子どもの心と体

【助産師監修】子供にコーヒーはOK?子供のカフェイン摂取の影響。

2018.06.20

Yoneco Oda

Mama writer

2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

コーヒーを好んで飲まれるママも多いかと思いますが、ママがおいしそうに飲んでいると、お子さんに「飲ませて!」とねだられることがあるかもしれませんね。

コーヒーにはカフェインが含まれていることはよく知られていますが、カフェインは体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

今回は、子供にコーヒーを飲ませてもいいのか?子供のカフェイン摂取の影響について紹介します。

子供にコーヒーを飲ませてもいい?

子供にコーヒーを飲ませる際の一つの目安として下記のようにいわれています。

・12〜15歳以上で大人なみに体重が50kgを超えていたら、大人と同じようにコーヒーを飲んでもかまわない。
・10歳以下の子供には、基本的に控えた方がいいが、6歳以上の子供なら、ミルクで1/4程度に薄めれば大丈夫。

このような目安が設けられる理由は、子供は大人よりもカフェインの成分に対する感受性が高いため、少量のカフェインでもより大きく影響がでてしまうからです。

10歳以下の子供には、基本的に控えた方がいいとありますので、小さなお子さんには積極的にコーヒーを飲ませる必要はないでしょう。

どうしても飲ませる場合は、ブラックコーヒーではなくミルクをたっぷりと入れて薄めてあげた上で、少量を与えるといいでしょう。または子供用に売っている牛乳コーヒーなどにしましょう。

また、子供は吸収したカフェインを体内で分解するのに大人よりも時間がかかるため、カフェインによる覚醒作用が6〜8時間持続します。

そのため、夜に飲んでしまうと夜間に眠れなくなってしまうおそれがあるので、夕方までに飲むようにするといいでしょう。

カフェイン摂取で起きる体への作用

カフェインはコーヒー豆や茶葉などに含まれる天然成分の一つです。また、コーラなどの清涼飲料水には、苦みなどを加える食品添加物として、抽出したカフェインが添加されています。

カフェインを摂取することで起きる体への作用は、利尿作用、気分の高揚、眠気の消失、基礎代謝の増進、胃酸の分泌の促進などです。

カフェインは適切な量の摂取であれば、大人なら、がんばりたい時にやる気を出させてくれたり、眠気をさましてくれる効果があります。

しかし、消化や代謝機能が未熟な成長過程にある子供が摂取すると、カフェインがもたらす作用が心身に大きく影響してしまいます。

カフェインが子供にもたらす影響は?

眠りを妨げる

成長ホルモンは深い眠りの時に分泌されますので、成長期の子供にとって睡眠をしっかりとることは、体や心の成長のためにとても大切なことです。

しかし、カフェインが交感神経を刺激して興奮状態になるために、眠れなくなったり、眠りが浅くなることで睡眠の質が下がってしまいます。

十分な眠りがとれないことによって、日中、不安感やイライラがつのり、精神的に不安定になることもあります。

脱水症状や体力の消耗がおきる

交感神経が刺激されると腎臓の血管が拡張します。そのため尿を排出する働きが強まって利尿作用が現れます。

たくさんおしっこが出てしまうため親や本人が気付かぬうちに、脱水症状になってしまうことがあります。

また、カフェインが子供の未熟な胃を刺激するので下痢や便秘になることもあり、体力の消耗につながります。

成長に必要な物質を排出してしまう

カフェインには、子供の成長にとって大切なカルシウムや鉄分、亜鉛などの物質の排出を促す作用もあります。

これは、長期間カフェインを摂取しなければ、一時的な現象で済むといわれていますが気をつけなければいけません。

子供のカフェインの摂取上限は?

では、実際にはどの程度のカフェインの摂取なら子供への影響を小さくできるのでしょうか?

カナダの保健省では、子供に対するカフェインの摂取上限量の目安を提示しています。
子供(4〜6歳)45mg/日
子供(7〜9歳)62.5mg/日
子供(10〜12歳)85mg/日
13歳以上の青少年については、確定した勧告は作成しなかったが、1日あたり2.5mg/kg体重以上のカフェインは摂取しないこと
(厚生労働省HPより)

100mlあたりに含まれるカフェインの量は以下の通りです。
レギュラーコーヒー60mg 紅茶30mg 煎茶20mg ウーロン茶20mg コーラ10〜13mg 
(全日本コーヒー協会HPより)

これらの数値を参考にして、1日のカフェインの摂取量を守ったり、毎日続けて摂取しないように心掛ければ、子供のカフェイン摂取のリスクを小さくできるようです。

しかしながら、子供にはそれぞれ個人差があるので、カフェインの含まれる食品を摂取した後は、念のため注意して様子を見守るようにしてあげてください。

子供がコーヒーを飲みたがったら?

カフェインレスの飲み物を

カフェインの影響が気になるので子供にはコーヒーを飲ませたくないけれど、親のまねをして飲みたいとせがまれて困る・・・。

そういう場合には、カフェインレスで安心して飲めるたんぽぽコーヒーを親子で楽しむのはいかがでしょうか。

たんぽぽコーヒーは、たんぽぽの根を焙煎して作られた飲み物です。焙煎しているので風味や香りはコーヒーに似ていますが、コーヒー豆は使っていないためカフェインは入っていません。

子供や妊娠中、母乳育児中のママも安心して飲めます。

たんぽぽコーヒー

たんぽぽコーヒーを選ぶ際は、農薬を使わずに栽培したものを選ぶと、小さなお子さまからお年寄りまで安心してお飲みいただけます。

お湯を注ぐとフワッとコーヒーに似た香ばしい香りが広がりますので、コーヒー代わりの飲み物としてお子さんと一緒に楽しめますよ。

苦みが気になる場合は砂糖やミルク、豆乳を入れて、カフェオレ風にして飲んでもいいですね。

カフェインは、適切な量の摂取であれば有効な効果をもたらしますが、体の機能が未熟なお子さんに与える場合は、より慎重にならなければなりません。

コーヒーのカフェインの影響が気になる場合は、たんぽぽコーヒーなどのカフェインレスの飲み物で、親子一緒のティータイムを楽しんでみてはいかかでしょうか。

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