【助産師監修】新生児に必要な一日の母乳量と回数は?哺乳量の目安を解説!
2024.09.17
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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初めての育児の場合、いったい赤ちゃんにどれくらい母乳をあげればいいのか、母乳は足りているのか不安になる方が多いと思います。
今回は、新生児期の赤ちゃんが一日に飲む母乳の量や回数についてお話しします。
新生児の母乳量や回数の目安
赤ちゃんの胃の容量
生まれたばかりの赤ちゃんの胃の容量は、30ml~50mlくらいで、おっぱいやミルクを飲むことで少しずつ大きくなっていきます。生後1週間で70~80ml、生後1ヶ月頃には100~120mlにまで大きくなります。
赤ちゃんが飲む母乳の量
赤ちゃんが1回に飲む母乳の量は、赤ちゃんの胃の容量とだいたい同じくらいです。生後1週間までの赤ちゃんの1回の母乳量を簡単に計算すると、(日齢×10)ml~(日齢×10+10)mlです。
つまり、生まれた当日~生後1日目の赤ちゃんは10ml~20ml、2日目の赤ちゃんは20ml~30ml、生後1週間で70ml~80ml程度です。その後、1ヶ月までは、80ml~120mlくらいを飲みます。
赤ちゃんの母乳の回数
1ヶ月までの赤ちゃんの1日の母乳回数は、8回~12回で、授乳間隔は、だいたい2~3時間に1回のペースです。
新生児の母乳のあげ方と考え方
母乳のあげ方
基本的な母乳のあげ方は、赤ちゃんが欲しがる量を欲しがる回数だけあげます。
赤ちゃんは、本能的に自分の必要な量と回数を欲求するので、制限する必要はなく、赤ちゃんが欲しがるだけ、欲しがる回数あげてよいのです。
おっぱいも、赤ちゃんに欲しがるだけ飲んでもらうことで、それに見合った量だけの分泌が毎回出るようになります。
特に、おっぱいの分泌を促すプロラクチンというホルモンは、1日の刺激が8回以上、特に夜間の頻回授乳で分泌が増加することがわかっています。
母乳の分泌量がまだ少ないと感じている方は、頻回授乳を続けることで、分泌量が徐々に増加していきます。
授乳回数の考え方
とはいっても、母乳量は目に見えないので、うちの子は余り飲まない、または何回も欲しがる、足りているの?と悩まれる方が多いようです。
母乳の量や回数に目安はありますが、赤ちゃんにはそれぞれ個性があります。教科書どおりに1回○ml、1日8回と決められた量や回数を飲む子は少ないです。
例えば、1回量をたくさん飲める子(又は母乳分泌量が多い方)は、1日のトータル回数が少なく8回前後の子もいます。
1回量が控えめの子(又は母乳分泌量が少なめの方)だと、1日のトータル回数は12回以上になることもあります。
大切なことは、その子に合わせた授乳スタイルを見つけることです。
教科書どおりの授乳スタイルにならなくてもよいのです。心配な場合は、「母乳が足りない?母乳不足のサイン・見分け方は?」も合わせて参考にされてくださいね。
関連記事:
「助産師が推奨する母乳育児に良い食事・食べ物・食べ方」
「新生児~離乳食開始後の授乳回数は?頻回授乳のすすめ」
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
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