【助産師監修】ベビーマッサージはいつから始める?~効果とやり方~
2019.06.23
監修 浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
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ベビーマッサージはお母さんが赤ちゃんに愛情を伝えるスキンシップの一つです。
赤ちゃんにとってお母さんの手は「魔法の手」。 お母さんに触れられるだけで心が安心して、愛されている幸福感に満たされます。
これは赤ちゃんだけでなくママにもオキシトシンという愛情ホルモンが出るのでママの情緒の安定にもつながります。
お母さんにとっても、ベビーマッサージを行うことで、赤ちゃんと穏やかな時間を過ごすことができます。
赤ちゃんとお母さんの肌と肌の触れ合い、ベビーマッサージの効果とやり方をご紹介します。
ベビーマッサージはいつから始める?
赤ちゃんは皮膚がとても薄いので、ベビーマッサージは1ヶ月健診過ぎた頃から始めましょう。多くの教室では生後2~3ヶ月ごろから参加する人が多いようです。
赤ちゃんの発達に応じた力加減でマッサージを行いましょう。優しく撫でるだけで、十分な皮膚刺激になります。
また、マッサージを行う時は、舐めても大丈夫な刺激の少ない100%植物性のオイルを使いましょう。
ベビーマッサージの効果
赤ちゃんの健康に
ベビーマッサージとは、赤ちゃんの肌を優しく撫でてあげることを言います。肌を撫でてあげることで赤ちゃんの皮膚が刺激され、血行が促進さます。
また、マッサージによる適度な圧力は、赤ちゃんの筋肉の発達を促します。
マッサージでリラックス効果が高まった赤ちゃんはよく眠ることができるので、夜泣きでお悩みのお母さんにもベビーマッサージはオススメです。
赤ちゃんとの絆づくりに
ベビーマッサージを行うことで、赤ちゃんとお母さんはスキンシップを取る事ができます。お母さんが愛情をこめて触れてあげることで赤ちゃんはとても安心し、心が満たされます。
この時、赤ちゃんには幸福ホルモンといわれる“エンドルフィン”が分泌されています。エンドルフィンの分泌は、赤ちゃんの全身に幸福感をもたらします。
お母さんへの効果
赤ちゃんと肌と肌で触れ合うことで、お母さんにもオキシトシンという愛情ホルモンが分泌されます。
オキシトシンには情緒を安定させる効果があるので、ベビーマッサージを行うことでお母さんの日頃のストレスも緩和されます。
ベビーマッサージの準備
必要な物
■マッサージオイル
赤ちゃんの肌のすべりを良くし、保湿効果もあります。 ※赤ちゃんの肌は敏感なので、100%植物性のオイルを使いましょう。
■綿のタオル
赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、寝かせる時に使うタオルは、綿でできた清潔で柔らかい物にしましょう。
空間づくり
ベビーマッサージはなるべく静かな場所で
赤ちゃんもお母さんもより集中して行うことができるので、リラックス効果が上がります。
■室温は25度を目安に
ベビーマッサージは赤ちゃんを裸にして行うので、部屋の温度をあらかじめ25度くらいにしておきます。敏感な赤ちゃんが快適に過ごせる空間を作りましょう。
ベビーマッサージ注意点
■パッチテストを行う
ベビーマッサージを行う前に目立たない箇所でパッチテストを行いましょう。
<パッチテストの方法>
1.オイルを腕の内側に塗る。
2.そのまま24~48時間放置し、様子を見る。
3.肌に赤みやかゆみなどの症状が現れたら、テストを中止して流水・石けんで洗い流す。
■清潔な手で行う
赤ちゃんのお肌はとてもデリケートなので、ベビーマッサージを行う前に石鹸などで良く手を洗い、指輪などの貴金属もはずしましょう。
■赤ちゃんが空腹や満腹の時は避ける
満腹時や空腹時にマッサージでうつぶせになったり、お腹のあたりを撫でられたりすると、気分が悪くなることがあります。
マッサージは、授乳後や食事をして1~2時間を過ぎてから行いましょう。
■マッサージの後は水分補給を
ベビーマッサージを行うと、赤ちゃんは新陳代謝が上がります。終わったあとはおっぱいやミルク、白湯などを与えましょう。
ベビーマッサージのやり方
ベビーマッサージの方法をわかりやすくお伝えするために、動画を作りました!助産師・浅井先生が解説しています。
下のイラストと合わせて、ぜひ参考にしてくださいね。
1.赤ちゃんの右足を両手でつかむようにして、左手、右手の順に太ももから足先に向かってなでおろします。2~3回繰り返し、左足も同様に行います。
2.足の側面を両手で挟み、左右に2~3回振って足首をほぐします。もう片方の足も同様に。
3.下から片方のおしりを軽く持ち上げます。内側から外側に向かって円を描くように2~3回マッサージ。もう片方も同様に。
4.太ももを持ち、手を太ももの裏に返したあと足首までゆっくり滑らせます。
5.足首を持って両足を持ち上げたあと、ゆっくり下ろします。首が据わっていたら、足を軽くゆすってもよいでしょう。
6.手のひらをお腹の上に置き、2~3回大きくゆっくりと、時計回りの円を描きます。
7.手のひらをお腹の上に置き、2~3回大きくゆっくりと、時計回りの円を描きます。
8.手首を持って両手を伸ばしたり曲げたり。「チーチーパー♪」とリズムを付けて、2~3回行いましょう。
9.首の下から肩まで、2~3回ほどさすります。首のつまりを和らげてあげましょう。
10.肩から手の先までをひとつの流れでやさしくなでさすり、手を離します。
11.赤ちゃんをうつぶせにし、首の付け根からお知りに向かって、両手のひらで背中全体を2~3回なでさすります。
12.腰から背中、そして手先までをなでさすり、リンパの流れを良くします。
13.手首から肩、おしり、足首へと長いワンストロークで体全体をなでおろし、終了です。
ベビーマッサージは、お母さんと赤ちゃんの絆を深める大切なコミュニケーションの一つです。
お母さんも赤ちゃんも、無理のない範囲で楽しみながら行いましょう。
また、年齢が大きくなってきたお子様とのスキンシップにはキッズマッサージもあります!今後の参考にしてみてくださいね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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