体の悩み

【助産師監修】妊娠中のエコー写真について。3Dと4Dの違いは?

2018.12.10

ことまま

Mama writer

2017年1月生まれの女の子を育てている新米母です。夫は単身赴任なため、フルタイムで働きながら、ワンオペ育児に奮闘しています。育児疲れは仕事で癒し、仕事の疲れは娘の笑顔で癒しながら、毎日を乗り切っています。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

超音波検査の際にもらえるエコー写真。赤ちゃんのかわいらしい様子や成長を見ることができるので、いつまでも保管しておきたいものですよね。

最近では3Dや4Dエコーもメジャーになっています。この記事ではそれらの違いを解説します。

エコー検査とは


固いものに当たると反射する超音波の性質を利用し、赤ちゃんの身体の断面を画像として映し出すのが「超音波診断装置」、いわゆる「エコー」です。

妊娠初期は胎嚢(たいのう)や心拍の有無を確認し、中期や後期は発育の具合や体の形態にトラブルがないかをチェックします。

毎回、診察終わりにもらえるエコー写真を楽しみにしている方も多いことと思います。

エコー検査の種類

2Dエコー
一般的に妊婦検診で利用されているエコーです。2Dのエコーでは、赤ちゃんの身体の断面を映し出すため、平面的な写真を撮ることができます。

3Dエコー
3Dエコーはその名の通り、3次元(長さ・幅・奥行き)の超音波で、赤ちゃんの立体的な写真(静止画)を撮ることができます。

4Dエコー
4Dエコーとは、3Dに「時間」の概念を加え、4次元にしたもの。3Dエコーでは静止画しか見られないのに対し、赤ちゃんのしぐさや表情といった動きを動画で見ることができます。

3Dエコーに比べると、まだ導入している産院は少ないようですが4D専門に診てもらえる産院もあります。

3D・4Dエコーの特長

3D・4Dエコー、どういうときに役立つの?

赤ちゃんの外見を立体的にみられるので、外見上のトラブルがないかを調べることができるというメリットがあります。

ただし、赤ちゃんの向きによっては鮮明な画像を見ることができない場合もありますし、視野にも限界がありますので、全てのトラブルを必ず検知できるわけではありません。

また、見られるのは体表面のみなので、内臓のトラブルを探す際や、骨の発育状況を調べる際などには従来の2Dエコーが向いています。

3D・4Dエコー、妊婦さんへのメリットは?

妊娠中からお腹の中の赤ちゃんと視覚的に触れ合うことで、赤ちゃんへの愛着形成に役立ち、出産後の母子の触れ合いにも好影響である、という意見があります。

また、赤ちゃんにとっては初めての記念撮影という側面も。2Dエコーでも、「かわいい~」と目がハートになってしまうママパパも多いもの。

3Dエコーではさらに立体的な赤ちゃんの様子をみられますし、4Dでは動画を見られるので、よりたくさんの鮮明な情報を得ることができますね。

3D・4Dエコーが受けられる時期は?


3D・4Dエコーを受けられる時期は産院によってことなりますが、妊娠15週から30週頃といわれています。

15週頃からは、頭から足まで赤ちゃんの全身を確認することができ、25週以降は、赤ちゃんの表情もよく見えるのでかわいらしい姿が確認できます。

30週過ぎると胎児が大きくなり、体の一部しか映らなくなるので、実施していない産院もあります。

3D・4Dエコーを受けるには?

最近では3D・4Dエコーを受けられる医療機関も増えてきているようですが、全ての機関に設置されているわけではありません。妊婦検診は自由診療のため、その費用もまちまち。

検診の範囲内で3D・4Dエコーを見せてもらえるところもあれば、通常の妊婦検診とは別の外来枠で検査してもらう場合もあります。

3D・4Dエコーを撮影する目的のみでの外来受診を受け付けている産院もあります。かかりつけの産院に装置がないけれど、立体的な赤ちゃんを見たい!という場合は、調べてみてくださいね。

DVDやUSBに記録するサービスを行っているところも多いですが、多くの場合は別途費用が必要です。

3D・4Dエコー、いつも見られるとは限らない

今日はかわいい赤ちゃんの3D・4Dエコー画像が見られるかな、と期待して検診に行く方は多いと思います。でも、期待している写真や動画が見られるかは赤ちゃんのコンディション次第。

赤ちゃんの向きや活動状況によっては、思うような画像が見られない場合もありますのでご注意ください。

赤ちゃんの成長を確認する検査


エコーの一番の目的は赤ちゃんの発育状況や、トラブルがないかを確認すること。

妊婦検診の枠内では時間が限られているため、医師が重点的に2Dエコーを確認した場合などは、3D・4Dを見てもらう時間がなかった…とがっかりされる妊婦さんもいるようです。

先述のように、2Dと3D・4Dエコーにはそれぞれ特長があり、内臓や骨を見る目的では2Dエコーに軍配が上がります。異常がないかしっかり探してもらえてよかった、と考えるようにしましょう。

3D・4Dエコーにゆっくりと時間をかけてほしい場合は、エコー外来など、専用の枠でお願いするのがお勧めです。

エコー写真で妊娠をより素敵な期間にしよう

昔はエコーなんてなかったのに、今では立体的な赤ちゃんが動いているところまで見られるなんて、感動してしまいますね。

筆者のかかりつけには3Dエコーしかなかったですが、それでも赤ちゃんがどんな顔をしているのか、立体的な画像を見ることができてとても嬉しかったです。

生まれてきた赤ちゃんとエコー写真を見比べるのも幸せな時間でした。赤ちゃんのリアルな表情やしぐさを目にし、お腹の子に思いをはせると、妊娠期間がより特別なものになることと思います。

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■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
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