【助産師監修】夜間授乳の寒さ問題!夜間授乳タイムを快適に過ごす方法
2019.03.12
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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寒さが厳しい季節の夜間授乳は、寒さと眠気でつらくなってきますね。母乳育児、ミルク育児に関わらず、寒さの中での授乳はママの負担が増してしまいます。
冬の夜間授乳を乗り切るためにはどんな寒さ対策をすればいいのでしょうか?今回は、夜間授乳を快適に過ごすための方法やアイテムをご紹介します。
冬の夜間授乳を快適に過ごす方法は?
母乳育児の場合の夜間授乳
授乳方法をひと工夫することで、夜間授乳を快適に過ごすことができるかもしれません。母乳育児の場合、ママの授乳の負担を軽くする方法としてよく言われるのが添い乳です。
添い乳とは、ママも赤ちゃんも寝たまま寄り添って授乳することです。布団から出ずに授乳ができるので、冬の夜間でもポカポカと暖かいまま過ごせます。
夜間授乳を快適にしてくれる添い乳ですが、注意点もあります。添い乳は窒息や吐き戻しの危険があるため、赤ちゃんが低月齢のうちは控えたほうがいいでしょう。
赤ちゃんが添い乳でお腹がいっぱいにならないうちに寝てしまうと、すぐにお腹が空いて起きてしまうので、短い時間の間隔で授乳をしなければならなくなるということもあります。
また、ママも途中で寝てしまうと、服をまくりあげたままになり、風邪をひいてしまうこともあるので気をつけましょう。
マイボトルなどで温かいハーブティーなどの好みの飲み物を入れて授乳前後に飲み、胃腸から身体を温めると水分補給にもなってよいですね。
ミルク育児の場合の夜間授乳
ミルク育児の場合は、調乳方法にひと工夫するとママの負担を減らすことができます。
枕元にほ乳瓶、粉ミルク、熱湯の入った水筒、湯冷ましの入った水筒(もしくは、市販の赤ちゃん用の水)を用意しておきましょう。
熱湯と湯冷ましで温度調節しながら手早く調乳ができるので夜間授乳が楽になりますよ。
特に、冬場は寒いキッチンに立ってミルクの調乳をするというのは大変ですので、部屋を出ずにミルク作りができるというのは助かりますね。
夜間に何度か授乳をする場合は、ほ乳瓶を授乳の回数分用意しておきましょう。
使い終わったほ乳瓶は枕元の水をはったおけなどに浸けておいて、翌朝に洗浄・消毒するようにすれば夜間に洗う手間が減らせますよ。
夜間授乳の寒さ対策〜暖房を活用〜
夜間授乳の寒さ対策には暖房器具を活用しましょう。いろいろな暖房器具がありますので、ご自身の環境や好みに合わせて選んでみてください。
エアコン
手軽に使えるのがメリットですが、一晩中つけっぱなしにしておくと空気が乾燥してしまうのが心配になります。加湿器などを使って部屋の湿度を下げすぎないように気をつけましょう。
エアコンは空気を暖めるため、室内が暖まるまでに時間がかかります。赤ちゃんの授乳時間が定まっているのなら、授乳時に室内が暖まるようタイマー設定を活用しましょう。
オイルヒーター
表面温度が低いため室内をやわらかいぬくもりで暖めてくれます。ガスや燃料の燃焼をともなわないので空気が汚れにくく、風を発生させないので空気の乾燥の心配もありません。
動作音はほとんどなく、やけどの心配も少ないので就寝中も安心して使えます。子育て家庭に人気のオイルヒーターですが、電気代は他の暖房器具よりも割高になります。
ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、セラミックヒーター
起きてからつけても、すぐに暖まる即暖性のある暖房器具は、寒い夜間は助かります。短時間の使用であれば、電気代もそれほどかかりません。燃焼をともなわないので空気も汚れにくいです。
部屋全体の空気を暖めるというよりも、近場をさっと暖めてくれるので、授乳中の暖房には向いているのではないでしょうか。
つけっぱなしで就寝すると、火事ややけどの危険があるので授乳中だけ使うようにしましょう。
湯たんぽ、電気あんか
昔ながらの湯たんぽや電気あんかを使って赤ちゃんの布団内をポカポカに暖めておけば、授乳後の赤ちゃんの寝付きが良くなります。
赤ちゃんが直接触れると低温やけどする恐れがあるので、タオルや専用のカバーで包み、足元から20〜30cmは離しておきましょう。
電気あんかは赤ちゃんが寝た後は、電源を切るようにしましょう。
夜間授乳の寒さ対策〜衣類を工夫〜
衣類を工夫する方法で寒さを防いで体感温度を上げることができます。複数を組み合わせることでさらに効果がアップしますよ。
授乳のできるインナー
寒さ対策には、できるだけ肌の露出を抑えて外気に触れる部分を減らす方法が有効です。
授乳用のキャミソールや長袖インナーなら、前部分がクロスオープンになっていて服をまくりあげる必要がないので、背中もお腹も出さずに授乳ができます。
授乳用でなくても、深めのVネックのインナーなら胸元をずり下げての授乳が可能です。保温性の高いものを選べば、冬中活躍してくれそうですね。
前開きのパジャマ
スウェットなどを着ていると、衣類をまくり上げないと授乳ができないため背中やお腹が冷えて寒さを感じやすくなります。
前開きのパジャマなら必要なボタンだけを外して授乳ができるので、肌の露出が抑えられて寒さを感じにくいです。授乳期間が終わっても着られるので授乳後も長く愛用できますよ。
腹巻き
腹巻きをするとお腹が温まるので、血行が良くなり基礎体温が上昇します。基礎体温が上がると代謝能力が高まるので、免疫力もアップして冷え性の改善や風邪をひきにくくなる効果が期待できます。
お腹が温まると身体全体が温まるので、腹巻きは夜間授乳に限らず日中の寒さ対策にもなりますよ。
ポンチョ、ケープ、パーカーなど
寒いからといってセーターやスウェットなどの厚手の衣類を何枚も着ていると、服をまくり上げなければならないので、かさばって不便を感じるかもしれません。
背中もお腹も出てしまうので、寒さも感じやすくなります。枕元にポンチョやケープなどを置いておけば、袖を通さず素早く羽織れるので便利です。
前ファスナーのパーカーは羽織ってフードをかぶれば首元も温めることができます。フリースやボア、起毛素材のものなら、着ればすぐに温かさを感じられますよ。
夜間はただでさえ眠くて大変なのに、その上に寒さも加わると夜間授乳が憂うつになってしまいますね。
今回紹介した寒さ対策を参考にしていただくことで、冬の夜間授乳を少しでも快適に過ごせるようになればと思います。
寒い季節もやがては過ぎていきますので、ママも赤ちゃんも寒さに負けないように工夫をして乗り切っていきましょう。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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