【助産師監修】断乳・卒乳の仕方|上手な方法・時期・進め方について
2023.01.24
AMOMA編集部
妊活中~産後の育児期は、かけがえのない喜ばしい時間であるとともに、時には不安や心配の方が多くなることもあります。“AMOMAよみもの”を通して少しでもその不安を解決し、笑顔で過ごすお手伝いができればと願っています。
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断乳を決意する理由は、仕事復帰や次の子の妊娠、母乳トラブルなどたくさんあると思います。でも今本当に止めていいのか、本当に止められるのかという迷いと寂しさをもつママも多いと思います。
うまく断乳するためにできる方法や時期、進め方について一緒に考えていきましょう。
卒乳と断乳の違い
断乳とはママの意思で授乳をやめることで、卒乳とは赤ちゃんが自分自身で自然におっぱいを卒業することをいいます。
昔は離乳食が進んで食事から栄養を補給できるようになったら断乳という風潮がありました。今も1歳を越えても授乳をしているとまだ授乳しているの?などといわれることがありますね。
1歳を過ぎたら授乳をやめるべき?
おっぱいは赤ちゃんに栄養を与えるだけでなく心のよりどころという部分がかなり大きいといわれています。現在は赤ちゃんが自然におっぱいを止めるまで続けてよいという考え方が主流になっています。
赤ちゃんはお母さんの大好きなおっぱいを吸うことで幸福と満足感を得ています。「1歳を過ぎたら授乳をやめるべき?」と考えている方も多いですが、お母さんと赤ちゃんがおっぱいを続けたいと思っているのなら無理に止める必要はありません。
しかし、止めなければいけない事情があるのも事実です。
よくある卒乳・断乳の理由
・おっぱいばかり吸っていて離乳食を食べない
・夜泣きがひどい
・復職のための体力消耗予防
・二人目を妊娠
・子作りをしたいが生理が来ていない
その他の原因であればおっぱいを止めなくても解決する方法があるかもしれないので、その方法を探ってから断乳を決意しても遅くありません。
おっぱいを止める決意はそれほど大きな決断なのです。よく考えてお母さん自身で納得できる答えを出してくださいね。
卒乳・断乳時期の目安
断乳をしても大丈夫な時期の目安は、以下のようなります。
断乳をしても大丈夫な時期の目安
・一人歩きができる
・3食離乳食が食べられ、固形物も食べられるようになる
・赤ちゃん、お母さんともに体調がよく健康
・乳腺炎などの、おっぱいのトラブルがない
・牛乳が飲める
卒乳・断乳の方法
断乳は少しずつ母乳を減らして断乳させる方法と、時期を決めて赤ちゃんに言い聞かせ、その日から授乳はせず断乳させる方法とがあります。
少しずつ減らす方法
少しずつ減らしていく方法は、離乳食の進み具合に合わせて少しずつ減らしていくとスムーズです。最初は離乳食後のおっぱいを止めることから始めてみましょう。
授乳時間、授乳回数ともに徐々に減らしますが、一度に減らしすぎると乳房トラブルを起こしやすいので、まずは1回減らすことから始めます。
断乳を進めている間の食事は、バランスの良い食事を心がけましょう。断乳は、1ヶ月以上はかけてゆっくり進めてあげてください。
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卒乳を目指すママは1日2〜3杯、母乳量を調節しながら授乳を続けたいママは1日1杯〜を目安に常温以下に冷ましてお飲みください。
赤ちゃんがおっぱいを吸っている限り、飲んで母乳が止まることないので、量を調整しながら継続してお飲みください。
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言い聞かせて断乳する方法
時期を決めて言い聞かせる方法は、ある程度お母さんのいうことが分かる年齢、1歳~1歳半になると有効です。断乳の日まではたっぷりとおっぱいをあげながら、おっぱいとバイバイする日を言い聞かせます。
