【助産師監修】母乳育児中、新生児の体重増加の目安は?体重が増えないときは?
2019.02.06
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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母乳育児につきものなのが赤ちゃんの体重の悩み。私の母乳、本当に足りているの?と不安になってしまうママも少なくありません。
母乳育児中、赤ちゃんの体重はどれくらい増えていればいいのか、増えていなければどうすればいいのか、一緒に学んでいきましょう。
母乳で育てる新生児、体重は?
母乳量は把握しにくい
母乳メインで育てていく場合、おっぱいが出ていなければ、赤ちゃんの水分不足や栄養不足に直結してしまいます。
でもミルクと違い、どれくらい出ているのか把握しにくいのが母乳の悩みのひとつ。
本当に母乳は足りているの?赤ちゃんの体重はちゃんと増えているの?と心配が尽きないママも多いようです。
新生児の母乳育児は不安でいっぱい?
私は出産した当初、母乳が良く出る方ではありませんでした。できるだけ母乳で頑張りたいという気持ちで退院したものの、自宅に帰ったとたん、不安でいっぱい。
産院では赤ちゃんの体重を気軽に測って色々質問もできたけれど、家ではそうはいかないですよね。
新生児の体重増加の目安を知ろう
新生児の体重増加の目安
指導者の考え方にもよりますが、新生児期の体重増加の目安は1日平均30グラム前後とする場合が多いようです。1ヶ月検診の頃にはおよそ1キロ増えているという計算になりますね。
私も実際にこのように指導をされました。しかし一般的に、ミルクに比べると母乳を飲んでいる赤ちゃんの方が体重の増えが緩やかな場合が多いもの。
完全母乳育児の赤ちゃんの場合、1日15~20グラムなど、目標設定が緩やかにされる場合もあるようです。
新生児の体重は数日単位で考えて
おしっこやうんちの前後、おっぱいを飲んだ前後でも数十グラム体重が変化します。「朝、うんちをしたら測る」など、毎日の測定のタイミングをできるだけ決めておくと良いですね。
それでも測定するタイミングによっては「昨日より増えてない・・・」ということもあるかもしれません。でもそんなときも慌てないで。
体重増加の目安はあくまでも「平均」です。数日単位、週単位で考えましょう。
新生児の体重が思うように増えないとき
数日間観察してみたけれど、やっぱり体重の増えが悪い気がする。そんなときはどうすればいいのでしょうか?
おしっこやウンチが出ているか確認を
母乳が足りているかを知るバロメーターとしてとても有効なのがおしっこやウンチの回数です。普通、赤ちゃんは最低でも1日に6-8回はおしっこをするといわれています。
便秘の症状はないが3日間ウンチが出ていない場合は、母乳が足りていない可能性があります。また、色が濃く、においの強いおしっこが続く場合も脱水の可能性があります。
授乳回数や吸わせる時間を増やしてみる
特に新生児のうちは、赤ちゃんも吸う力が弱いので、一度に飲める量が少ない可能性があります。授乳回数や吸わせる時間が少なくなっていないか、足りているか見直してみましょう。
夜中よく寝る赤ちゃんの場合も、何度か起こしてでも授乳したほうがいいケースがあります。赤ちゃんによっても個人差がありますので、よく観察してみてくださいね。
授乳の仕方を見直してみる
赤ちゃんはしっかりおっぱいをくわえて飲めていますか?くわえ方が浅い「浅飲み」や吸わせる体勢が適切でなかったりすると、赤ちゃんがおっぱいをうまく吸えない場合があります。
赤ちゃんの抱き方ひとつで飲める量が変わってくるので、いろいろなやり方を試してみましょう。
母乳量を増やす努力を
特に新生児期は母乳の量が安定しにくい傾向があります。食事をしっかり摂る他、ママの休養も大切。ハーブティーや漢方薬に頼ったというママも多いようですね。
母乳量を増やすアドバイスは以下の記事にもまとめられていますので、参考にしてみてください。
【助産師監修】母乳の正体は血液?母乳が出る仕組みや母乳を出す方法
必要に応じてミルクを足そう
色々試してみたけれどやっぱり今の量では少ないのかも。そう思ったら、ミルクを足すことも大切です。完全母乳育児を目指すママは、ミルクを使うことをためらってしまうかもしれませんね。
でも、新生児期の赤ちゃんはすごいスピードで毎日成長しています。栄養不足が長く続くことは赤ちゃんにも悪影響なので、適切に判断することが大切です。
すでにミルクを足しているというママも、量が適切なのかはいつも意識しましょう。
母乳外来も活用しよう
母乳外来では、適切なミルクの量を指導してもらえたり、おっぱいの飲ませ方が正しいか指導してもらえたりと、プロのアドバイスを仰ぐことができます。
私も実際に数回通い、不安な気持ちをサポートしてもらうことができました。出産した産院や役所でも相談を受け付けていることが多いので、困ったときは相談してみましょう。
自宅に体重計がない場合
ところで、家に赤ちゃん用の体重計がないというママがほとんどかと思います。
最近はショッピングモールや百貨店、赤ちゃん用品店の授乳室に、無料で使えるスケールを設置している所が増えています。
ショッピングモール等に通ってよく体重を測っていたというママの声もあります。その他、コストはかかりますがレンタルのサービスもありますよ。
私の場合は、大人用の体重計を持っていたので、赤ちゃんと乗り、そのあと大人だけが乗って、差を計算することで赤ちゃんの体重を概算していました。
細かくは測定できませんが、数日~週単位での体重把握はこの方法でもできますので、試してみてくださいね。
新生児の母乳育児を楽しんで
新生児の体重について、いかがでしたか?慣れない育児の中、母乳量が足りているか、体重が増えているかなど、不安になってしまう事もあるかもしれませんね。
同じことで悩んでいるママはとても多いようです。赤ちゃんの健康にかかわることなので、不安になってしまうのは当然のことです。
わからないな、自信がないなと思ったら、ひとりで悩まずぜひ周りの人にも頼ってみてください。母乳育児を楽しみながら、赤ちゃんの健やかな成長を見守っていきましょう。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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