ママの心と体

【助産師監修】産後のむくみはなぜ起きる?原因や対処法は?

2018.06.12

Mayumi Maruyama

Mama writer

2013年生まれの男の子と、2016年生まれの女の子の母です。バタバタの毎日ですが、お父さんに助けられながら、家族4人で楽しく賑やかに暮らしています。お気に入りのカップでハーブティーを飲むのが、心安らぐひとときです。

浅井貴子

助産師

新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。

むくみは妊娠中によくあるマイナートラブルの一つですが、産後悪化してしまうことがあります。

なかにはこれまでむくまなかった人が産後むくみに悩まされるというケースも。今回は産後のむくみの原因や対処法についてご紹介します。

産後のむくみの原因は?

むくみは医学用語では浮腫(ふしゅ)と呼ばれ、身体を構成する組織の水分が異常に増えた状態のことをいいます。妊娠中によくあるマイナートラブルですが、産後も悩まされることがあります。

しかし、妊娠中と産後では原因が違ってきます。

妊娠中のむくみは、血液の量が増えることやホルモンの影響により体の中の水分と血液のバランスが崩れることや、お腹が大きくなり下半身の血流が悪くなることが主な原因です。

産後は、出産によって失われた大量の水分を補おうとして過剰に水分を溜め込んでしまい、授乳によっても水分が奪われるため、水分量のバランスが崩れることでむくみが起こりやすくなります。

また、出産による骨盤の歪みや、産後の運動不足、睡眠不足、疲れなどによる血行不良もむくみの原因となります。

このように産後は体内から水分が奪われがちで、血行が悪くなりやすいため、水分をこまめに補給すること、血行を良くすることが大切です。ここから具体的に対処の方法を見ていきましょう。

産後のむくみ解消に良い食べ物・飲み物

身体がむくむと水分を控えた方が良いのでは?とイメージしがちですが、これは間違いです。水分を摂らないと腎臓や膀胱に負担がかかり、むくみの症状が悪化してしまいます。

また母乳を作るためには水分が必要です。むくみの予防・解消のためにはもちろん、赤ちゃんに良質な母乳を届けるためにも産後はこまめな水分補給を心がけましょう。

体の中に滞った水分を外に出すために、利尿作用があるお茶やハーブティーがおすすめです。腎臓に負担をかけないために、温かくして飲みましょう。

また、むくみは塩分の摂り過ぎによっても起こります。塩分を摂り過ぎると体の中のナトリウム濃度が上がります。

身体は濃度を薄めようとして、水分を溜め込んでしまい、結果としてむくみにつながってしまうというわけです。塩分が多い食べ物は控えましょう。

むくみ解消のために摂りたい栄養素は、ミネラルの一種、カリウムです。カリウムは体内のナトリウム濃度を調整し、水分量をコントロールする働きを持っています。

カリウムが多く含まれた食べ物・飲み物を多めに摂るように心がけてみましょう。

ミネラルが豊富なものも、利尿作用や血流をスムーズにする作用などデトックス効果が期待できます。

むくみ解消におすすめの食べ物


海藻類、大豆、緑黄色野菜、アサリ、アボガド、バナナ、レモン、トマト、キュウリ、柿など…カリウムが豊富に含まれています。

むくみ解消におすすめの飲み物

ルイボス、ダンデライオン(たんぽぽ)、ジンジャー、エルダーフラワー、クリーバーズ、ネトル、レモングラス、エキナセア、マリーゴールドなどのハーブティー

産後のむくみ対策セルフケア

足を高くして寝る

足に溜まった血液やリンパの流れを良くするために、クッションなどを使って足の位置を少し高くして寝るようにしましょう。

産褥体操


産後の身体の回復を助けるための体操で、産後およそ6週間の産褥期でも少ない負担で行うことができます。主治医に相談のもと行ってみましょう。

血行が良くなり、むくみの改善や母乳分泌促進などの効果が望めます。

足湯


産後すぐの入浴ができない時期にもおすすめなのが足浴です。足を温めてあげることで全身の血行が良くなり、むくみが解消されやすくなります。

洗面器やバケツなどに足首が浸かるくらいのお湯を入れ、両足を10〜15分ほど浸します(温度の目安は40℃)。冷めやすいので足し湯のお湯も用意しておきます。

やけど防止のため、足し湯をする時は必ず足を入れていない状態で。

さらにおすすめなのがアロマフットバス。張ったお湯に、あらかじめ塩や牛乳・キャリアオイルで乳化させたお好みの精油を1〜3滴落とします。

よくかき混ぜてから浸かると入浴とアロマの相乗効果が期待できます。

むくみ解消には、ジュニパー、サイプレスなどの精油がおすすめです。

授乳の姿勢に気をつける


いつも同じ抱き方をしていたり背中を丸めた状態で授乳をしていると、身体に負担がかかって血流が悪くなり、むくみの原因となります。

授乳の度に体勢を変えてみたり、授乳クッションで高さを出すことで負担を軽くすることができます。


いかがでしたでしょうか。産後のむくみの多くは生理的なもので、自然に改善されてくることがほとんどだそうです。

とはいえ、症状が辛いと育児にも負担がかかりますよね。少しでも楽になれるよう、紹介した対処法をぜひ試してみてくださいね。

【関連する記事】
【助産師監修】産後の生活―産褥期の過ごし方― 
【助産師監修】気になる産後の体型を戻したい!対処法・気をつけることは?

あなたの授乳の悩み、話してみませんか

先輩ママのほっとLINE

スタッフは全員ママ
気軽にLINEしてくださいね

先輩ママのほっとLINE先輩ママのほっとLINE

※LINE相談の対応時間は平日10:00~16:00

INSTAGRAM 授乳や子育てに関する情報満載! amoma_naturalcare

フォローする
This error message is only visible to WordPress admins
Error: Access Token is not valid or has expired. Feed will not update.

カテゴリーランキング

AMOMAコラムについて

妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。

AMOMAのパートナー

助産師/商品開発パートナー
浅井貴子
■資格・免許
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
■専門分野
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士
にしだかなこ
■資格・免許
管理栄養士・幼児食アドバイザー
■専門分野
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
心理カウンセラー
佐々木明子
■資格・免許
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
■専門分野
心理カウンセラー
産婦人科医
牛丸敬祥
■資格・免許
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
■専門分野
産婦人科医

リクエスト募集

AMOMAではエキスパートに聞きたい授乳期の不安やお悩みを募集しています。頂いたリクエストについてラジオ、コラム、動画でお届けします!

リクエストする

その他のお問い合わせはこちらから

MAILメールで問い合わせ
TOP
閉じるボタン
バナー画像