産後・育児

【助産師監修】暑い夏。赤ちゃんと過ごす部屋の温度や湿度の設定は?

2019.07.08

監修 浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。

AMOMA編集部

妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。

冷房は暑い時期の必需品ですが、赤ちゃんがいる部屋で冷房を使ってもいいのか、迷うこともあるかもしれませんね。

今回は赤ちゃんがいる部屋の冷房の設定などの使い方についてご紹介します。

赤ちゃんがいる部屋で冷房を使ってもいいの?

赤ちゃんに負担をかけないようにと、暑い中、冷房を使わず我慢したりしていませんか?

実はそれは逆効果。赤ちゃんは大人に比べ体温調節機能が未発達であるため、暑い部屋に長時間いると、熱がこもり体温が上昇してしまいます。

室温が30度以上になると、あっという間に熱中症になる恐れも。暑い日は我慢しないで、冷房を使うようにしましょう。

赤ちゃんにベストの冷房の温度・湿度設定は?

冷房を効かせた涼しい室内から外に出た時に、温度差が大き過ぎると赤ちゃんの身体に大きな負担がかかってしまいます。

そのため、外気温に対して、室内の温度はマイナス5度以内にするのが望ましいといわれています。

ただし、外気温が35度以上になる猛暑日は、28度を目安に設定するようにしましょう。

また、ジメジメしても乾燥しても赤ちゃんは不快になってしまいます。湿度は50〜60%になるよう設定しましょう。

ドライにして設定温度を低くするよりも、冷房設定にして温度をあげたほうが乾燥しにくいので赤ちゃんの身体には負担が少ないと言えます。

冷房を使うときに気をつけること

赤ちゃんに直接風をあてない

赤ちゃんに直接風が当たると、身体を冷やしすぎてしまいます。赤ちゃんを寝かすスペースに冷房の風が直接当たらないようにしましょう。扇風機についても同様です。

また、冷気は下に溜まりやすい性質があります。赤ちゃんは大人に比べ下の位置で生活しており冷房の影響を受けやすいので、ルーバーの向きや冷やし過ぎには注意しましょう。

そして、一日中部屋を締め切りにしておくと、室内の空気が汚れたままになってしまいます。一日に二回は換気をして、部屋の空気を入れ替えましょう。


エアコンはこまめに清掃

エアコンの中はカビやダニが繁殖するのに快適な環境。エアコンが汚れたままだと、エアコンの風と一緒にカビやダニを部屋中にまき散らしてしまいます。

エアコンフィルターの掃除はもちろん、内部クリーンニングもこまめにしましょう。

エアコン内部の汚れやカビは普段のお手入れでは落とすことができません。できれば1,2年に1回はプロにエアコンクリーニングをお願いしましょう。

赤ちゃんが寝る時は?

冷房温度を調整する

人は寝入るまでが一番体温が高くなり、汗をかきやすいといわれています。そのため、寝かしつける時の冷房は普段より1〜2度低く設定すると気持ちよく眠りにつけます。

寝入った後は体温が下がるので、冷房の温度を元に戻します。夜は日中に比べ気温が下がりやすいので、一晩中冷房をつけていると冷やし過ぎてしまうこともあります。

エアコンのタイマー機能を使うのもおすすめです。エアコンによっては就寝時に適した設定があるものもありますので上手に活用しましょう。

赤ちゃんの寝具や肌着

赤ちゃんの寝具は吸水性がよく丸洗いできるものを選び、こまめに洗濯し清潔にしておきましょう。

上にかける寝具はタオルケットで十分ですが、赤ちゃんは寝ている間にタオルケットを蹴とばすこともあります。

お腹が冷えて、体調を崩してしまわないように股下をホックで止められるコンビ肌着を着せてあげるといいですね。

また、背中に汗とりパットをいれておくと、夜中に汗をかいた時も、汗とりパットを引き抜くだけで着替えが完了するので便利です。

赤ちゃんは暑い?寒い?迷ったときは…

大人が心地よいと感じる室温が赤ちゃんにとってどうなのかが分からず、迷うときもあるかと思います。そんな時は、赤ちゃんの背中やおなかを触ってみてください。

汗ばんでいた時は「暑い」、ひんやりとしていたら「寒い」というサインです。汗ばんでいる時は、肌着を着替えさせ冷房の設定温度を調整しましょう。

体がひんやりして顔の血色が悪い時は、着るものをふやしたり、冷房を切って、赤ちゃんが心地よいと感じる室温に調節してあげましょう。


いかがでしたでしょうか。年々、猛暑日や熱帯夜の日が多くなってきていますが、冷房を上手に使って、赤ちゃんもママも少しでも快適に夏を乗り切ってくださいね。

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