【助産師監修】妊婦に整体はいいの?赤ちゃんへの影響は?
2018.05.23
Yoneco Oda
Mama writer
2010年生まれと2016年生まれの姉妹を育児中のママです。おっとりマイペースな姉と、好奇心旺盛でパワフルな妹。姉妹でも性格の違う二人の様子に、子育ての新鮮さや面白さを感じている今日この頃です。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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妊娠中に肩こりや腰痛などでお悩みの方も多いのではないでしょうか。痛みが辛い場合は、マッサージなどを受けてみるのも一つの改善策ですが、妊娠中に整体を受けても問題はないのでしょうか?
今回は、妊娠中に整体に行ってもいいのか、施術を受けてお腹の赤ちゃんに影響はないのかについてご紹介します。
妊娠中の体の変化
骨盤が歪みやすくなる
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や、大きくなってくるお腹のために体に様々な痛みや不調が出やすくなります。
妊娠初期から「リラキシン」というホルモンが分泌されるます。このホルモンが分泌される事で、関節や靭帯が緩み、体を支えるための筋肉の負担が増したり、骨盤が歪みやすくなります。
マイナートラブルが起きやすくなる
赤ちゃんの成長にともなってお腹が前へ出てくるようになるので、体の重心が前方に移動します。そして、大きなお腹をお尻の筋肉や腰の筋肉で支えようとして腰痛が起きます。
お尻の筋肉や腰の筋肉は疲労して硬くなります。この硬くなった筋肉を、整体などでもみほぐしてあげると、全身の血流が良くなって辛い症状が改善してきます。
妊娠中は極端な矯正はできませんが、歪んだ骨盤や股関節、腰椎を無理なく整えていきます。
妊娠中に整体を受けても大丈夫?
整体を受ける時期
妊娠中も整体などのマッサージを受けることはできます。整体を受ける時期は、妊娠16週目以降の安定期からお腹が大きくなってくる妊娠8ヶ月目より前の時期を目安にするといいでしょう。
一般的な整体院では妊婦さんはお断りしているところも多くありますので、事前に確認するようにしましょうね。
お腹の赤ちゃんに影響は?
妊娠初期に整体などのマッサージを受けることはおすすめできません。なぜなら、妊娠初期はまだ胎盤が完成していない時期ですので、刺激が強すぎるとお腹の赤ちゃんに影響が出る可能性があるからです。
施術を受けることは可能ですが、頻繁に通うのは避けた方が良いでしょう。
体調が優れない時は控えましょう
妊娠中の体の状態は人それぞれなので、ママの体調や赤ちゃんの発育状況をよくみて考えることが大切です。
安定期に入っていても、体調が優れないときなどは、赤ちゃんのことを考えて控えた方がいいでしょう。
整体を受ける時は?
かかりつけの産婦人科医に相談しましょう
まず、かかりつけの産婦人科医に整体を受けてもいいかの許可をもらいましょう。その際に、どのような施術なら受けられるのか、通う頻度なども詳しく聞いておくといいですね。
無理のない姿勢で施術を受けましょう
うつ伏せは、子宮に圧力が加わり赤ちゃんにまで負担がかかってしまい危険です。うつ伏せでの整体は避けるようにしてください。
シムス位など無理のない姿勢で、安全に施術してくれる整体院を選んでくださいね。
マタニティ専用のメニューを設けている所もありますので、妊婦の体についての知識や施術経験の豊富なお店を、口コミなどの評判を参考にして探してみてください。
施術中も我慢しない
整体を受ける前に、妊娠週数や痛みのある部分を伝えて、施術内容の説明を受けるようにしましょう。
施術中は、無理な体勢で苦しくなった時は遠慮せずに伝えるようにしてください。体調が悪くなったり辛くなった場合は、我慢せずに中止してもらいましょう。
整体にかかる費用は?
施設によってかかる費用は異なりますが、1回につき5,000円前後が目安です。初診料やカウンセリング代がかかる場合もありますので、事前に電話などで問い合わせておくと良いですね。
マタニティ整体とは
体の歪みを整える
妊娠中に体の歪みを整えて、自然にお産が進むようにして安産を目指したり、産後の体を整えるマタニティ整体というものもあります。
マタニティ整体とは、妊婦さんの硬くなった筋肉をほぐしながら、骨の歪みを整えたり骨盤矯正を行ったりします。
バキバキ、ポキポキと骨をならすことはなく、横向きや仰向けで施術を受けられます。
リラクゼーション効果も
痛みの解消のほかにも、骨盤の歪みを治すので逆子の防止や、筋肉がほぐれて全身の血流が良くなることでリラクゼーションの効果もあるといわれていますよ。
産後の辛い症状も出にくくなる
妊娠中から体の歪みを整えていると、産後の辛い症状も出にくくなるそうです。
また、ツボ押しなどで自律神経の乱れを軽減して、妊娠中のイライラや不安などのストレスを緩和することも期待できます。
妊娠中の辛い痛みの改善策には整体という方法もあります。痛みは我慢しすぎずに、ご自身の体調に合わせて整体を試してみてください。
無理のないリラックスしたマタニティライフを過ごしてくださいね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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