取材させていただいた
山﨑未来さん
敢士くん(2歳3ヶ月)
断乳のきっかけは突然に
AMOMAスタッフ 高原:
「私は以前、お客様のお問い合わせを担当していましたが、断乳というテーマでお話を聞くと、皆さん大変な思いをされる方が多いという印象です。山﨑さんの場合、断乳を意識しはじめたのはなぜですか?」
山﨑さん:
「周りのこどもたちは月齢が上がっていくごとに、まとまった睡眠がとれるようになってくるのに、息子は新生児のころからずっと2~3時間おきに起きては飲むというペースが続いていました。
「寝ないと大きくなれないかも」って不安で…。夜泣きの頻度も多いし、気になっていました。」
AMOMAスタッフ 高原:
「量は結構飲んでいましたか?やめるきっかけとなった出来事があれば教えてください。」
山﨑さん:
「離乳食が始まると昼間は飲まなくなってきましたが、夜だけはずっと取れなくて。夜泣き→授乳を繰り返す生活で、朝起きるとおむつがパンパン状態だったのでかなり、量は飲んでいたと思います。
このような状態が続き、1歳になったころ、私の精神状態がもう限界になってしまい、「もう今日からやめる!」って夜中にいきなりやめてみたんです。
夫が協力してくれて、夜泣きしているなか抱っこしてもらっていたんですけど、泣き声を聞いているとあまりにも可哀そうに思えてきて、結局失敗に終わりました。」
AMOMAスタッフ 高原:
AMOMAスタッフ 高原:
「自分のこどもが泣くのを見るのって辛いですよね。まだ1歳だとお話も通じないし、1人の力ではとても無理ですよね。」
山﨑さん:
「そうなんです。辛かったですね。泣いているのを見ると心が折れ、あげたくなるんです。2回目の挑戦を決めたのは1歳3か月のとき。
やっぱりすごく泣いたけど、早く帰ってきた夫と抱っこしてなだめたり、トントンしたりして寝かせました。それで2回目にして無事、成功したんです。」
ベストなタイミングで気持ちも楽に
AMOMAスタッフ 高原:
「すごい。息子さんも頑張ったんですね。大変だったと思いますが、本当によかったですね。断乳してから母乳の分泌はどうなりましたか?」
山﨑さん:
「初日はすごく張ってしまったので、助産師さんに勧められミルクスルーブレンドを飲んだり、搾ったり、冷やしたりしました。刺激を与えないように独特なやり方のマッサージを教えていただき、実践していました。
一度、出産したときに乳腺炎を経験しているので、思い出すとつらくて…またならないよう、色々試しました。」
AMOMAスタッフ 高原:
「授乳してるときって親子の繋がりを感じられる時間でもあったと思うんですが、断乳をして、気持ちの変化はありましたか?」
山﨑さん:
「あんなにひどかった夜泣きが断乳2日目で終わって、私も息子も、よく眠れてずっと起きなくてよくなり、気持ちの余裕が出てきました。
夜泣き→授乳を繰り返し悩んでいた当時は、夜中に大きな声を出してしまうこともあるくらい精神的に限界を感じていたので、断乳をしたことに後悔はなくて、すっきりとした気持ちになれました。
この1歳3か月というタイミングが、私たち親子にとってのベストで、ちょうど良いタイミングだったんだ、と思っています。」
AMOMAスタッフ 高原:
「ママも一生懸命だったんですよね…そうしてママの気持ちにすこし余裕が出たことが、息子さんも自然と感じとって、今、一緒に落ち着くことができているのかもしれないですね。出産して今まで、育児の息抜きはできていますか?」
山﨑さん:
「振り返ってみると、出産直後から『母乳じゃないとだめなんだ、この子は、私じゃないとダメなんだ』って気持ちが強すぎて周りにも頼れずストレスを溜める一方でした。
授乳があるとどうしても、ぐずったら私がいないと手に負えなくなるからどうしよう…と気になって仕方なかったですが、断乳した今は、近くの義実家や、夫に預けて息抜きをしています。」
お母さん=おっぱい、じゃない。
AMOMAスタッフ 高原:
