卒乳・断乳後の乳腺炎の原因
乳腺炎の種類は大きく分けて二つあります。
まずは何らかの原因で母乳が乳房の中に溜まり、成分が変化して炎症を起こす急性うっ滞性の乳腺炎です。乳腺炎のほとんどがこちらに分類されます。
もう一つは、乳頭の傷口などから細菌が入り感染して起こる、細菌性の急性化膿性乳腺炎です。
卒乳や断乳など、母乳が出ている時期に急に授乳をしなくなると、乳腺に母乳が溜まってうっ滞性の乳腺炎を招くことがあります。
また、卒乳・断乳の仕方が不適切だった場合などには乳管が詰まってしこりが残り、そのしこりを放っておくと炎症を起こし、乳腺炎を引き起こす場合もあります。
乳腺炎の症状
乳腺炎にかかると、乳房にしこりができて赤く腫れ、熱が出る人が多いようで、初期の段階では風邪と間違える人もいるそうです。
軽度の乳腺炎を何もせず放っておくと、症状がひどくなり、しこり部分の乳汁が化膿してしまいます。
そのため、本来ならサラッと透き通った乳白色の母乳が、ドロっとした黄みを帯びたクリーム色の状態で出てくる事があります。
また38度以上の高熱が出て、激しい痛みや震えを伴うこともあります。
乳腺炎を防ぐ卒乳・断乳後のケア
適度に搾乳する
卒乳・断乳後は、間隔を空けながら自分で搾っていくようにしましょう。搾乳のし過ぎは刺激となり、母乳の分泌を促進してしまいますので注意が必要です。
<搾乳の目安>
・卒乳・断乳完了…2日間はなるべく搾らない
・卒乳・断乳の3日目…乳首の周りが柔らかくなるまで搾る
・さらに3日後…乳腺の詰まりを取るため少し搾る
・さらに1週間、2週間と間隔を空けて少量を搾り、初乳のような濃い母乳が出るようになったら完了
冷やして痛みを和らげる
乳房が張って熱を持ったり痛みがあるときは、冷たいタオルで乳房や脇の下を冷やすと痛みが和らぎます。
冷水を入れた洗面器にペパーミントの精油を6滴ほど垂らし、その中にハンドタオルを浸し冷湿布を作り乳房全体を冷やすのもおすすめです。
ハーブティーで内側からケアを
また、母乳量をセーブしてくれるペパーミントやセージなどのハーブティーを摂り入れる方法もあります。
母乳量が多く授乳中はいつもチクチクズキズキしていた私は卒乳前からハーブティーを飲むようにしていました。
母乳量がセーブされたおかげで張りも軽減し、心配していた卒乳もスムーズに完了することができました。
スッキリとした味わいで、気持ちもリフレッシュできるのでおすすめです。
ホットで飲むとめぐりがよくなってしまうため、母乳量をセーブするために飲む場合は常温以下に冷ましてから飲むようにして下さい。
▶ペパーミントやセージが入っている、ハーブティーに関してはこちら
母乳量を調節するためのハーブティー
▶ミルクセーブブレンドについて詳しくはこちら乳腺炎になってしまったら
乳腺炎になってしまうと、自力で治すことは難しいので、すぐに母乳外来を受診して医師の指示に従うようにしましょう。
症状によって対処は異なりますが、急性うっ滞性の乳腺炎の場合は、しこりの部分を冷やして緩和し、マッサージしてこまめに授乳をしてください。
急性化膿性乳腺炎の場合は、抗生物質や漢方薬などが処方されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。かかると辛い症状の乳腺炎、できたら無縁のままで卒乳・断乳したいものですよね。
適切なケアでスムーズに卒乳・断乳できるよう、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
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一包で500ml作り、夕飯時250/就寝前250飲んでますが、夜中の搾乳を飛ばしても耐えれる程度になってる…気がします。張りから来る痛みは減りました。最初香りが苦手でしたが2日で慣れました。
昼間はスルーブレンドを飲んで、さらに乳腺炎対策をしています。薬などより体に優しそうで、お守りとして精神安定にもなっています。