【助産師監修】フーナーテスト(ヒューナーテスト)とは?費用や検査方法について
2018.09.21
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
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フーナーテストは早期に行う不妊検査の一つで、今後の治療方針を決める上でも大切な検査です。具体的な検査方法や費用、結果から分かる妊娠確率などについてご紹介します。
フーナーテストとは?
不妊治療の早期に行う検査の一つ
フーナーテスト(ヒューナーテスト)とは不妊治療の早期に行う検査の一つで、別名「性交後試験」とも呼ばれています。
性交渉後の女性の子宮頸管粘液を顕微鏡で調べ、精子がどのくらいの数が確認できるか、元気でいるかを確認する検査です。検査による痛みは殆どありません。
この検査でなかなか妊娠できない場合に妊娠できる可能性はあるか、原因は何であるか、男性と女性どちらに原因があるかなどを調べます。
フーナーテストは早期に行うのが効果的
様々な原因を調べた上で、タイミング法や人工授精などの治療法を選択していくため、不妊治療を希望する場合はフーナーテストを早期に行うのが効率的といえます。
また、フーナーテストは検査を受けるタイミングによって結果が変動します。正確な結果を得るために最適なタイミングで検査を受けるようにしましょう。
数回にわたって検査を行い、総合的に判断するケースもあります。
フーナーテストの検査方法
フーナーテストの検査方法の流れは以下のとおりです。
①検査日の決定
フーナーテストの検査日は、排卵日前後に指定されます。排卵日は基礎体温から推測したり、超音波検査で確認し、検査日が決定されます。
テストのタイミングは排卵日が一番適しています。子宮頸管粘液の粘度が強いと精子の運動量が落ちてしまいますが、排卵日は粘度がサラサラしている為です。
②検査前に気をつけること
・規則正しい生活を送り、体調を整えておく
・数日前(3日ほど)から検査日までは禁欲する
・性交渉のあと検査を受けるまで入浴・シャワーを控える
③検査当日
検査の6〜12時間前に性交渉を行います。その後子宮頸管粘液を採取し、顕微鏡で精子の状態を確認します。
フーナーテストにかかる費用
フーナーテストの検査費用は、保険適用がされ数百円〜数千円ほどが目安となります。不妊治療の検査の中では低価格で比較的簡単な検査ですので、検診のタイミングで早期に受けると良いでしょう。
フーナーテストでわかる妊娠確率
精子の数・運動量から判定
フーナーテストでは採取した子宮頸管粘液を顕微鏡で400倍に拡大して、その視野内で精子の数・運動量を確認します。そしてその数から妊娠確率を判定します。
運動精子数の判定目安(400倍視野当たり)
・15個以上 優(妊娠できる可能性が高い)
・10〜14個 良(妊娠できる可能性が十分にある)
・5〜9個 可(妊娠が期待できる)
・4個以下 不良(妊娠できる可能性が低い)
上記のとおり、運動している精子の数が多いほど妊娠できる可能性が高くなります。フーナーテストの結果が良かった場合、今後タイミング法で妊娠できる可能性があります。
フーナーテストは複数行い総合的に判断する
結果が良くなかった場合でも、一度の検査で断定しないようにしましょう。
検査のタイミングによって精子や子宮頸管粘液のコンディションがたまたま良くなかったということも十分考えられるので、フーナーテストを何回か行い総合的に判断しましょう。
それでも良い結果が得られない場合は、乏精子症・精子無力症、子宮頸管粘液の状態が悪い可能性、抗精子抗体などの可能性がありますので、原因に応じた治療に進むことになります。
いかがでしたでしょうか。不妊治療を考えている方は、妊娠できる可能性、妊娠しにくい原因を知るためにもまずフーナーテストを受けてみてはいかがですか。
検査結果をふまえ、自分達に合った検査や治療が見つかるといいですね。
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母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
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