「いま、もし出産直後の悩んでいたご自分に、何か伝えられるとしたら何と声をかけられますか?」
山﨑さん:
「やっぱり『母乳育児にとらわれなくていい』って伝えてあげたいですね。あの時は『おっぱいをあげないとお母さんじゃない』となぜか思っていたんです。周りにも頼ることができなかった。
でも、眠れなかったら預けたり、周りに手伝ってもらえたりできるものだよって。そうしたって、こどもとの繋がりや愛情は変わらない。だからそんなに一生懸命にならないでって言いたいです。」
AMOMAスタッフ 高原:
「実は私も母乳で悩んだ経験があります。母乳不足で、咥えにくい扁平乳首。こどもの泣き声を聞きながら搾乳をし哺乳瓶で飲ませる毎日はすごく葛藤があって。
ミルクでおなかいっぱいになって寝てるこどもの顔を見ながら「私、だめじゃん…」って落ち込んでいました。なぜ、当時あんなにおっぱいに囚われていたんだろうって 今は思います。」
山﨑さん:
「すごくわかりますよ。わたしも本当に必死でした。そうそう、今見てみると、息子が新生児の時の写真が少なくって。
毎日に必死すぎて、可愛く残してあげようとか考えもつかなかった。あの時、もうちょっと心に余裕が持てていたらなって。」
AMOMAスタッフ 高原:
「最後に、今悩んでいるママの皆さんにご経験からアドバイスがあれば教えてください。」
山﨑さん:
「私の場合は、限界を感じて断乳を決意しましたが、たった1年3か月…と寂しい気持ちもあります。授乳って一緒に成長できる大切な時間。
今、あの日々を振り返ると、息子に対して「1年3か月間、私のおっぱいを欲しがってくれてありがとう」って恩、じゃないけどそんな感情が芽生えています。
これから断乳を考える人には、母乳もミルクも関わらず、大切な時間だからこそ、迷いがあるならやめないほうがいいし、断乳を決意するならぜひ、その日を迎えるまでの時間を大切にしてほしいなって思います。」
1日の授乳スケジュール
私と子どものお気に入り
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毛布
取材当日もこの毛布でお昼寝をしていました。まだ眠そう…。
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アメフトのボール(子供用)
パパがアメフトの選手だったので、子ども用のボールをプレゼントしてくれました! 気に入って遊んでいます。
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ミルクアップブレンドとミルクスルーブレンド
出産直後に乳腺炎になったので、繰り返さないようにと思いミルクスルーブレンドを意識して飲むようにしていました。
お話を終えて
子どもとの大切な時間だからこそ、ママが頑張りすぎない事が大事。
山﨑さんのお宅にお伺いした時、ちょうど敢士くんはお昼寝中でした。起こさないようにそっとしていると「大丈夫ですよ。昼寝短いからもう起きると思います」と山﨑さん。それから少し経って起き上がった敢士くんは寝起きがとっても良くてびっくりしました。
敢士くんが生まれて1年3ヶ月。つらい乳腺炎を経験し、夜もまとまって寝れない日々が1年3ヶ月も続く事の辛さ。お話を聞いていると、その辛かった時のことを思い出されて涙目になっている山﨑さんを見て、本当に一生懸命頑張りすぎるほど頑張ってこられた事、そして断乳する事で授乳期とは違う形で精一杯の愛情を向けられている姿を目の当たりにして私も目頭が熱くなりました。
AMOMA STAFF高原 みはる
AMOMA入社7年目。2人の息子がいます。私自身、母乳育児が上手くいかず、ミルクに切り替えての授乳でした。あの時ミルクアップブレンドに出会っていたら!と思うと、もう一度授乳を経験したい気持ちになる事があります。
でもどういう形であれ笑顔で授乳期を過ごせたことが私にとっては宝物です。
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