カレンダーや好きなキャラクターのシールなどを使って「この日におっぱいバイバイだよ」と伝え、なぜ止めなければいけないのかもしっかり伝えます。
そして忘れてはいけないのが、おっぱいを止めてもあなたへの愛情は変わらないことと「大好きよ」とたくさん伝えてあげてください。
夜寝るときはお父さんやおばあちゃんと寝ることにも慣れさせます。日中もお父さんやおばあちゃん達とたくさんお出かけをして、楽しい思い出を作ってあげるようにします。
お母さんと赤ちゃんだけの世界から視野を広げてあげることが、おっぱいをスムーズに卒業させるポイントです。
そして断乳の日がきたら、その日の朝1回授乳をしてそれで終わりです。その日はご主人がお休みの日に合わせて設定し、外に連れ出し楽しいことをして過ごすとよいでしょう。
断乳時のおっぱいケア
断乳直後はおっぱいを温めないようにして、湯船に浸かるのも控えましょう。2日間はどうしても痛いときだけ、2回程度少し搾ります。
3日目にしっかり搾るとその後、張りは治まっていきます。それ以降は痛いときだけ少し搾り、1週間後にまたきれいに搾ります。
痛みや張りが強い場合は乳房を冷やすと楽ですが、アイスノンで直接冷やさないで下さい。濡れタオルを当てて冷やすことなどがおすすめです。
乳房トラブルをおこしやすい人は母乳外来などで相談するようにするとよいでしょう。
5.1 おっぱいを絞る時は「おにぎり絞り」がおすすめ
おにぎり絞りとは、乳房全体を手のひらで包むようにして、外側から内側に向けて母乳を搾りだす方法です。大きめにおにぎりを握る要領で搾りましょう。
母乳をきちんと出し切って、卒乳・断乳時のケアをしないと乳腺炎になってしまうことも…。きちんとケアしたほうが次の出産時に初乳が出やすくなるので、なるべく母乳をだしきりましょう。
5.2 母乳量が減らないママはハーブティーがおすすめ
母乳がつまりやすい体質の場合や、冷やしても母乳量がなかなか減らない場合は、断乳することで乳腺炎になってしまう可能性があります。
搾乳と冷やすことに加えて、ペパーミントティーやセージ茶を飲んで分泌を抑えておくと安心です。
セージやペパーミントがブレンドされたハーブティーもあり、母乳量を抑えたいママにおすすめです。
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5.3 しこりがある時のケアの方法
しこりがある場合は絶対に触らないようにしましょう。さいあくの場合、腫瘍の可能性もあります。助産院や医療機関(乳腺外科)にすぐに相談することをおすすめします。
5.4 ケアしなかったら乳がんになるって本当?
しばしば、断乳後のおっぱいのケアをしなかったら乳がんになるという噂が流れていますが、断乳後のケアと乳がんとの関連性に関してエビデンスはありません。しかし、おっぱいが詰まって乳腺炎になる可能性は高いので、適切なケアをするのがおすすめです。
断乳後おっぱい痛い時は…?
断乳後におっぱいが痛い時の対処法をお伝えします。おっぱいが痛い理由は、母乳が出ているのにも関わらず、赤ちゃんが吸ってくれないことです。
6.1 冷えピタをおっぱいに張る
おっぱいは冷やすと楽になります。冷えピタやアイスノンを貼って冷やすことが一般的ですが、母乳過多でおっぱいがパンパンのまま貼っても、あまり意味がありません。一度搾乳をして、おっぱいを空にしてから冷やすことをおすすめします。
6.2 痛いのはいつまで続く?
痛いのがいつまで続くかは個人差があります。授乳期の分泌量の7割ぐらいまでに止まると、痛いのはだいぶ楽になります。
6.3 眠れない時はどうしたらいい?
さいあく、痛すぎて眠れない時は断乳後でも赤ちゃんに吸ってもらうとだいぶ楽になります。その後にしっかりとおっぱいを冷やしましょう。
6.4 ロキソニンを飲んでも大丈夫?
