助産師が教える!妊娠初期症状とは?
2019.06.23
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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妊娠初期症状とは
妊娠初期とは、期間でいうと「妊娠2ヶ月~4ヶ月」、週数でいうと「妊娠4週目~妊娠15週目の頃」をいいます。
まだお腹はそれほど目立たないのですが、確実に母体に変化が現れはじめます。
この時期は胎児の脳神経や各器官が作られる大事な時期なので、放射能・強い薬・アルコール・風疹などのウイルスの影響を一番うけやすい時期になります。
生理周期が遅めの人はまだ妊娠の自覚がない人もいるかもしれません。1週間以上生理が遅れていると感じたら「妊娠検査薬」で妊娠判定を行いましょう。
妊娠症状チェック1
体温が上がる
妊娠すると高温期が続くので36度後半~37度前後まで上がります。熱っぽくなるので、最初風邪を引いたかな?と思う人もいます。
妊娠症状チェック2
だるくなり、眠たくなる
妊娠を継続する黄体ホルモン(エストロジェン)が多量に出るので、昼寝をしても眠たい・生あくびがでる・倦怠感がある人もいます。
まだ周囲に妊娠の事を伝えられない人もいるかもしれません。そんな時は「風邪気味」だと伝え、体調が悪いときは横になって休むようにしましょう。
妊娠症状チェック3
胸が張って乳頭が痛くなる
生理前の乳房と同じ状態になりますので、胸が張ってブラジャーがきつい、乳頭がすれると痛いなど敏感な状態になります。
ゆったりとしたスポーツブラにしたり、お風呂の中でよく石鹸を泡立てて優しく洗ったりしてケアをしましょう。
妊娠症状チェック4 嗜好の変化やつわり症状
嗜好の変化やつわりの症状
妊娠初期に多い症状には、朝起きた時に口の中がねばつく・唾液が流れるように沢山でる・特定の食品の臭いでむかつく等があります。
個人差が多いのもこの症状です。早い人だと吐いてしまう人もいます。ミント系のガムや炭酸水、酸味がある飲料を飲んでみると口のなかがサッパリするのでオススメです。
また、柑橘系のさわやかなエッセンシャルオイルを活用して気分転換をするのも良いですね。胎盤が出来る12週ごろになると少しずつ落ち着いてきますので、頑張ってください。
つわりを軽減する方法もご参照ください。
妊娠症状チェック5
尿が近くなる・便秘になる
初期でも子宮は少しずつ大きくなっています。膀胱の上に子宮があるので、人によっては圧迫感を感じたり、トイレが近くなったりすることもあります。
お腹を冷やさないようにして、トイレは我慢せずに行くようにしましょう。
プロゲステロンというホルモンの影響で消化管の蠕動(ぜんどう)運動がゆっくりになるので、便秘の症状が一時的にある人もいます。
ヨーグルトやプルーンなどを摂ったり、朝のトイレタイムをゆったりとりましょう。
妊婦さんのお悩み-便秘の原因と解消法-をご参照ください。
妊娠症状チェック6
皮膚トラブル
ホルモンの影響で、身体の一部に痒みがでたり、顔にニキビのような吹き出物が出たりする人もいます。
妊娠前に使用していた化粧品が合わなくなる場合もあります。刺激が少ない商品や、オーガニックの商品に変えてみましょう。
妊娠症状チェック7
下腹部のひきつれ
妊娠すると子宮は胎盤がついている片側が膨らみ、子宮がハート型になる事があります。
膨らんだほうがピスカチェック徴候といい、下腹部にガスが溜まっているようなひきつれ感があります。突っ張られたりするという表現をする人もいます。
ひきつれ感でしたら様子をみてよいのですが、痛みが強い場合や、出血する場合は切迫流産の危険も考えられるのですぐ産婦人科に行きましょう。
ピスカチェック兆候とは
妊娠早期にみられる徴候です。受精卵が子宮に着床すると、着床した部分が柔らかくなって膨らみ始めます。この子宮の形状変化をピスカチェック徴候といいます。
妊娠症状チェック8
注意力が散漫になる
これもだるい、眠たいなどの症状と関係がありますが、信号の変わり目でひやりとしたり、仕事で小さいミスが続くという事もあります。
集中力が低下するので、重要な判断ができなくなる事もしばしばです。
気分が落ちこみやすくなる人もいますが、赤ちゃんからがママに気づいてもらえるようサインを送ってくれていると考え、何事も無理をせず小さな命の存在を感じながら生活をしてみてくださいね。
このように、妊娠初期の症状は様々ですね。不安になることもあると思いますが、「小さな命」も頑張ってくれています。
妊娠の可能性がある場合はパートナーにも症状を伝えて、できるだけ協力してもらいましょう。自分の体を一番にいたわってあげてくださいね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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