【助産師監修】赤ちゃんの口周り・首のよだれかぶれ~原因・対策・ケア方法~
2016.04.23
なお
Writer / 薬剤師
2015年11月生まれの女の子の母です。職業は薬剤師でただ今育児休業中。優しくて面白いパパに支えられながら、慣れない家事育児に奮闘中です。子どもの成長と休日の家族団らんが今の楽しみ。
浅井貴子
助産師
新生児訪問指導歴約20年以上キャリアを持つ助産師。毎月30件、年間400件近い新生児訪問を行い、出産直後から3歳児の育児アドバイスや母乳育児指導を実施。
タグをみる
生後3ヶ月を過ぎてくると、よだれが出てくる赤ちゃんが増えてきますが、これは離乳食に向けて準備が始まった証拠です。
まだ幼い赤ちゃんは、よだれを上手く飲み込めずに口から垂れてしまうため、そのままにしておくと、口の周りやあご、首などがかぶれてしまいます。
今回は、赤ちゃんのよだれかぶれの原因と対策について紹介していきたいと思います。
なぜよだれが出るの?
「よだれ」とはつまり「唾液」のことです。よだれが出てくるということは、口の中の機能が正常に働いている証拠で、よだれが多いと健康的で、虫歯にもなりにくいといわれています。
よだれの成分は、99%以上が水分で残りの1%の中にナトリウムやカリウムイオンなどの電解質、粘液、酵素、様々な物質が含まれており、私たちの口の中の環境を保ち、色々な働きをしてくれます。
食べ物を分解する消化、殺菌や抗菌などの働きも、よだれがしてくれるのは皆さんも聞いたことがあると思います。
よだれかぶれの原因は?
口が開いてしまいがち
そんな大切な役割をしてくれるよだれですが、赤ちゃんはまだ口の周りの筋肉が未発達で、口が開きがちなので、気が付いたらよだれがすぐ垂れてしまいます。
また、生後3ヶ月ごろは、指しゃぶりが始まる時期でもあるため、しゃぶっているうちに唾液が分泌されます。そのため、口周り、あご、首をよだれで汚してしまいます。
肌がデリケート
赤ちゃんの肌は、大人よりもとても薄く、デリケートです。
そのため、様々な成分の入ったよだれを垂れたままにしておくと、肌の弱い赤ちゃんの口の周りやほっぺ、首などがかぶれてしまう原因になります。
よだれかぶれの予防
よだれが垂れたらすぐふき取る
そんなの当たり前だと思われるでしょうが、原因(よだれ)を断つのが重要です。拭くときのポイントは、「お湯で濡らしたガーゼやコットンで優しく、押さえるように拭くこと」です。
ゴシゴシと強くこすると赤ちゃんの肌を傷つけてしまうので注意してくださいね。よだれがついたスタイを赤ちゃんにつけたままにしておくのも良くないので、湿ったらすぐ交換してあげましょう。
毎日の保湿を欠かさない
赤ちゃんの肌は大人よりも薄く乾燥しやすいです。またバリア機能が弱いため、ちょっとした外部からの刺激でも、肌荒れの原因になってしまいます。
よだれかぶれ対策・ケア方法
こまめによだれを拭き取って予防していても、かぶれてしまう赤ちゃんもいます。そういった場合は予防と同じく「拭き取り」と「保湿」をいつも以上に丁寧にしてあげましょう。
お湯で拭いた後はカレンデュラオイルやライスオイルなどを1滴つけておくとよいでしょう。なめても大丈夫です。
それでも改善しない時は皮膚科へ
家庭での対処法で良くならない場合は、皮膚科を受診しましょう。症状によって異なりますが、保湿剤と顔に塗っても安心なステロイド入りの塗り薬が処方されるかもしれません。
ステロイドと聞くと、不安に思うママもいるかもしれませんが、使い方を間違わなければ、早く治すことができるので、安心してください。
ステロイドは、症状のヒドイところに薄く塗り、よくなったらすぐに中止し、長期にわたって使用しない事がポイントです。
保湿剤と一緒に処方されたら、まず広い範囲に保湿剤をたっぷりと塗り、その上からひどい所にだけステロイドを塗りましょう。
よだれかぶれを防ぐためには、よだれをと拭き取り、乾かし、保湿するというサイクルを繰り返すことが大切です。
毎日のケアを通して触れ合いながら、ママと赤ちゃんが毎日笑顔で過ごしてもらえることを願っています。 関連記事:「赤ちゃんも保湿・スキンケアが必要?おすすめの保湿剤は?」
関連記事
■体の悩み
-
【医師監修】乳腺炎で発熱!病院に行くべき?症状・原因・対処法も詳しく解説2024.10.08
-
【助産師監修】白斑があっても、授乳して大丈夫? 取り方などを紹介2024.10.08
-
【助産師監修】生後1・2・3ヶ月ごとの授乳間隔・授乳回数の目安は?2024.09.17
カテゴリーランキング
AMOMAコラムについて
妊娠、出産前後はママにとっては初めてのことばかり。「これってあってるのかな?」 「大丈夫かな?」と不安や疑問に思った時につい手に取りたくなるような情報をお届けしたいと考えています。そのため多くの情報は助産師をはじめ専門家の方々に監修。テーマから読めるようになっていますので、ぜひ気になるものから読んでみてください。あなたの不安や疑問が解決できるお手伝いになれば嬉しいです。
AMOMAのパートナー
看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
心理カウンセラー
日本産婦人科学会会員その認定医、産婦人科専門医、日本ソフフロロジ学会会員、東京オペグループ会員、日本アロマテラピー学会会員
産婦人科医
その他のお問い合わせはこちらから
メールで問い合わせ