ロキソニンなどの痛み止めは対症療法なので、一瞬的な痛みは無くなるかもしれませんが根本的解決になりません。自己判断で飲まれるようにしてください。
断乳後の寝かしつけについて
断乳後にお子さんがなかなか寝てくれなくて泣き叫んだり、暴れたりして悩んでいるママさんも少なくありません。
しかし、それは断乳後の3日〜1週間程度で基本はおさまります。
おっぱいに依存した生活を送っていた場合、逆に断乳をした方がよく寝るようになります。
7.1 ベビースリープを使う
ベビースリープは香りで「すやすや習慣」を作ってくれる赤ちゃん向けのブレンド精油です。アロマセラピストと共同開発して誕生した、プロも使用する本格的なレシピです。
ママも赤ちゃんもゆっくり休めるようにベビースリープ
7.2 牛乳やバナナを使う
断乳後の夜泣きが大変な際は牛乳やバナナをあげるのもおすすめです。血糖値が高くなると、赤ちゃんが満足して眠ってくれる場合もあります。
7.3 パパに手伝ってもらう
赤ちゃんが寝てくれないと、ママさんも疲れていまいます。その時はパパに手伝ってもらうのもおすすめです。ぬいぐるみなどであやしてもらいましょう。また、寝かしつけのためにドライブに行く方もたくさんいます。
断乳後によくある質問
母乳は完全にいつ止まる?
痛いのがいつまで続くかは個人差があります。授乳期の分泌量の7割ぐらいまでに止まると、痛いのはだいぶ楽になります。
いつから子供は寝るようになる?
断乳後にお子さんがなかなか寝てくれなくて泣き叫んだり、暴れたりして悩んでいるママさんも少なくありません。
しかし、それは断乳後の3日〜1週間程度で基本はおさまります。
おっぱいに依存した生活を送っていた場合、逆に断乳をした方がよく寝るようになります。
いつからお酒を飲めるようになる?
完全に断乳をした場合は、断乳日から飲んでも大丈夫です! しかし、断乳後もおっぱいが痛くて、さいあく赤ちゃんに吸ってもらう可能性がある方は控えるようにしましょう。
乳腺炎になったらどうしたらいい?
まずは何らかの原因で母乳が乳房の中に溜まり、成分が変化して炎症を起こす急性うっ滞性の乳腺炎です。乳腺炎のほとんどがこちらに分類されます。
もう一つは、乳頭の傷口などから細菌が入り感染して起こる、細菌性の急性化膿性乳腺炎です。
卒乳や断乳など、母乳が出ている時期に急に授乳をしなくなると、乳腺に母乳が溜まってうっ滞性の乳腺炎を招くことがあります。
ケアの方法などに関してはこちらの記事をご覧ください。
9.方法やタイミングはそれぞれ
断乳の方法は一概にこの方法がいいとはいえません。赤ちゃんとママに合わせて無理のないように進めましょう。赤ちゃんにとってもママにとっても断乳は辛い選択かもしれません。
しかし、授乳とは違う愛情表現でたくさん愛情を注いであげれば何も問題はありません。抱きしめてあげたり、マッサージしてあげたりしてスキンシップがとれるといいですね。
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看護師、助産師、IFAアロマセラピスト、JMHAメディカルハーバリスト、NCA日本コンディショニング協会認定トレーナー
母乳育児、新生児~幼児にかけての育児相談全般、アロマやハーブを使用した産前、産後ケア 代替療法全般
管理栄養士・幼児食アドバイザー
メンタルヘルス食カウンセリング、子供の心を育てる食育講座、企業向け健康経営セミナーなど
日本神経言語心理家族療法協会公認家族心理カウンセラー、NLPファミリーセラピー・マスタープラクティショナー、子どものこころのコーチング協会インストラクタ
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