【助産師監修】液体ミルクの種類はどれくらいある?選ぶ基準やおすすめについて
2020.07.13
監修 浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。オールアバウトでも執筆中。
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
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2019年3月11日、日本国内での液体ミルクの販売が解禁されました。
かねてからその必要性が議論され、待望されてきた液体ミルクですが、発売当初は、買ったり使ったりしたことのあるママ・パパはまだ少数派だったかと思います。
ですが、災害の多い近年、備蓄品として液体ミルクの存在が高まってきています。
この記事では、国産液体ミルクを中心に、選ぶ基準やおすすめについて解説します。
日本でも販売開始
2019年3月、日本でも液体ミルクの販売が始まりました。調乳用のお湯が確保できない災害時をはじめ、外出時にも大活躍しそうですね。
また、液体ミルクは開封して清潔な哺乳瓶にうつすだけなので、空腹の赤ちゃんを待たせなくて済む他、育児の負担軽減アイテムとしても注目を浴びています。
調乳に不慣れな人に赤ちゃんを預けるときにも便利です。
液体ミルクを選ぶ基準
液体ミルクの種類
発売当初は、日本で発売されている国産の液体ミルクは2種類のみ。江崎グリコの「アイクレオ赤ちゃんミルク」と、明治の「明治ほほえみ らくらくミルク」でした。
2020年4月に雪印ビーンスタークより「すこやかM1」が発売され、日本国内で製造・販売されている液体ミルクは2020年7月現在では、3商品になっています。
これらはいずれも乳児用のミルクで、フォローアップ用の液体ミルクは日本ではまだ販売されていません。コストは粉ミルクよりも高いのが現状です。
液体ミルクを選ぶ基準
今のところ、選択肢が充実しているとは言い難い液体ミルク。
栄養成分には3社それぞれ多少の違いがあるようですが、基本的には同社で発売している粉ミルクの成分と同等である(つまり母乳の成分を参考に設計されている)と考えて良いようです。
ミルクの味に好みがある赤ちゃんもいますので、液体ミルクでも、「うちの子は○○の方がよく飲む」という場合があるかもしれません。
成分にこだわりがなければ、液体ミルクを使うシチュエーションに応じて、内容量やパッケージの素材を比較するのがおすすめです。
3メーカーの販売している液体ミルクの仕様は以下のようになります。
容 器 : 紙パック
容 量 : 1本125ml
<明治「ほほえみらくらくミルク」>
容 器 : 缶
容 量 : 1本240ml
<雪印ビーンスターク「すこやかM1」>
容 器 : 缶
容 量 : 1本200ml
液体ミルク、おすすめの選び方
災害用備蓄には缶がおすすめ?
災害用の備蓄として液体ミルクの購入を考えているご家庭も多いかと思います。
紙パックの液体ミルク 江崎グリコ「アイクレオ赤ちゃんミルク」の賞味期限がおよそ6ヶ月であるのに対し、缶の製品 明治「ほほえみらくらくミルク」はおよそ1年、雪印ビーンスターク「すこやかM1」は240日と長いので、保管に向いていると言えます。
もちろん、紙パックの場合も、賞味期限が来る前に使い切って新しく補充する(ローリングストックという考え方)ようにすれば、備蓄することができます。
お出かけ時には紙パックが便利
調乳のいらない液体ミルクはお出かけ時の強い味方。でも、出先でごみが捨てられなければ、空の容器を持って帰らなければなりません。
容器を小さくつぶせる、かさばらないという観点では紙パックが便利そうですね。
赤ちゃんが飲む1回量に合わせる
液体ミルクは開封すればその場で使い切らなければなりません。
粉ミルクと同じく、月齢に応じた適量が表示されていますので、できるだけ余らないよう、お子さんの飲む量に合わせる選び方もおすすめです。
液体ミルクを選ぶなら哺乳瓶もセットで
液体ミルクは、開封した後、哺乳瓶などに移し替える必要があります。
災害時はきれいな水が確保できない場合もありますので、備蓄する場合は、使い捨ての哺乳瓶も一緒に準備しておきましょう。月齢によってはストローで飲める場合もあります。
液体ミルク、もっと選べるように
ここまで国産の3製品について解説してきましたが、海外製なら、パッケージに専用の乳首を付けるだけですぐに飲める便利な商品も販売されています。
今後、液体ミルクが普及し、国産の商品の選択肢ももっと増えてくるといいですね。
液体ミルクは、常温で飲むことができますが、できるだけ人肌に温めて飲ませてあげましょう。特に、冬場や胃腸が弱い赤ちゃんは下痢をする可能性があるので温めることをおすすめします。
普段は完全母乳派というママも、災害時は液体ミルクが強い味方になりえます。
災害時は、栄養不足や水分不足、ストレスで母乳が出にくかったり、避難所ではプライバシーが守られず思うように授乳できなかったり・・・という可能性もあります。
みなさんに、液体ミルクについて知っていただければ幸いです。
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管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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