【助産師監修】妊婦さんのノロウイルス!妊娠中ノロにかかった場合の対処法
2019.06.23
ことまま
Mama writer
2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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寒い冬の到来。体調を崩しやすくなり、妊婦さんにとってはナーバスになってしまう季節です。感染症の予防や対策などはできているでしょうか?
この記事では、ノロウイルスにかかってしまった場合の対処法についてご紹介します。
妊娠中ノロウイルスにかかってしまったら?
いろいろ気を付けてはいても、防ぎきれないのが感染症。特にノロウイルスは症状がきついイメージもあり、妊婦さんにとっては、赤ちゃんへの影響も含めて心配になってしまいますよね。
妊婦さんはノロウイルスに対してどのように対処していけばいいのでしょうか?
ノロウイルス感染症ってどんな病気?
急性胃腸炎を引き起こすウイルスによる感染症です。主に流行するのは冬場ですが、年間を通して発生します。
ウイルスは乾燥や熱にも強く、感染力が非常に強いので、少しのウイルスでも感染・発症します。
ノロウイルスの症状は?
ノロウイルスへの感染を疑うべき症状は、激しい腹痛や嘔吐、下痢、寒気などです。
周囲に感染者がいる場合はもちろんですが、カキなどの2枚貝の生食(加熱不十分な場合も含む)も感染の原因となりますので、食べた後に症状がでればそれが原因ということもあるかもしれませんね。
ただし、上記のような症状は他の感染症でもみられます。自己判断ではなく、医療機関で診断してもらうのがよいでしょう。
妊婦さんや胎児への影響は?
ノロウイルスの感染自体で、胎児へ直接の影響はないと言われています。
ただし、激しい下痢や嘔吐による脱水や、繰り返す下痢により子宮が収縮し、赤ちゃんにストレスがかかってしまうなどの影響は考えられます。
最悪の場合、早産や流産を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
妊婦さんのノロウイルスへの対処法は?
ノロウイルスに感染したのかな?と思ったら、まずはかかりつけの産婦人科に指示を仰ぎましょう。この際注意していただきたいのは、直接産科を訪れるのは避けてほしいということ。
ノロウイルスの感染力は強力なので、少しの接触で、他の受診妊婦さんや医療スタッフに感染させてしまう危険があります。まずは電話で問い合わせをしましょう。
ノロウイルスの治療は?
ノロウイルスには特効薬はありません。妊婦さんでも特別な治療はなく、基本的には、他の人にうつさないように隔離環境で安静にしましょう。
そして、脱水を防ぐため、経口補水液などで少しずつ水分補給をしながら、症状が良くなるのを待ちます。
自宅にある下痢止め、吐き気止めなどは、自己判断で飲まないようにしましょう。ウイルスの排出を妨げてしまう場合があります。
吐き気が強く水分補給ができない場合は、点滴をしないと脱水になってしまいますので、かかりつけの産科あるいは救急病院へ相談するのがおすすめです。
妊婦さんは要注意!ノロウイルスの予防
なんだか怖くなってしまった・・・そんな方もいるかもしれません。感染しないためにできることを学んでおきましょう。
一番大切なのは手洗いです。せっけんを使い、隅々まで、こまめに手洗いをすることがポイントです。
また、食品を十分に加熱したり、トイレを流すときはふたを閉めたり、ちょっとした手間で感染経路を断つこともできます。
家族に感染者がいるときは、妊婦さんは極力近づかないのが安全です。もちろん限度はあるでしょうが、他の人に任せられるなら、感染者のお世話を頼んでしまいましょう。
妊娠中はノロウイルス対策を万全に
ノロウイルスについての記事、いかがでしたか?
普段から感染症対策を心がけることは必要なのですが、妊婦さんがかかってしまうことを想像すると、さらに万全の対策が必要なことがわかっていただけたかと思います。
かかってしまった場合は必ずかかりつけ医に指示を仰ぎ、落ち着いて対処しましょう。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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