【助産師監修】母乳育児を諦める前に!母乳不足を解消する方法
2018.09.14
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
母乳が全然出ない!と悩んでいるママはいませんか?
もしかすると、母乳育児のコツを知らないだけかもしれません。
今回は母乳不足を解消する方法をいくつかご紹介していきますので、母乳育児を諦める前に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
母乳不足解消法
母乳が出なくても吸わせることが大切
赤ちゃんの吸う刺激によってホルモンが分泌され母乳がつくられ、母乳が出るようになります。混合授乳のママも、必ず先に母乳を吸わせる時間を決めて与え、その後ミルクを与えるようにしましょう。
よく授乳間隔は3時間おきといわれていますが、それはミルクの場合です。新生児の頃は特に、母乳は欲しがれば欲しがるだけあげましょう。
関連記事:「新生児~離乳食開始後の授乳回数は?頻回授乳のすすめ」
鉄分・根菜類をよく取る
母乳は血液から作られるので、プルーンなどのドライフルーツや牡蠣、レバー、赤身のお肉、緑黄色野菜などを意識して摂りましょう。
また、ごぼう・芋類・大根・レンコンなど地面の中にできる野菜は、身体を温めてくれるので、積極的に取りましょう。豚汁やポトフに具をたっぷり入れると、たくさんの量をとりやすいのでおすすめです。
逆にサラダなどの生野菜はカラダを冷やしてしまいます。また、高カロリーで脂質の多いメニューは乳腺が詰まりやすくなるのでなるべく避けましょう。
思っているより大量の水分補給が必要!
母乳は血液で作られています。血液の主な成分は水なので、ママが水分をあまり摂らないでいると、母乳も出にくくなってしまうのです。
どのくらい水分をとる必要があるかというと、授乳期は毎日3リットル、夏場はもう少し多目にといわれています。
東洋医学では乳房と胃の経絡はつながっているといわれており、胃を冷やしてしまうと母乳も出にくくなってしまいます。
冷たい麦茶などはなるべく避け、栄養のある温かい飲み物を摂って母乳量を増やしていきましょう。
おすすめは、母乳育児専用のハーブティーです。ヨーロッパや中国で古くから活用されてきたハーブ8種を、専門家がブレンドしています。
原料はすべてオーガニックにこだわっているので、農薬が気になるママにも安心です。
血行を良くする
せっかく血液の量を増やしても、血行が良くなければ母乳は出にくくなります。
血行が良くない原因は、体が冷えていたり、慣れない長時間の抱っこなどで肩や首が凝っていたり、ストレスや運動不足なども考えられます。
産後の1ヶ月検診が終わり、お医者さんの許可が出れば体調を見ながらお風呂に入りましょう。
お風呂に入れない場合は、フットバスをしたり、お乳を蒸しタオルで温めて左右上下に動かしてみると母乳の分泌が増えやすくなります。
睡眠をよくとる
授乳リズムが整うまではママも睡眠不足になりがちですが、不眠不休で1時間おきに吸わせても母乳は出ないものです。
睡眠を取るとプロラクチンという催乳ホルモンが沢山出ますので、たまにはミルクを足したり、赤ちゃんを誰かに抱っこしてもらったりして疲れをとりましょう。
夕方になると母乳が出なくなる人は、お昼ご飯の後や午後に少しお昼寝をすると、夕方の母乳の出を増やすことができますよ。
おっぱいマッサージをする
体の内側のケア以外にも、直接おっぱいをマッサージで刺激し、母乳の分泌促進を図るおっぱいマッサージというものもあります。
母乳外来でも行ってもらえますが、自分でもできる方法を以下の記事で詳しくご説明しておりますので、こちらもぜひ試してみてください。
「助産師が教える!おっぱいマッサージ(母乳マッサージ)の仕方」
乳腺のつまりを良くする
中には母乳は作られているのに、乳腺がつまって母乳が出づらく、母乳不足だと思い込んでしまう場合もあります。
乳腺がつまると母乳が出にくくなるだけでなく、炎症を起こして乳腺炎になってしまうこともあります。
食事は青菜を中心とした和食にし、できるだけケーキやピザなど高カロリーのものは控えましょう。食事制限をしても改善しない場合は、母乳のつまり用のハーブティーもぜひ試してみてくださいね。
本当に母乳が足りていない?
授乳後すぐ赤ちゃんが泣いたり、いつまでもぐずぐずしていると、「母乳が足りないのでは?」と不安になると思いますが、赤ちゃんは母乳が足りていても泣くことがあります。
また、ママが母乳が出ないことで強いストレスを感じると、母乳が出にくくなってしまいます。出ない時はミルクでもいいや、ぐらいに気楽にかまえることも必要かもしれませんね。
かけがえのない授乳期が、ママと赤ちゃんにとって幸せな時間になりますように。
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