【助産師監修】生後1ヶ月までは母乳じゃなきゃダメ?母乳が出ない時は?
2018.09.14
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
出産して少し休んだらすぐに授乳が始まります。授乳はママにとっても赤ちゃんにとっても幸せな時間ですが、中には思うように母乳が出なくて苦労するママも。
母乳が出ない場合はどうすればいいの?出なければ母乳にこだわらなくてもいいの?そんな疑問にお答えします。
新生児には母乳をあげたい
生まれたての赤ちゃんといえば、寝ているかおっぱいを吸っているというイメージ。赤ちゃんに母乳をあげる自分の姿を想像したことがある妊婦さんも多いのではないでしょうか?
最初から完全ミルク育児と決めている場合は別ですが、少しでもおっぱいをあげることを考えているママにとって、母乳はとても大切な位置づけかと思います。
しかし、母乳が思うように出なくてつらい経験をするママもいるようです。
生後1ヶ月、母乳で苦労しました!
かく言う筆者も、母乳が出なくてとても苦労した経験があります。出産前は、赤ちゃんを産んだら自然に母乳が出るものだと思っていました。
しかし、頑張って絞っても、泣き叫びそうになるほど痛いマッサージを受けても、少しにじむ程度。
産院では授乳前後の赤ちゃんの体重を測って母乳量を計測しますが、周囲のママがやったー!なんて喜ぶ姿を横目に、涙したこともあります。
新生児は母乳でないといけないの?
母乳のメリットはよく聞きますが、出ないお母さんにとってはそれがプレッシャーになってしまうこともあります。新生児には絶対に母乳が必要なのでしょうか?
初乳はあげられるとベスト
産後10日くらいまでの間に出る黄色っぽいどろっとしたおっぱいを初乳と呼びます。初乳にはタンパク質・ミネラル等の栄養分や、細菌などから赤ちゃんを守るための免疫成分がたっぷり含まれています。
初乳は期間限定のものですから、母乳が出にくいママの場合も、少しでも吸わせたり搾ったりしてあげるとよいでしょう。
また、この時期に赤ちゃんに吸ってもらうことで、後々の母乳の分泌を促す働きも期待できます。
初乳が出なくても不安にならないで
初乳の出方には個人差があります。初乳の分泌量が増えてこなくて不安に感じるママもいるかもしれませんね。
しかし、少しだけ出たものを舐める程度でも効果は期待できますし、たとえ初乳がたくさん出なくても赤ちゃんはきちんと育ちます。
不安が募りストレスのために余計に量が減ってしまうこともありますから、神経質にならなくても大丈夫。
初乳の時期はまだ入院中の方も多いでしょうから、助産師さんや看護師さんに相談しながらミルクを足して様子をみましょう。
必ずしも母乳を与えなくても良い
初乳の時期が終わってからはどうでしょうか?
母乳には母子の愛着形成や、ママの子宮の戻りを促すといったメリットもある反面、赤ちゃんに黄疸が出る、ビタミンKの不足(シロップで補給できます)、ママがお薬を飲みにくいといった一面も存在します。
一方、日本のミルクは世界一の品質といわれており、栄養面では母乳との違いはほとんどないといえます。
ミルクを上手に使うことで、ママの睡眠が取れたり家族も授乳に参加できるなど、赤ちゃんの健やかな成長も期待できますので安心してください。
母乳を出すにはどうすればいいの?
ミルク育児でも問題ないとはいえ、やっぱり少しでも母乳をあげたいというママもいることでしょう。母乳の出が悪い時、どんな対処をすれば良いのでしょうか?
母乳は血液からできていますので、血流を良くするよう、冷えや筋肉の凝りを解消する他、栄養のもととなる食事をしっかり摂ることも重要です。
関連する記事:母乳の正体は血液?母乳が出る仕組みや母乳を出す方法
ママにかかる心身のストレスも母乳の分泌を減らす原因となりますので、疲れた時は赤ちゃんと一緒にお昼寝したり、リラックスタイムを作ることも大切です。
アロマを焚いて芳香浴をしたり、母乳によいハーブティーを飲みながらリラックスするのもおすすめです。
また、無理のない程度に頻回授乳をすると、母乳の分泌量が増えることが知られています。
母乳にこだわりすぎず新生児育児を楽しもう
母乳の出には体質など個人差があります。こだわるあまり、「出ない自分はダメなんだ・・・」と自分を追い込んでしまうママもいますが、母乳がすべてではありません。
ミルクですくすく育っている赤ちゃんもたくさんいます。
赤ちゃんにとっては、ママが笑顔でいてくれることが一番の幸せ。赤ちゃんの時期はあっという間です。こだわりすぎず、リラックスして毎日の育児を楽しんでくださいね。
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